今日巷で話題の犯罪について防犯のプロが語る
日本の万引き被害額は世界第2位!
今月2日に公表された警視庁による2012年上半期の犯罪情勢によると、子どもが加害者となる犯罪の約7割が、万引きやオートバイ・自転車盗、拾得物横領といった初発型非行だといいます。
しかし、検挙人員は過去10年間で見ると減少傾向で、上半期は前年同期比で19.1%減に。
特に万引きは25.2%と大きく減少したようです。
とはいえ、日本の万引きの被害額は4500億円以上(2011年度)。損失総額は世界で2番目に多いのです。
書籍『万引きの文化史』では、アメリカでの万引きの実態を中心に、16世紀から始まった「万引き」行為について紹介しています。
万引きの形態は国や地域によって異なります。
日本では、これまで"家族"を守ってきた社会構造が崩れ、高齢者による万引き率が過去最大となっています。
万引きした4人のうち3人はお金を所持していたというデータもあり、単純に商品を購入できないといった理由だけではなく、ストレスなどの心理的な部分も大きく影響しているのではないでしょうか。
海外の万引き事情はどうでしょう。
共産主義体制が崩壊したロシアでは、ようやく万引きができるだけの商品がお店に揃うようになりました。
そこである興行家が万引きを競うゲームを企画。
参加料を払ったビジネスマンが、スーパーマーケットで30分間つかまることなく万引きを行い、最も高価な商品を盗んだ者が優勝者となるのです。
シンガポールでは万引きの罪で7年の刑を受けることがあり、ドバイとアブダビは昔から万引きが少ないと言われています。
パキスタンの高級ショッピング街では、ブルカ(女性のヴェールの一種)を着た女性万引き団が宝石店を襲っています。
深いポケットをブルカにつけ、万引きを繰り返すのです。
イラン、サウジアラビア、ソマリアなどアラブ世界の一部では、窃盗犯の手首切断刑がいまでも実施されているとか。アメリカでは映画スターやセレブたちにより万引きが続いています。
根絶することのできない万引き行為。
人が万引きを行う理由はどこにあるのでしょうか。
貧しい者が行うのならともかく、裕福な人物が地位も名誉も危険にさらして万引きに及ぶ場合もあるのです。
人の心の底にある闇とは、なかなか解明できないもの。
心理学や精神分析、精神医学、犯罪学の専門家は、現在もなお、この問題について議論を重ねているのです。
<WEB本の雑誌 10月20日(土)11時0分配信より>
日本は物価が高いとは言え、万引きの被害額4500億円以上というのは多く感じます。
人口や治安の良さを考えると、世界第2位という結果は非常に不名誉ですし、何か原因があるのだろうと考えさせられます。
このニュースを見るとよく分かります。
ロシアで万引きが少ないのは、最近、万引きができるだけの商品がようやく揃うようになったからということです。
これから日本のような経済大国となり、物資が豊富になれば、万引件数が増えてくると思われます。
シンガポールの万引きの罪が7年の刑、イラン、サウジアラビア、ソマリアでは窃盗犯の手首切断刑という厳罰を恐れて万引きが少ないのが分かります。
万引きという犯罪が命がけですから、日本の万引き犯とは明らかに違います。
また、自分や家族が食べるため、生きるために行う万引きと、日本やアメリカのようにお金は持っているけど万引きを行うというのも意味が違います。
商品は欲しいけどお金は払いたくないという自分の利益しか考えていない者が行う万引き、ストレス解消やスリルを味わうための万引き(商品は何でもよい)、自分の趣味や好みのために欲しい商品を盗む万引き(生活必需品ではない)、高齢者が家族に構ってほしくて行う万引きなど、一口に万引きといっても動機、手口は様々です。
万引き行為が見つかると、お金を払えばいいのだろうと逆に開き直る者もいます。
全ての万引き犯に有効な対策というのは難しいでしょう。
警察に捕まること、家族や周囲の人に気付かれるというのが抑止力にならない動機もあります。
万引き対策を行う場合は、万引き犯の傾向、動機や手口なども考えての対策が効果的です。
投稿者: 総合防犯設備士 (2012年10月30日 19:20)
運送会社の金庫から1500万円盗まれる 元従業員の男逮捕
運送会社の金庫から1500万円を盗んだとして、三島署は17日、窃盗の疑いで、沼津市筒井町、無職の男(56)を逮捕しました。
男は「カネに困ってやった」と容疑を認めているという。
逮捕容疑は、9日午前4時半ごろ、三島市内の会社事務所の入り口から忍び込み、金庫から現金1500万円を盗んだとされます。
同署によると、男は元従業員であることから、金庫の鍵の場所を把握しており、人の少ない時間を狙って犯行に及んだという。
事務所に設置された防犯カメラから男の犯行が発覚し、同署が自宅を捜索したところ、盗まれた現金が一部を除いて見つかったという。
<産経新聞10月18日(木)7時55分配信より>
金に困ってやったという元従業員の男の供述ですが、犯行を思いついたのは会社を辞める前でしょうか、それとも後でしょうか。
会社を辞めさせられ、その腹いせにという動機も考えられますし、就労時からその会社の警備の薄さなどを感じていたのかもしれません。
ただ、防犯カメラが設置されていることは当然知っていたでしょうから、そこから自分の犯行が疑われると考えなかったのは不思議です。
1500万円という大金に目がくらみ、理性を失ったのかもしれません。
それにしても運送会社の金庫に保管されていた1500万円という現金に驚きます。
どの位の規模の運送会社かは分かりませんが、常時そのぐらいの金額を置いているものでしょうか。
運送会社ということで運賃の現金徴収が多く、業種的に現金が多く集まるのかも知れません。
毎日、金融機関に預け入れるのは面倒だということで、週に1度や月に1度など、まとめて処理しているというところも多いかもしれません。
その場合、預け入れるまでは現金を金庫に保管するということになります。
この金額が多いほど、厳重な防犯対策が必要だと言えます。
金庫に預けているから安心、という時代ではありません。
数十キロ、百数十キロもある重量金庫が、複数人で運び出し、トラック等で持ち去るという手口が当たり前になっています。
単独犯がその場で金庫を開けようと苦労する、時間が掛かり盗むのはあきらめて逃げるというケースの方が少ないでしょう。
金庫というものが、効果的な防犯対策とは言えない状況です。
金庫+アルファの対策が必須です。
防犯カメラは言うまでもなく、敷地内への侵入を検知する防犯センサー、建物内への入退室管理システムなど、いくつかの防犯対策を組み合わせ、犯罪者の居心地の悪い、犯罪を犯しにくいと思わせる環境を意図的に作り上げることが効果的な防犯対策となります。
投稿者: 総合防犯設備士 (2012年10月22日 16:47)
奈良 スーパー・量販店防犯対策会議実施 万引・車上荒らし対策
「大型スーパー・量販店等防犯対策会議」が11日、奈良市の奈良署で開かれました。
同署の生活安全課長などが万引きや車上狙いの被害実態や防犯対策などについて講演し、量販店の防犯担当者ら二十数人が熱心に耳を傾けました。
ある参加者は「万引き対策などの知恵をもらおうと思ってきた。このような会議を行うことで、現場と警察の考えが一致して、犯罪処理ができるようになれば」と話しました。
会議は全国地域安全運動(11~20日)の一環として開催。
県警によると、今年に入り県内では9月末現在、万引きが1080件、車上狙いが738件発生しているという。
自転車のかごに物を入れたまま店内に戻るなど不注意な例が目立ち、被害を防ぐため、県警は身の回りの物は手の届く範囲に置き、車内にはかばんを置かないようにするなどの注意を呼びかけています。
生活安全課長は「客が多く訪れる量販店などでは、アナウンスなどで直接お客に注意を促してほしい」と話していました。
<毎日新聞10月12日(金)15時20分配信より>
情報を共有化することで、その店ではある種の犯罪が起こしにくいという共通の条件が生まれます。
泥棒(犯罪者)は○○を嫌がる、△△を避ける、××を好むなど、彼らの特性を理解し、その対策を考えることで、犯罪が発生しにくい環境、または逆に発生しやすい環境というものが分かってきます。
さらに業種や業態別にそれぞれの特徴を加えた上で考えると、さらに詳しい点が見えてきます。
今回、奈良県で、大型スーパー・量販店向けの防犯対策会議が行われたということですが、おそらく業種特有の犯罪手口やその対策などが話し合われたと思います。
おそらく参加者の中には、そんな手口や方法があるのかと初めて知った方もいるでしょう。
それを知ることによって、その手口や方法にどのように対応したらよいか、防ぐにはどうしたらよいかという具体的な考えへとつながります。
まずは知ること、そして意識すること、その後で具体的な対策の実施というステップになります。
犯罪手口に対しては、それを知り、その対策を周りと共有化することで、その手口に対してはどこでも対応できる、という環境となります。
そうなると、犯罪者にとっては、その手口はその地域では通用しないということになります。
この繰り返しにはなりますが、そうすることによって、犯罪者が犯罪を犯しにくい環境がどんどんと整備されることになります。
これも大きな意味での防犯対策です。
一人ではなく、周囲と協力して行う防犯対策です。
あの地域は犯罪が犯しにくい、と犯罪者が感じるようになれば成功です。
投稿者: 総合防犯設備士 (2012年10月15日 15:22)
バス停泥棒 表示板10基盗んだ男逮捕
バスの停留所にある表示板を盗んだとして、岐阜県警は4日、岐阜県関市武芸川町高野、不用品回収業の男(64)を窃盗の疑いで逮捕し、発表しました。
男の自宅から約10基のバス停表示板が見つかったという。
山県署によると、男は8月中旬、関市小瀬にある岐阜バス(岐阜市)のバス停表示板1基(4万円相当)を盗んだ疑いがあります。
盗まれたのは、タイヤのホイールの土台に金属製の支柱が取り付けられ、支柱に時刻表などが備え付けられているバス停表示板。
バスの運転手が同月20日に無いことに気付き、翌21日、被害届を提出。
同署は金属部分を売っていたとみて調べています。
<朝日新聞デジタル10月5日(金)8時16分配信より>
バス停においてある表示板、普通は誰も盗もうとしないでしょう。
それが盗まれるのが今の世の中です。
金属部分を売っていたということですからこれも金属盗の一つの手口です。
半屋外に置いてある表示板は、周囲に人がいなければ盗むのは簡単です。(支柱に取り付けられたのを外すことができたらの話ですが)
誰も警戒していないこのようなものを標的と考えるのが犯罪者です。
金属がついていれば何でも売れる、何でも盗まれるということでしょうか。
周囲を見渡した時に、金属がついていないものを探す方が難しいでしょう。
それが泥棒に狙われるかもしれないのですから大変です。
一つ一つにセンサーや防犯カメラを設置して守ることは現実的には不可能です。(莫大なお金が掛かります)
警察官やボランティアが見回りを行うというのも一つの方法ですが、時間帯も頻度も限られます。
それだけに頼るというのは不安があります。
現実的な方法としては、犯罪が多発しているところを重点的に見回りを行い、それを補うために防犯カメラを設置し、さらに住民同士のあいさつによる声掛けを推奨し、犯罪者が犯罪を犯しにくい環境を住民皆でつくり上げることが効果的です。
誰か、もしくは自分1人でできることには時間も予算も限界があります。
皆で協力して防犯対策を行いましょう。
投稿者: 総合防犯設備士 (2012年10月 9日 11:52)
韓国内で発生した外国人犯罪 1/4が凶悪犯
【ソウル聯合ニュース】韓国で発生した外国人犯罪のうち、殺人や放火、強姦(ごうかん)、強盗をはじめとする凶悪犯罪が最も多いことが1日、分かりました。
法務部が野党・民主統合党の議員に提出した資料によると、2010年から今年6月までに把握された外国人犯罪者8万5608人のうち、凶悪犯者は2万432人で23.8%を占めました。
次いで交通事犯者が17.5%(1万5026人)、詐欺犯が8.3%(7162人)、窃盗犯が3.5%(2968人)、外国為替関連犯罪者が3.4%(2952人)となりました。
外国人犯罪者を国籍別に見ると、中国人が3万9097人で45.6%を占めました。
続いて、ベトナム人が7.9%(6836人)、米国人が6.1%(5228人)、モンゴル人が5.1%(4381人)、日本人が1.1%(988人)などの順でした。
<聯合ニュース 10月1日(月)15時0分配信より>
日本でも同じような集計結果になるのではないでしょうか。
外国人による凶悪事件が多いというのは共通しているかもしれません。
やはり自国で犯罪を犯すより、海外の方が躊躇せずに犯行に及ぶことができるということでしょうか。
日本人なら殺してもよい、という考えのある国や地域もあるということですから、恐ろしいものです。
そう考えると、韓国内における日本人の1.1%(988人)という低さは、日本国民らしさが出ているような気がします。
外国人=犯罪者と考える必要はありませんし、それは明らかな差別ですが、外国から犯罪目的(主に窃盗)で出稼ぎのようにやって来る者が存在しているのも事実です。
その点も考慮して日頃から犯罪に対する意識を持たなければなりません。
日本は諸外国と比べると平和なのは間違いありません。
犯罪とあまり縁がない、身近な問題として考えている人が少ないのも事実でしょう。
ここが狙われるポイントとなりえます。
油断大敵、これは泥棒などの犯罪者に対しても言えることです。
投稿者: 総合防犯設備士 (2012年10月 4日 18:40)