施設別犯罪事情・防犯対策
学習塾
多くの子どもたちが集まる学習塾。京都 宇治市でのアルバイト講師による生徒殺害という痛ましい事故以外にも、わいせつ行為やセクハラ、生徒の荷物の窃盗、不審者の侵入、事務所への夜間侵入窃盗などの被害が発生しています。
学習塾に関しても、防犯対策が必要です。
不審者を建物内・教室内に入れない。
学習塾は、学校に比べて門扉や校庭などがなく、子どもの学習している教室が建物出入口付近にある構造となっています。従って、不審者を教室内に入れないためには建物に入らせないことが最も重要です。
- 生徒及び講師・従業員はIDカードを携帯し、ビルへの入退出管理システムと連動させることにより、不審者を建物内に入らせないことができます。
- 塾内外の死角に監視カメラを設置し、監視性を補完することをお勧めします。いたずらや事故などでカメラ電源を切られたり、コンセントが抜かれたりした場合にも、職員室にある画像録画装置からアラーム警告がでる仕様にします。
- 緊急時に事務室に助けを呼ぶ緊急通報システムを導入することをお勧めします。無線タイプのものを使用すると、教室・廊下どこにいても確実に助けを呼ぶことができます。
- 夜間の事務所・教室内への侵入窃盗対策として侵入検知センサー・威嚇ベルなどを設置することをお勧めします。個人情報の入ったパソコンの盗難や現金盗難が多いため対策が必要です。
生徒の通塾路の安全確保する。
- 開始・終了時間の送迎バスの実施や保護者送迎などの促進
子どもは一人になる時間をできる限りなくすことを検討することが大切です。学習塾は特に帰宅時が夜となるため、塾から駅までや駅から自宅までの徒歩の区間の安全確保が必要です。 - 通塾ルート上の「子ども110番の家」など、緊急時の逃げ場所の確認・周知
「子ども110番の家」、コンビニエンスストアなど夜間でも人が常時いる場所がどこにあるのかあらかじめ確認をしておくことが大切です。 - 防犯ブザー・ホイッスルなどの携帯徹底
緊急時に周囲に報知するとともに、犯罪者を威嚇撃退するために大きな音量の防犯ブザーやホイッスルの携帯をお勧めします。
学校への通学カバンとは別に常時通塾時のカバンにも取り付けておくことが携帯忘れを防ぎます。いつでもすぐに使用できるようにカバンの中やリュックサック後ろにつけるのはやめ、手の届く場所に設置します。 - 生徒の入退室の情報を保護者の携帯電話にメールで知らせるシステムを導入
生徒が塾に無事着いた、今塾が終わって帰宅開始した・・といった情報を保護者の携帯電話にメールすることで安心が得られます。 - 集団での帰宅促進
できる限り集団で帰宅するように促進しましょう。 - 寄り道の禁止
コンビニエンスストアやゲームセンター、繁華街などに絶対寄り道しないよう徹底しましょう。
子どもへの安全教育
- 「子ども防犯テキスト」「安全マップ」の配布などによる安全意識の向上を図りましょう。
- 防犯ブザーやホイッスルの使い方や、助けを呼ぶ声の出し方の練習も実施しましょう。
- 塾ルートでの緊急避難場所、危険場所に関しても子どもからも意見を聞き、場所の確認を行いましょう。
- 寄り道の禁止を約束させましょう。
- 連れ去り防止のため、後ろからゆっくり近づいてくる車への注意を徹底しましょう。
- 一人になる時間を把握し、その危険の可能性について保護者・本人と話をしましょう。
- 簡単な護身術を教えましょう。
従業員・講師の管理
- 従業員・講師採用時の適正検査など人格面の重視しましょう。
- IDカード携帯の徹底による身分確認を徹底しましょう。
- 子どもの安全対策・子どもへの接し方などの従業員・講師への教育を徹底しましょう。
- 教師と生徒が1対1になるのを避けましょう。やむを得ない場合には、教室のドアを開けっ放しにしておこなうよう徹底しましよう。
- 正社員や責任者が必ず塾開催時に常駐させるようにします。
- 監視カメラの導入による教室内での指導内容の把握し、指導することを推奨します。
- 生徒との面接の実施による講師・生徒間の人間関係など問題把握をしましょう。