施設別犯罪事情・防犯対策
農作物の被害状況
農作物の盗難被害
岐阜県山県市で、収穫前の渋柿およそ7400個が盗まれる被害がありました。先月23日から11月3日までの間に、通報した男性の畑と、道を挟んで隣り合わせの別の男性が所有している畑の合わせて2カ所で、渋柿およそ7400個、時価14万4000円相当が盗まれていた。これから収穫を行うところで、道の奥のほうからそれぞれ3分の2ほどがもぎとられました。
岐阜県内では、先月にも岐阜市の柿畑からおよそ6万個の柿が盗まれる被害があり、警察は、注意を呼びかけています。
サクランボ、桃、梨、米、リンゴなど。
・サクランボ 山形県では過去10年で最多。280キロ約150万円被害。
・岐阜県で桃1200キロ。4500個。約150万円の被害
など、ちょっと検索しただけでも多くの被害が発生しています。
少し前の数字ですが平成15年の農作物の窃盗件数は1000件で、前年に比べ(77.6%)437件増加。被害額は約9700万円で、前年と比べ約3300万円(52.0%)増加。
農作物の窃盗被害件数・被害額
●収穫の秋は特にご注意
9月~11月が多く、全体の45.5%にもなります。
●野菜・米・果物が狙われる。
被害品目別には、野菜が最も多く、次いで米、果実の順になっています。
野菜では、いちご・すいか・メロン、果実では、ぶどう・なし・かきの順に被害が多い。
さくらんぼなど高額商品もよく被害に遭っている。
主な被害品の割合
農作物被害事例
●北海道 収穫を終えたばかりのサクランボ「佐藤錦」「南陽」「水門」の3種、約31キロ(9万8000円相当)が盗まれる。【2006/07】
●山形県 収穫前のサクランボの木から「佐藤錦」約15キロ(12万5000円相当)が盗まれる。【2006/06】
●山形県 収穫直前のサクランボ、県内での6月末までの被害は10件432キロ(131万円相当)。【2006/06】
●岩手県 収穫前のりんご「サンふじ」約4千個(1.4トン、約84万円相当)。1本の木から約20個ずつ、計約200本が被害に遭った。【2005/10】
●青森県 収穫直前のりんご「ふじ」約1万4千個(約200箱分、100万円相当)。畑内の約270本の木から大きなリンゴだけが盗まれていた。【2005/10】
●青森県 約30本の木から収穫間近の「ふじ」約2500個(時価12万円)がもぎ取られていた。【2005/10】
●茨城県 ビニールハウス11棟中3棟から 出荷間近の小玉スイカ約300個(計15万円相当)。【2005/06】
●山形県 サクランボの木1本から 収穫間近の実約3キロ(約3000円相当) 。【2005/06】
山形県 高さ2~2.5メートル、太さ10センチ程度の佐藤錦など4種類のサクランボの苗木11本(計約16万円相当)。【2005/04】
●埼玉県 畑から深谷ネギ200本(卸値4000円相当)。【2005/04】
福岡県 収穫前の梨約1000個(27万円相当)。囲いの金網縦約120センチ、横約60センチ切断され、そこより侵入され盗まれる。【2004/10】
●山形県 柿約3千個(375キロ)。雨続きで収穫を見合わせていた間に実を一つ残さず盗られた。 【2004/10】
農作物盗難に対する防犯対策
●倉庫・精米所など収穫した商品を収納する建物が施錠されていなかった出入口や窓から侵入される被害が多いため下記を徹底する。
●短時間でも施錠をきちんと行う。施錠できない建物には収穫物を保管しない。
●破壊工作に強い錠前に変更する。
●補助錠を付ける。
●果樹園への不定期な見回りを行う。
●見通しの悪い場所は特に注意する。見通しの改善を図る。(植木の剪定や雑草の除去など)
●敷地内への侵入者を検知し、ライトとつける「人感ライト」や監視性を補う「センサーライト付きカメラ」、フェンスによじ登ると検知する「フェンスセンサー」など防犯システムを設置する。
●地域全体で見回りや防犯強化を行い、「防犯対策の行き届いた地域」ということを対外的にPRする。