今日巷で話題の犯罪について防犯のプロが語る
大阪府警の警部 盗品通報の褒賞金制度を悪用
買い取った商品が盗品だったと警察に通報すれば褒賞金が出る制度を悪用したとして、大阪府警は14日、豊中署の男性警部(45)を有印公文書偽造・同行使の疑いで書類送検しました。
また同日、警部を停職3カ月の懲戒処分にしました。
府警によると、警部は窃盗事件を扱う捜査3課に所属していた2012~14年、質屋など計14店舗から通報があったとする関係書類を捏造(ねつぞう)し、褒賞金約30万円を計15回にわたって不正支出していたという。
警部は「捜査に協力してもらうためだったが、見返りは得ていない」と述べているという。
<毎日新聞 9月14日(水)13時46分配信より>
停職3ヶ月という処分は個人的に甘いと思います。
警官、それも警部という役職の者が盗品通報の褒賞金制度という犯罪者を捕まえる、また犯罪の抑止のために存在する制度を悪用して書類を捏造、自らの私腹を肥やしていたと疑われても仕方がない事件です。
リサイクルショップや中古品店、インターネットオークション、SNSの広がりにより、物の売買が容易になりました。
個人売買を行う場合は、雑誌等の伝言板に載せ、それを見た人が返信用封筒などを送り、それにリストを同封して返送する。
そのリストから希望の物を指定し、現金書留で送る。
現金が届いたらようやく物を送る、一昔前のやり方です。
これがメールやLINEで一瞬で行える時代になりました。
今の時代にあった犯罪の予防、対策が必要です。
今回の事件で唯一良かったことは、盗品通報の褒賞金制度というものが存在することを宣伝できたことでしょう。
私もこのような制度があることは知りませんでした。
買い取った商品が盗品の疑いがある場合は速やかに警察に通報することが定着すれば彼が犯した罪も軽くなるような気がします。
投稿者: 総合防犯設備士 (2016年9月27日 17:04)
銅線泥棒 証拠隠滅のために防犯カメラ4台盗む
岐阜県土岐市のメガソーラー発電所から大量の銅線を盗んだ疑いで、男5人が岐阜県警に逮捕されました。
窃盗容疑で逮捕された岐阜県岐南町の無職の男(21)ら5人は、先月、土岐市のメガソーラー発電所に侵入、長さ約770メートルの銅線1・5トンと、証拠隠滅のために防犯カメラ4台を盗んだ疑いが持たれています。
岐阜県では、今年4月以降、ソーラー発電所などから、銅線の盗難が40件近く発生していて、警察は関連を調べています。
<CBCテレビ 9月8日(木)18時43分配信より>
ソーラー発電所に銅線盗難で侵入した男たちが証拠隠滅のために現場の防犯カメラ4台を盗んだという手口です。
防犯カメラは犯罪の抑止効果や犯行対象から外れるという効果はありますが、犯罪が発生した後、それ以上の犯行を継続させない効果は弱いと言えます。
例えば侵入者検知しその場で警報ベルを鳴らす、持ち主に通報連絡する防犯システムの場合は、犯行を継続することが難しくなります。
警報音が周囲に鳴り響きますし、誰か人が駆けつけるかもしれない、警察が来るかもしれないと時間的な圧迫を受けるとゆっくりと犯行は継続できません。一刻も早くその場から立ち去りたい心理になるでしょう。
犯罪の内容や状況によって防犯対策も変えていかなければなりません。
投稿者: 総合防犯設備士 (2016年9月23日 16:08)
コンビニのATMから19億円一斉引き出し
全国のコンビニエンスストアのATM(現金自動預払機)から、およそ19億円が一斉に引き出された事件で、警視庁は、指示役とみられる暴力団の幹部ら2人を逮捕しました。
窃盗などの疑いで逮捕された指定暴力団・山口組系3次団体幹部の男(37)と、組員の男(32)は、2016年5月、東京・渋谷区のコンビニなど5店舗に設置されたATMから、南アフリカの銀行のデータを使って偽造したカードを用いて、現金あわせて490万円を不正に引き出した疑いが持たれています。
男(37)が、「出し子」と呼ばれる実行役を集め、男(32)は、出し子に白い無地のカードを渡して引き出しを指示し、犯行後、現金を回収していたとみられています。
一連の事件では、別の山口組系組員が、8月、千葉県警に逮捕されており、警視庁は、暴力団の組織的な関与があるとみて、調べを進めています。
<フジテレビ系(FNN) 8月25日(木)6時29分配信より>
コンビニには防犯カメラが完備されているところがほとんどです。
コンビニで万引きや強盗、振込み詐欺等の犯罪を犯すと、自らの姿が防犯カメラに記録されてしまいます。
今回逮捕された暴力団員による19億円もの大金が一斉に引き出された事件ですが、彼らは防犯カメラに映ることで犯行を思い留まることはなかったのでしょうか。
19億円もの大金が絡んでいれば多少のリスクは関係ないかもしれません。
または上の指示は絶対で逆らうことが許されない組織なのかもしれません。
先日の相模原の殺傷事件でもそうですが、防犯カメラに絶対的に依存する防犯対策は危ういということです。
自分が泥棒だとしたら防犯カメラがついているところでは絶対に犯行はしたくありません。
自分の姿が記録され、それが警察に渡り、自分の犯行が特定される可能性が高いからです。
もしどこかに泥棒に入るとしたら、それは防犯カメラや防犯システムが入っていないところを選びます。
このように一般的な泥棒対策においては防犯カメラは絶大な効果を発揮すると思われます。
ところが、あの殺傷事件の犯人や今回の暴力団員のように絶対的な目的がある場合、つまり人を殺すということ、大金を手に入れるということが可能なターゲットに対しては多少の妨害程度では犯行をやめないということです。
もっと強力な対策や犯行自体を不可能にする対策、犯行を継続できないような対策が必要となります。
どのような犯罪内容、どのような犯罪者を想定して対策を行うのかで変わってきます。
投稿者: 総合防犯設備士 (2016年9月14日 18:10)
バニーガール姿の男 住居侵入で逮捕
路上でチンピラと目が合うのは怖い。しかし、もっと怖いシチュエーションがあります。
「バニーガールみたいな格好をした男がいた。目が合ったら車で逃げた」
福岡県警にそんな110番通報が入ったのは7月1日の真っ昼間のことでした。
黒いタンクトップに網タイツ、ハイヒールをはいたバニーガール男が同県太宰府市の空き家の敷地内に無断で入り込み、郵便ポストをゴソゴソと物色していました。
警察官が現場に駆けつけたときには、バニーガール男は逃げたあと。
しかし、目撃された車のナンバーなどから、住所、職業不詳の男(34)が浮上し、同月14日、邸宅侵入と窃盗未遂の疑いで逮捕されました。
ちなみに人が住んでいる住宅だった場合、住居侵入になります。
空き家だったため邸宅侵入となりましたが、罪であることに変わりはない。
そして空き家である以上、金目のものなどあるはずがありません。
「逮捕当初は"身に覚えがない"などと否認していました。その後、取り調べを進めていくと犯行をほのめかす供述を始めた」(捜査関係者)
容疑者には印象深い前科がありました。
社会部記者によると、
「7年前の6月、同県飯塚市で会社員男性宅に侵入し、やはり窃盗未遂容疑で逮捕されています。帰宅した家主と鉢合わせし、何も盗らずに逃げた。問題は服装。女性用の黒い競泳水着と黒いタイツ、ピンク色のアームウォーマーなど珍妙ないでたちでした」
このときは、現場近くの車中で着替えようとしていたところをすぐに発見されました。
車内からは『スパイダーマン』のような全身タイツのコスチュームも見つかりました。
「当時、飯塚市の現場周辺では"スパイダーマンのような男が民家の敷地に不法侵入している"という不審者通報が相次いでいました。そして今回もまた、近くで発生した空き巣被害の現場でスパイダーマンが目撃されています。捜査当局は関連性を調べています」(前出の社会部記者)
なぜ、身体にぴったり張りつくようなコスチュームで犯行におよぶのか。
「理由はわからない。バニーガール姿といっても、厳密には耳と尻尾はつけていなかった。白昼、奇妙なコスプレ男と遭遇して驚き、そう見えたのでしょう」(捜査関係者)
バニーボーイ。そんな仕事があればうってつけかもしれませんが、おそらく、そんな仕事はありません。
<週刊女性PRIME 8月19日(金)11時0分配信より>
謎のバニーガール男が敷地内に入ってきたらびっくりします。
空き屋の郵便ポストを物色していたようですが窃盗目的の侵入でしょうか。
もしそうならバニーガール姿というのは目立ちすぎますし、女性用の水着と黒いタイツでの侵入という前科があることを見ると、窃盗目的よりも女装姿になることの方がメインのような気もします。
単なる女装好きなのかもしれません。
ただ、他人の敷地に無断で侵入したり、帰宅した家主と鉢合わせしたりするなど不法侵入していることには間違いがありません。
また、住人にとっては奇妙な格好をした男との鉢合わせというのは普通の強盗よりも恐ろしく感じるかもしれません。(テレビや映画の撮影かと勘違いしそうです)
盗難被害など実被害はなくともそのような不審者に敷地内をうろうろされるのは不愉快です。
それを阻止する対策をすべきでしょう。
投稿者: 総合防犯設備士 (2016年9月 2日 18:18)