今日巷で話題の犯罪について防犯のプロが語る
「貴金属は盗まない」 3か条の独自ルールで370か所に侵入
埼玉を含めた関東や関西の7都府県で窃盗を繰り返したとして、県警は4日、窃盗と住居侵入の疑いで住居不定の無職の男(32)と横浜市瀬谷区瀬谷の無職の男(31)=いずれも窃盗、住居侵入罪で公判中=をさいたま地検川越支部に追送検した。両被告とも容疑を認めている。
県警によると、男(32)が「以前、盗んだ指輪が被害者の結婚指輪で反省した」として「貴金属は盗まない」「ガラスは割らずに靴を脱ぐ」「被害者を傷つけない」とする3カ条の独自ルールを決めて民家などで窃盗を繰り返し、「1千件」の犯行を目標にしていたという。
侵入した民家の住人に遭遇した際には必死に逃げたとも話しており、ガラスの破損や貴金属の被害は確認されていないという。
追送検容疑は平成27年2月~今年5月、東京、神奈川、大阪など1都2府4県で住宅など約370カ所に侵入し、計約1360万円相当の現金や物品を盗んだとしている。両被告は共謀して盗んだ現金を折半、遊興費などに使っていた。
<10/4(金) 21:18配信産経新聞より>
「貴金属は盗まない」などの3か条の独自ルールを決めた泥棒コンビの手口です。
被害者の結婚指輪の可能性があるため貴金属は盗まない、被害者を傷つけないというのは、犯罪者でありながら被害者に対して最低限の配慮を感じます。
また、ガラスは割らずに靴を脱ぐというのも、ガラスを割ることによって被害者が後で迷惑を掛けるという考えによるものでしょうか。(単に侵入するのに時間や手間がかかるという理由かもしれません)
相手のことを考えない荒々しい犯行手口の犯罪者に比べると、多少は好感を持てますが、370か所に侵入し、1300万円以上の現金等を盗んでいる事実を考えると、それも目くらましでしょうか。
この泥棒コンビは相手を傷つける可能性は少ないですが、他の泥棒は異なります。
凶器等で相手を脅す、もし見つかったら口封じのために相手を傷つけることも辞さない泥棒もいるかもしれません。
犯罪者はこうだと決めつけた防犯対策では相手の出方によっては対応できない可能性があります。
様々なパターン、タイプにも対応できる柔軟な対応、対策、発想が必要です。
投稿者: 総合防犯設備士 (2019年10月25日 15:04)
唐揚げ店で連続窃盗事件
その売上金などが入った金庫が盗まれました。
被害にあったのは、札幌市手稲区稲穂2条7丁目の「小樽なると屋手稲いなほ店」です。
店によりますと、防犯カメラの映像にはフードをかぶったマスク姿の人物が金庫に一直線に向かう姿が映っていました。
さらに、被害のあった40分ほど前には15キロ離れた小樽市新光2丁目の「朝里本店」でも金庫が盗まれていました。
2つの店での被害額は、ドアの修繕費なども合せると100万円にのぼるということです。
警察は、2つの店を襲ったのは同一犯の可能性もあるとみて調べています。
北海道放送(株)
<10/1(火) 19:29配信HBCニュースより>
窃盗事件で金庫が盗まれたということです。
金庫の中にどれくらいの現金が入っていたかは不明ですが、ドアの修繕費を合わせると被害額は100万円にのぼるということです。
現金だけを盗まれる方がよほど被害として少なくて済みます。
ドアということですから、事件後の店の営業にも関係します。
修繕が完了しないと店を開けることもできません。
侵入窃盗事件は物が盗まれるだけでなく、建物や扉、ガラスなどが壊される等の被害が発生することも考えておかなければなりません。
投稿者: 総合防犯設備士 (2019年10月18日 16:24)
万引き被害6400万円 実行犯、買取人、仲介役の窃盗グループ
岐阜県警捜査3課などは、ドラッグストアを狙った外国人らのグループによる窃盗事件の全容を解明した。
2日までに、岐阜、愛知県内を中心に大量の化粧品を盗んだグループの関係者計7人を窃盗などの容疑で逮捕、起訴した。
人気のブランド化粧品を狙って万引し、インターネットで転売して利益を得ていた。
県警によると、2017年10月から昨年10月までに115件の窃盗事件に関わり、被害総額は約6400万円に上ることが明らかになった。
これまでに逮捕、起訴したのは、万引実行犯でベトナム人の男女3人、盗品を買い取ってインターネットで販売していた日本人の女、万引犯と買取人との仲介役を務めていたベトナム人の女2人と日本人の男。
県警によると、ベトナム人たちは11~17年にかけて技能実習生や留学生などの資格で入国し、食事会や会員制交流サイト(SNS)などを通じて知り合った。
「化粧品を万引するともうかる」と、主に定価販売されているカウンセリング化粧品を大量に盗み、フリーマーケットアプリを使って転売を繰り返していた。
その後、ネットショップを経営する日本人の女が「うちに流してくれれば販売を引き受ける」と持ち掛け、買取人としてグループに加わった。
盗品は、市場の約3割の価格で万引犯から仲介人へ、約5割の価格で仲介人から買取人へと流れ、買取人は約7割の価格で一般消費者に販売していた。
県警は、これまでに犯人の自宅や買取会社など14カ所を家宅捜索し、化粧品など約4400点を押収。被害件数は愛知が67件と最も多く、次いで岐阜が39件だった。
近年、県内ではドラッグストアで化粧品が盗まれる事件が多発し、昨年の認知件数は349件、被害額は5496万円でともに過去最高だった。
<10/3(木) 7:39配信岐阜新聞Webより>
万引き被害で6400万円、これは万引きというより大掛かりな窃盗事件です。
実行犯に加え、盗品を買い取ってネットで販売する者、両者の仲介役を務めた者と、3者が共謀して行う犯罪です。
今回の事件とは別に、明らかに盗品と知りながら買い取る業者が存在しているのは事実です。
正規のルート以外で大量の商品が流れること自体が普通ではありませんし、盗品ではないかと疑いを持つのが普通でしょう。
そうと知りながら買い取る者も盗んだ者と同じくらい罪が重いと思います。
今はSNSやネットの普及で、誰もが簡単に物の売買を行うことできます。
便利な反面、犯罪者の隠れ蓑として利用されることもあります。
盗品が載っていた運営サイトは世間から大きな非難を受けます。
今後、売る側の管理を厳重に行う流れになるのではないでしょうか。
投稿者: 総合防犯設備士 (2019年10月11日 16:41)
犯罪の連鎖 被害者から加害者へ
東京・大田区で自転車のサドルばかり159個を盗んだとみられる61歳の男が警視庁に逮捕されました。
窃盗の疑いで逮捕されたのは大田区南六郷のアルバイトの男(61)で、今年8月29日、東京・大田区の路上に止められていた自転車からサドル1個を盗んだ疑いが持たれています。
警視庁によりますと、男の自宅からは159個のサドルが押収されました。
取り調べに対して容疑を認め、「去年の夏頃に自転車のサドルが盗まれ、その腹いせに(去年)秋頃から盗んだ。他の人にも同じ気持ちを味わわせたかった」と供述しているということです。(03日16:21)
<10/3(木) 20:32配信TBS News iより>
自転車のサドルばかり159個盗んだ男ですが、犯罪の動機は、昨年自分のサドルが盗まれたことで、他の人にも同じ気持ちを味わわせたかったというものでした。
サドルに興味があるとか、収集マニアということではなく、自分が受けた痛みを他人にも与えたいという屈折した考えによる犯行です。
犯罪者ではなかった者が犯罪に巻き込まれたことで被害者となり、逆恨みをして別の犯罪を犯すというまさに犯罪の連鎖です。
1件の犯罪事件から結局は159件もの犯罪に増幅したことを考えると、最初の犯人の責任も重そうです。
今回のような窃盗犯でもこのような事態に悪化するのですから、戦争やテロなどの被害者が別の事件では加害者になることも納得です。
奪う者と奪われる者の二つに分ける単純なものではないことが分かります。
投稿者: 総合防犯設備士 (2019年10月 4日 14:30)