今日巷で話題の犯罪について防犯のプロが語る
無施錠宅を探して侵入 性的暴行未遂の男逮捕
アパートの鍵のかかっていない部屋に侵入し、10代の女性に性的暴行を加えようとしたとして、アルバイトの男が逮捕された。
警視庁によると、男は先月、東京・世田谷区にあるアパートの部屋に侵入し、寝ていた10代の女性に性的暴行を加えようとした疑いがもたれている。
男は鍵のかかっていない部屋を探して侵入したとみられ、女性が抵抗すると逃走したという。調べに対し、容疑を認め、「酒の勢いでやってしまった」と供述しているという。
世田谷区では同じ日に別の住宅でも女性が襲われる事件が起きていて、警視庁が関連を調べている。
<11/22(金) 14:14配信日テレNEWS24より>
犯罪を計画し実行する犯罪者と、酒や薬の影響で犯罪を犯してしまう者、どちらも犯罪者ですが、それに対する対策は異なってきます。
犯罪を計画する犯罪者は、事前に現場を下見するなど、侵入から逃走までを考えてトータル的に犯罪を行います。
それに比べて、酒や薬の勢いで犯罪を犯してしまう者は、計画的ではなく、衝動的、発作的な犯行が多いと言えます。
前者の場合、自分が捕まらないことも重視していますから、下見の段階で犯行ターゲットを選別します。
防犯カメラや防犯システムなどが設置されている現場は避けた方が安全です。
一方、後者の場合、衝動的にその場で思いついての犯行(覚えていない場合もあり)が多いと考えられますから、防犯対策では犯行を防ぐことができない場合があります。
もちろん、防犯システムが鳴動し、それ以上の犯行が不可能になる場合もあるでしょうが、防犯カメラなどの受け身の対策では、無視して犯行を強行される場合があります。
酒だけでなく薬(ドラッグ)の使用者による犯罪も日本において増えてくる可能性があります。
薬関係で逮捕される芸能人や有名人のニュースが後を絶ちませんが、一般の人も含めて薬が身近なものになっているのは間違いないでしょう。
合法ドラッグという名前のものがあることからも様々な種類のものがあり、またそれらの混合物なども考えると、恐ろしい話ですが知らずに摂取させられるケースも考えられます。
投稿者: 総合防犯設備士 (2019年12月20日 16:45)
女装の男が女子トイレに侵入
常総署は8日、建造物侵入の疑いで、千葉県野田市、会社員、男(40)を現行犯逮捕した。
逮捕容疑は同日、常総市新石下の衣料品店女子トイレに侵入した疑い。同署によると、同市内では9月中旬ごろから女装した男による付きまといなどの不審者情報が寄せられたため、県警が配信する防犯メールなどで、市民に注意を喚起する一方、通学時間帯の警戒活動を実施していた。
同日、関東鉄道常総線新石下駅付近に女装した男が車から降りて付近を徘徊(はいかい)した後、衣料品店の女子トイレに侵入したのを警戒中の捜査員が見つけ、取り押さえたという。
<11/8(金) 21:27配信茨城新聞クロスアイより>
ドラマや映画などでLGBTの登場人物がいることは珍しくありません。
彼らが主役の場合もありますから、彼らへの理解はかなり進んでいるように感じます。
ただ、そのことを犯罪者が悪用する可能性もあります。
例えば、普段女装する人を見かけてもそれほど違和感はなくなってきたように思います。(あまり見かけたことはありませんが・・・)
それを悪用して、犯罪者が変装目的で女装し、その姿のまま犯罪を行うということも考えられます。
偏見や差別がなくなることはどの国、どの地域でも歓迎すべきことです。
ただ、それを悪用しようと考える者の存在を忘れないようにしなければなりません。
投稿者: 総合防犯設備士 (2019年12月13日 18:17)
店舗のキャッシュレス化とセキュリティの関係性
「キャッシュレス・ポイント還元事業」が2019年10月より始まり、1カ月がたちました。ステッカーも行き渡ったようで、今まで現金決済オンリーだったお店でもステッカーを目にするようになりました。これを機にほとんどのお店でキャッシュレス化が進めば便利だなと思っていましたが、いまだにレジで「ウチのお店は現金のみなんです」と言われることもあります。
キャッシュレス化に踏み切る店と、現金主義を貫くお店の違いは何だろうと考えてみたところ、気付いたことがありました。
顧客に対する想像力があるか
今まで現金決済のみだったのに今回キャッシュレス決済に踏み切っている店は、「お客さまへのサービス精神」が強いお店だと感じました。
お店側としては従業員全員の制度理解や使用方法の説明にかける時間、初期費用や手数料などのランニングコストが一番のネックとなるのだと想定されます。ただ、現在ではかなり気軽に始められるものもある中、現時点で現金決済のみにこだわっているお店はとても疑問に感じます。お客さまの支払方法を、店側の都合で決めているからです。
どこまで対応すればいいのか分からないというお店に関しては、まずは自分たちにできる範囲で少しずつ対応すれば良いと思います。QRコード決済、クレジットカード、電子マネーなど最初から全ての決済手段を網羅するのはさすがに難しいかもしれませんが、自店の顧客層や立地なども考慮して、可能なところからクリアしていくべきだと考えます。
消費者にとってはお得になり、お店にとっては呼び水となるポイント還元はいずれ終わります。ですが、キャッシュレス決済の流れ自体は今後も止まらないはずです。既に海外でも日本よりキャッシュレス化が普及している国は少なくないですし、インバウンド需要、強盗などの犯罪リスク、店舗セキュリティを考えても、現金を使用する機会はもっと少なくなっていくと思っています。
店舗へ行くリストからは外され、仕事も増えている
普段お財布を持ち歩かない人からすれば、現金決済のみのお店は自動的に選択肢から外されがちです。実際に私や周囲の知人でも、買物をする際にはクレジットカードや電子マネー決済が中心となっています。
もちろん、決済の不便さを補うだけの「ウリ」や「理由」がお店にある場合は別です。どこにも負けないサービスがある、絶品こだわりのメニューがある、レトロな空間なのであえてカードリーダーなどの端末は扱いたくないなど、強い意思を持った理由がある場合は、現金決済でもお客さまには困らないと思います。ただ、大半の店はそうではないはずです。
そういったお店の場合、最終的にはお店側がお客さまの立場で見ることができるかどうかだと思っています。
「今まで現金を使うお客さましか来なかったからうちには必要ない」と思っているお店は、単にキャッシュレス決済を利用するお客さまから敬遠されている可能性も高いです。実際、私自身も財布を忘れてしまったときや手元に現金が少ないときは、店外から見て必ずクレジットカードが使えるお店を選んでいます。
言い換えれば、自分たちのコストや手間を気にして現金決済にこだわっている結果、一部のお客さまの選択肢から自店が除外されているともいえないでしょうか?
お客さま側からすれば、キャッシュレス決済なら自分のお金の使用状況を簡単に把握できます。使用履歴はそのまま家計簿代わりにもなりますし、レジで小銭を数える手間もなく、何より楽です。それぞれで行われているポイント還元は割引と同様なので、価格に敏感な層にとっては「キャッシュレス決済を使える店を選ぶのが当たり前」にすらなってきています。
お店側としても、日々の現金管理やレジ対応でお釣りを数えて渡すなど1客当たりにかける時間、前述した顧客減少や犯罪のリスクを考えれば、手数料やランニングコストをかけても導入するだけのメリットは決して少なくないように思います。いずれ導入するのなら、注目が集まっている今この時点で導入すべきだと考えています。
覚える、登録する手間がかかるから現金決済にこだわり続けるのか、お客さまの利便性を考えて踏み切るのか。いまだに現金決済のみのお店は、顧客に不便を強いても来店してもらえるだけの魅力や覚悟が本当に自店にあるのか、改めて考え直してみてもいいのではないでしょうか。
<10/31(木) 5:00配信商業界オンライン>
防犯センサーや防犯カメラを設置するセキュリティ対策と、パソコンなどに対するネットセキュリティ対策は別物と考えられていましたが、それぞれの関連性は増しているように思います。
キャッシュレス決済等を行う際、ネットセキュリティ対策は必須です。
パスワード等の重要な顧客情報が流出するのは致命的ですから、店側は必ずその対策を行わなければ顧客の信用を失ってしまいます。
今回の記事にあるように、キャッシュレス化が進むことで、店舗に置いておく現金の金額は少なくなります。
そのことによって、現金を狙う窃盗犯、強盗犯が減るのは間違いありません。
現金がない店を狙っても仕方がないからです。
ある面では、キャッシュレス化によって店舗のセキュリティ対策が行われているとも言えます。
但し、宝石貴金属店など高額商品を置いている店舗は、現金が少なくなっても商品が狙われる可能性がありますから依然としてセキュリティ対策は必須です。
ある一つのシステムの導入によって、複数の効果が実現できれば導入しやすくなります。
キャッシュレス決済の導入によって、利用客が便利になり増加する、強盗や窃盗犯に現金が狙われる可能性が低くなる、現金を銀行に預ける頻度が少なくなる、これは導入が促進される要因として充分かもしれません。
投稿者: 総合防犯設備士 (2019年12月 5日 18:50)