今日巷で話題の犯罪について防犯のプロが語る
福島 爆盗対策で520店のネットワーク発足
県内の店舗で大量に万引する「爆盗」事件の被害が広がっている事態を受け、県警本部は十九日、官民一体の新たな防犯ネットワーク組織を発足させた。
ドラッグストアを中心に構成していた既存の組織を刷新。
ホームセンターや衣料品店などでも被害が発生している現状に対応し、加盟店舗を拡大して防犯体制を強化する。
■ホームセンター、衣料品店も
ドラッグストアに加え、ホームセンターや衣料品店など約五百二十店舗が加盟した。組織名は「ストアセキュリティふくしまネットワーク」。県内で爆盗事件が発生した場合、県警が加盟店舗に被害概要や容疑者の特徴を電話やメール、ファクスで伝えて情報共有し、被害防止や犯人逮捕につなげる。
県警本部庁舎で発足式を行い、加盟店舗の代表者や県警の担当者約四十人が出席した。
県警本部の国分政康生活安全部長が「爆盗事件の被害は深刻な状況にある。
取り締まりを徹底し、防止策を推進してほしい」と警戒強化を呼び掛けた。
県警本部によると、県内で昨年一年間に発生した爆盗事件の件数と被害額は五十二件・約五百五万円で、前年に比べ二十九件・約八十一万円減少した。
ただ、一件当たりの被害額は前年より約二万五千円多い約九万七千円で、過去最多となった。
同本部は二〇一六(平成二十八)年にドラッグストア中心の防犯ネットワーク組織をつくり、約二百九十店舗が加入していた。
<2/20(木) 9:59配信福島民報より>
爆盗、つまり大量の万引き手口に対して、官民一体の新たな防犯ネットワーク組織を発足したというニュースです。
具体的な活動は不明ですが、被害概要や容疑者の特徴を電話やメール、ファックスで伝えて情報共有し、被害防止につなげる狙いのようです。
爆盗、という大量の万引き手口というのは以前は珍しかったように思いますが、最近は複数犯による計画的な役割分担が徹底された犯行が増えてきており、それにより被害額も万引きとは言えないような多額になるケースが多いのでしょう。
万引きというと、個人が単体の商品を見つからないようにこっそりと盗むという印象ですが、爆盗になると、棚にある商品をがっさりと盗み、そしてカバン等に入れ、その場から逃げ出すという大胆かつ激しい手口です。
これを同じ手口として扱っても良いのかと思うほどです。
少数の商品を盗まれるだけでも店にとっては大きな損失、つまり仕入のみが発生する損なのですが、それが大量の商品となると、単なる損失では済まされない、経営を揺るがす大問題です。
このネットワークが動き出し、具体的な活動を行い、それが万引き犯に対して効果を発揮すれば、全国に拡がる可能性もあります。
投稿者: 総合防犯設備士 (2020年2月28日 15:55)
珍しい女泥棒 焼き破りの手口で窃盗容疑25件
ダンスと空き巣。
女は、2つの顔を持っていた。
鮮やかなブルーのドレスにゴージャスなネックレス、そして、頭には光り輝くティアラ。
女(56)。
セレブ感あふれる女にかけられた容疑は、住居侵入と窃盗。
事件が起きたのは、2019年11月のこと。
女は、埼玉・蕨市の住宅に侵入し、現金およそ1万円と腕時計2個を盗んだ疑いが持たれている。
女を知る人「仕事は、なんか夜勤で日雇いみたいなのをやっていると言ってました」
警察が女の自宅を調べたところ、部屋からは、犯行に使ったとみられるガスバーナーなどが見つかった。
女の侵入の手口は、「焼き破り」。
焼き破りとは、ガスバーナーなどで窓を熱して割る、いわばプロの手口。
ある捜査員は、「女の窃盗犯で焼き破りを手口としているケースは聞いたことがない」と話している。
さらに、自宅の捜索では、ダンス用のドレスやティアラのようなものも押収された。
実は...。
女を知る人「社交ダンスはしててね、で海外行ったり」、「そう! 行ったりなんかしてね」
女が、オーストリアの都・ウィーンに旅行した際に撮影したとみられる動画では、開かれている伝統ある舞踏会の様子をリポートしていた。
こうした舞踏会を日本でも広めようと、ダンスサークルを主宰するなどしていたという女。
しかし、そうしたきらびやかな活動の一方で。
女を知る人「たまにね、お金を借りに来てて、電気代が払えないと、ほら止められちゃうでしょ。そういう時には"お金貸してちょうだい"って」
調べに対し、女は「身に覚えがない」と、容疑を否認しているが、2018年から2020年にかけ、周辺では少なくとも25件、同様の手口で事件が起きている。
警察は、いずれも女の犯行とみて、余罪を追及している。
<2/19(水) 18:41配信Fuji News Networkより>
女性の単独犯の泥棒は非常に珍しいように思います。
また、焼き破りという手口も目を引きます。
セレブ気取りの面もあるようで、泥棒らしくないところが怪しまれず犯行を繰り返し行うことができた、今まで捕まらなかった原因の一つかもしれません。
確かに窃盗事件が発生しても女性でしかもセレブっぽい人は容疑者にはなりにくいように思います。
今後女性の泥棒が増えてくる可能性はあるかもしれません。
泥棒はこういうタイプが多いという固定概念をくずさなければならないでしょう。
投稿者: 総合防犯設備士 (2020年2月21日 16:27)
ポートライナーの券売機から売上金盗んだ社員逮捕
神戸市の外郭団体「神戸新交通」が運行するポートライナーの券売機から売上金約64万円を盗んだとして、兵庫県警は12日、窃盗の疑いで、同社運輸課の運輸助役の男(59)=兵庫県尼崎市南武庫之荘=を逮捕した。
県警が駅事務所の防犯カメラを調べたところ、容疑者が券売機を操作する不審な様子が写っていた。
逮捕容疑は昨年4月11日午後10時50分ごろ、単独で勤務していた神戸空港駅の自動券売機を操作し、売上金を盗んだとしている。県警は認否を明らかにしていない。
平成30年4月にも三宮駅で金庫の売上金約250万円がなくなっており、県警は容疑者の関与の有無を調べる。
同社は「決して許されない行為でありおわび申し上げる」とコメント。被害金の返還請求や社内処分を検討するとしている。
<2/12(水) 21:36配信産経新聞より>
ポートライナーの券売機から売上金を盗んだ社員の男が逮捕されました。
防犯カメラに容疑者の不審な様子が映っており、逮捕につながったようです。
以前、当ブログでも紹介した記憶があります。
同じポートライナーの券売機から売上金が盗まれた事件とも関与が調べられているようですが、もし犯人だったとしたら、犯行の1年後に同じ犯行を行ったということになります。
ばれなかった、捕まらなかったからもう一回やってみよう、という考えからかもしれませんが、あまりにも安易な考え方のように思います。
59歳でもうすぐ定年だとしたら、この事件で退職金も失ったかもしれません。
勤続年数等分かりませんが、何十年も勤めていたら、この盗みで得た金額と比べても大きな損失です。
そこまでリスクを犯すほど生活が苦しかったのかもしれませんが、もったいないように思います。
防犯カメラの設置は、事件後なのか、それ以前からか分かりませんが、社員ならどのように運用されているかも分かるはずです。
これだけ世間で報道されていますから防犯カメラの効果を知らなかったとは思えません。
少し考えれば犯行を思い留まることができる事件があまりにも多いような気がします。
誰しも良からぬ考えが思い浮かぶことは必ずあると思います。
それを考えるだけにするか、実行するかが犯罪者との違いになります。
投稿者: 総合防犯設備士 (2020年2月14日 15:48)
テレビで紹介される防犯対策
年末年始などテレビの特番で防犯対策が特集されることがよくあります。
泥棒の手口やその対策を専門家を交えてタレントが面白おかしく話す番組が多いですが、一方、防犯カメラに映った犯罪者を流す番組もあります。
印象的な手口の事件が発生すると、テレビ局から当社にも取材の電話がよくあります。
そのほとんどは犯罪者が実際に犯行を行っている防犯カメラの映像を提供していただけませんか? 被害に遭われた現場の映像などありませんか?というものです。
当社ではそのような映像は基本的には所持しておりませんし、また、持っていたとしても、設置先の被害者がそのような映像を公開してほしいと考えているわけでもなく、個人情報でもありますので提供することはありません。
普通に考えれば分かるようなものですが、テレビ局の担当者の方もネタ探しに必死なのか、毎回のように電話を掛けてくることがあります。
また、テレビ番組を見ていて感じるのは、基本的に同じような手口、過去に見たことがあるような対策が多いことです。
泥棒を始めてする犯罪者の手口は様々で、日々変化しているのは間違いないのですが、テレビで紹介されるような手口は数年前から代り映えのない内容が多いように思います。
逆に言うと、そのような手口の犯罪が未だに行われている防犯の世界での進歩は遅いとも言えるのではないでしょうか。
映画や小説の世界で描かれる近未来の世界では、防犯対策もかなり変わっており、光彩認証や指紋認証、AIやロボットなどによる無人警備、レーザーやセンサーによる侵入者攻撃など、一度は目にしたことがあるのではないでしょうか。
現実の世界ではそのような防犯対策の導入はまだまだ行われていませんし、いつになるのか分からないと思います。
投稿者: 総合防犯設備士 (2020年2月 7日 18:34)