今日巷で話題の犯罪について防犯のプロが語る
犯罪の動機
名古屋市中川区の神社でさい銭箱から11円を盗んだとして53歳の男が逮捕され
ました。この神社では5日連続でさい銭泥棒の被害に遭っていました。
逮捕されたのは住居不詳で無職容疑者53歳です。警察によりますと
容疑者は24日午前10時半前、中川区内の神社でさい銭箱のなかから現金
11円を盗んだ窃盗の疑いが持たれています。
けさ、神社の氏子が「5日間連続でさい銭を盗まれている」と警察に相談。警察
官が張り込んだところおよそ1時間後に容疑者が現れ、さい銭箱の引き出しを
あけて現金を盗んだめ、現行犯逮捕しました。
容疑者はさい銭を盗んだことを認めましたがその後は黙秘しているという
ことです。またこの神社ではおよそ3か月前から週に1回程度、さい銭泥棒の
被害が起きていて、警察が関連を調べています。
<10/24(月) 20:48配信 CBCテレビより>
犯罪の動機や原因は様々です。
- 感情の高ぶりや変化からの「憤まん・激情」
- 相手を恨んでの「報復・怨恨」
- 個人的な利益のための「利欲目的」
- 競争相手を陥れるための「暴力団の勢力争い」「痴情」
- 正常な判断状況を欠いた「アルコール酩酊」
- 自分の失態を隠すための「検挙逃れ・口封じ」
- 個人的な欲求を満たすための「性的動機」
神社のさい銭11円を盗んだ泥棒の犯罪の動機は何でしょうか。
上記の中であれば、個人的な利益のための「利欲目的」に当たるでしょうが、11円ではそれを満たすとは思えません。
では11円なら許されて、千円なら許されない、という被害額で判断するのもおかしいように思います。
また、同じさい銭泥棒でもある程度の所持金がありながら、さらに利益を得たいと考えて犯行を行う者もいます。
この両者が同じ罪で裁かれるのは、個人的には公平さを欠いているように思います。
11円を盗まなければならないほど追いつめられて犯行を犯した者に同情的に思うのは私だけではないと思います。
もちろんどちらの場合でも被害者には非はありませんから、加害者が罰を受けることは当然です。
そして、景気が悪くなると犯罪者が増えると言われています。
楽をして稼ごう、人のことなど関係ないと考えるような犯罪者には同情できませんが、生活のためにやむを得ず犯行を犯してしまう者、公的な助けがあれば犯罪者にならずに済む者も多数存在するはずです。
国や自治体が救いの手を差し伸べることができる社会、国づくりが望まれます。
投稿者: 総合防犯設備士 (2022年11月25日 13:33)
泥棒が「ストリートビュー」で現場下調べに悪用
これから年末にかけて増えるのが、空き巣などの侵入盗(しんにゅうとう)による被害です。
知らない道を調べるときなどに使うグーグルの「ストリートビュー」。実はこれが侵入盗犯人の下見に使われているというのです。
様々な場所がパソコンやスマホでみられるストリートビュー。便利な反面、窃盗グループの下見に使われる恐れもあり、警察が注意を呼び掛けています。
警察はこうした犯罪を防ごうと、愛知県半田市の住宅街で、13日朝、住民とともに防犯上の危険箇所をチェックしました。
半田警察署管内では、ことし侵入盗被害が9月末までに28件と、去年の同じ時期に比べ倍増しています。
例えば脚立を出しっぱなしの住宅。犯人が2階から侵入するのに使われる可能性があるといいます。
窃盗グループは、住宅への侵入経路や付近の住民からの死角を探していると警察は指摘します。しかし、犯人は狙いを定めた場所に直接下見に行かずとも...
(半田警察署生活安全課 課長代理)
「ストリートビューなど地図情報サービスを使って、家の構造や防犯設備を事前に下調べをして、ターゲットを決めて泥棒に入る」
グーグルストリートビューで建物の構造や周辺環境、さらには駐車場に止めている車の種類なども確認できるため、窃盗グループが悪用しているケースがあるとのこと。そこで...
(半田警察署生活安全課 課長代理)
「『ぼかす機能』があるということを住民に知ってほしい」
グーグル側に要望すれば、住宅をぼかすことは可能なのです。
(半田市中村区 区長)
「区民に『よくないことに使われる可能性がある』と熟知してもらえば、防犯意識が高まると思う」
愛知県ではことし9月末時点で1875件の侵入盗が起きていて、去年の同じ時期に比べおよそ250件増えています。
家を不在にすることが多い年末年始は特に被害が増える傾向にあります。
警察は、ストリートビューの「ぼかし処理」も防犯対策の一つとして検討してほしいと呼び掛けます。
ストリートビュー「ぼかし加工」申請方法は
犯人はインターネットで、駐車車両や防犯カメラの有無などを見ているそうです。
ストレートビュー「ぼかし加工」手続きの方法です。
(1)右上のアイコン「問題の報告」というところをタップ
(2)ぼかしをかけたいところに枠をつけて選択
(3)「不適切なストリートビューを報告」に「セキュリティに不安」など理由を入力
(4)メールアドレスを入力。質問にチェックを入れ送信
以上でぼかし加工の申請をすることができます。
<10/13(木) 18:11配信 CBCテレビより>
一般の人が有益だと思うものを、犯罪者たちは別の視点で捉えて悪用できるか考えることがあります。
世界中の色々な場所の様子が手に取るようにわかるグーグルの「ストリートビュー」ですが、犯罪者の視点だと現場の下見や逃走経路の確認に利用できると考えるのでしょう。
プライバシー面での心配する人もいるでしょうが、グーグルが撮影したものに、人の顔や車のナンバープレート、洗濯物、表札など個人が分かってしまうものには「ぼかし」が入れられるようです。
せっかく便利なサービスであっても、犯罪者が悪用することで本来の意味が変わってしまいます。
問題に対応するために当初の内容から変わってしまい、最終的には終了に至ることもあります。
悪用される危険性も考慮した上で、利便性やセキュリティ性も重視しなければなりませんから非常に難しい問題です。
投稿者: 総合防犯設備士 (2022年11月18日 11:19)
防犯カメラのない女性用脱衣所が狙われる 自作の合鍵使ってカード窃盗
温浴施設の脱衣所のロッカーからクレジットカードを盗んだとして、警視庁は、中国籍の女(47)と日本人の54歳と49歳の男2人の計3人を窃盗容疑で逮捕し、12日発表した。
同庁は、3人が防犯カメラのない女性用の脱衣所を狙って自作の合鍵でロッカーを開けていたとみて調べている。
国際犯罪対策課によると、3人は共謀して8月20日午後7時15分~同8時45分ごろ、東京都内の温浴施設の女性用の脱衣所で、ロッカー内にあったクレジットカード計5枚を盗んだ疑いがある。
女は自作した合鍵一つで複数のロッカーを開けていたという。男2人は女の送迎役だったとみられる。
また同課は、このカードとは別に3人が盗んだとみられるカードを使い、石川県内のドラッグストアで錠剤など計10点(販売価格計1万7720円)を購入したとして、別の日本人の56歳と47歳の男2人も12日までに詐欺容疑で逮捕した。
同課は今回逮捕した計5人の関係先から計13枚のクレジットカードを押収。5人が盗みをするグループとカードを不正利用するグループに分かれ、1億円以上の不正な買い物を繰り返していたとみている。
同課はいずれの認否も明らかにしていない。
<10/12(水) 18:00配信 朝日新聞デジタルより>
男性用・女性用問わず脱衣場や更衣室の中に防犯カメラを設置することは、盗撮やプライバシー侵害、映像流出の危険性を考えると難しいかもしれません。
しかし、出入口付近に設置し、盗難事件等が発生した際、犯行時間に出入した者の顔が確認できるようにすべきでしょう。
ここ二十年ほどの間に、一般の人の中で防犯カメラに対する不信感や嫌悪感はかなり減っていると思います。
カメラの存在は盗撮などの悪いイメージではなく、犯罪の抑止力に役立つという良いイメージを持っている人が多いでしょう。
何か事件が発生すれば、まず現場に防犯カメラが設置されていたかが注目され、そして存在すれば犯人が映っていないかが警察の捜査における重要なポイントとなります。
防犯カメラへの依存度が高まっていますが、カメラがあるから全ての犯罪に対して安心という油断も禁物です。
投稿者: 総合防犯設備士 (2022年11月11日 11:17)
人の目が描かれた光る防犯プレートで防犯カメラの存在をアピール
反射素材の光る防犯プレート(北警察署)
人の目が大きく描かれた光る防犯プレートで窃盗犯などに防犯カメラの存在を知らせます。
名古屋市北区の防犯連絡所は、愛知県警北警察署などと協力し、人の目が大きく描かれた反射素材の光る防犯プレート570枚を作成しました。
光る防犯プレートは、「まちはみている!」をキャッチコピーとして、北区内に設置された約230台の防犯カメラの存在を、窃盗犯などに知らせるため10月中旬ごろから北区の住宅などに貼られる予定です。
<10/5(水) 12:00配信 メ〜テレ(名古屋テレビ)より>
人の目が描かれた防犯プレートで、犯罪者に対して「みている」ことをアピールし、その場での犯行を諦めさせる、犯行対象から外す効果を期待してのものでしょう。
偶然ですが、弊社でも設置先のお客様にステッカーやプレートを差し上げることがあります。
そのデザインと似ているのでブログで紹介させていただきました。
弊社のステッカー
このようなステッカーを張ることで、防犯システムや防犯カメラが設置されていると犯罪者に分かりますから、抑止効果があります。
一般の方から、ステッカーを張るだけで、防犯システムや防犯カメラがない場合の効果はありますか?という質問を受けることがあります。
経験を積んだ泥棒は、ステッカーだけなのか、実際にセンサーやカメラが設置されているか分かると言われています。(ダミーカメラか本当に録画しているカメラかどうかも)
そう意味ではステッカーだけだと見破られてしまう可能性はあります。
ただ、ステッカーだけを見てその場から逃げ出す泥棒もいるでしょうから、効果はゼロではないと考えます。
実際にシステムを導入し、さらにステッカーも張る。これがベストです。
投稿者: 総合防犯設備士 (2022年11月 4日 09:11)