今日巷で話題の犯罪について防犯のプロが語る
路上で寝ている人狙いの窃盗犯
路上で寝ている人から財布などを盗んだとして、県警捜査3課と伊丹署は17日までに、窃盗の疑いで、兵庫県伊丹市に住む無職の男(55)=窃盗罪で起訴済み=を逮捕、送検し捜査を終えた。
逮捕、送検容疑は2022年7月23日午前2時半ごろ、伊丹市西台1の阪急伊丹駅前の歩道で寝ていた会社員男性(29)から現金7万円の入ったトートバッグを盗んだ疑い。
このほか、17年以降に2回、路上で寝ていた人から同様に財布などを盗んだ疑いがある。同署によると、被害額は計14万円相当にのぼり、男は「パチンコやタバコ代のために盗んだ」と容疑を認めているという。
同署によると22年7月に被害に遭った男性が被害届を提出。防犯カメラの映像などから男が浮上し、10月17日に窃盗容疑で逮捕した。
<11/17(木) 14:32配信 神戸新聞NEXTより>
もし自分が酔っぱらって寝ている状態で、悪意のある人に危害を加えられても起きない自信があります。
持っているかばんから何かを抜き取られたとしても、服やズボンのポケットをまさぐられたとしても、おそらく気付ずそのまま寝ているでしょう。
財布やスマホが抜き取られたことに気付き、瞬時に抵抗することができれば良いのですが、それは誰にとっても難しいことだと思います。
泥酔していればなおさらです。
今回被害に遭われた人たちも、自分が最も無防備な状態で窃盗被害に遭っています。
その状態で被害に遭わないようにするには、まず泥酔しないことが求められます。
泥棒が自分も酔った振りをして近づき、相手が完全に寝ていることを確認し、その後盗みの犯行に及ぶ、そんな手口が行われることもあるでしょう。
最近はPayPayなどの電子決済が普及し、現金を持ち歩かなくなった人も増えているようですが、そういう人は財布が盗まれるよりもスマホを盗まれた方が後始末は大変かもしれません。
知り合いの人で、毎週末のように外出先で酔いつぶれて寝てしまい、起きたらその店だという話を聞きますが、財布やスマホを盗られたり、無くすことがないのか心配になります。
道路にも防犯カメラの設置台数が増え、仮に泥酔した人がいてもカメラが映るエリア内で寝ていれば、泥棒などから身を守ることに役立ちます。
投稿者: 総合防犯設備士 (2022年12月23日 19:21)
窃盗事件のニュースを見て何に生かすか
兵庫県神戸市の会社から現金約600万円が入った重さ100キロの金庫を盗んだとして、男が逮捕されました。逮捕のきっかけは、男が事件後に立ち寄ったコンビニ店の防犯カメラでした。
※詳しくは動画をご覧ください。(11月10日放送『news every.』より)
<11/10(木) 21:14配信 日テレNEWSより>
動画を見ますと、電動工具を使って金庫を開けようとしたものの開けられなかったため、台車を使って外に運び出している泥棒の姿があります。
別の記事では、使われていた電動工具と台車は、泥棒が持参したものではなく、侵入先に置かれていた物と紹介されています。
台車はともかく電動工具を勝手に使用できてしまうのは少し無防備な印象を受けますが、建物内への侵入を許してしまえば、その後の泥棒の行動を制限するのは難しくなります。
万が一の侵入に対して、事務所や家の中に置いている物が犯罪に悪用されないか、ということも一度チェックしてみるのも良いかもしれません。
そうすれば保管場所や管理体制を見直すきっかけになることもあるでしょう。
時々感じることですが、このような窃盗事件が発生し、新聞やテレビで紹介されますが、被害者が気の毒だとか、加害者が許せないと感じる気持ちだけでなく、何かに生かすことができないかを考えるべきではないでしょうか。
例えば、100キロの重さの金庫に入れているから安心だと考えている人は、容易に運び出せてしまう弱点があることを認識すべきですし、現金600万円もの大金を金庫に入れておく、事務所に大金を置いておくことの必要性をもう一度考えて、そして改善できる点は変えていくべきでしょう。
反面教師ではありませんが、このような被害を自分の教訓にし、自分の環境を改善するために利用することで、同じような被害者が出にくくなり、社会全体の防犯意識を高まることにつながるような気がします。
投稿者: 総合防犯設備士 (2022年12月16日 14:12)
タイヤの交換時期は窃盗に注意
滋賀県警甲賀署は9日までに、滋賀県甲賀市土山町の民家敷地内などでタイヤ盗難の届け出が4件あったと発表した。
同署が窃盗の疑いで調べており、タイヤ窃盗が多くなる時季として注意を呼びかけている。
同署によると、同町大野の会社員男性(54)方で10本のタイヤが盗まれるなど、11月2~7日に4軒で冬用タイヤ計26本、夏用タイヤ計4本が盗難にあったという。いずれも7日に届け出があった。
同署の説明では、4軒はいずれも道路沿いにあり、タイヤは駐車場や家屋の軒下など外から見える場所に置かれていたという。
「冬を前にしたタイヤ交換の時期で狙われやすく、施錠設備のある場所で保管するなど防止策をとってほしい」としている。
<11/10(木) 10:01配信 京都新聞より>
使わない時期にタイヤを盗まれたとしても、次に使うまでの間、気が付かないケースもあるでしょう。
これが泥棒の狙いの一つです。
いつ盗まれたか分からない、そのような状態で警察に被害届を出したとしても、おそらく犯人は捕まらないでしょう。
別件で取り調べを受けたり、逮捕された泥棒がいて、その窃盗事件も自分の犯行だと供述することもあるでしょうが、その事件だけの犯行として立証することは非常に難しくなります。
いつ、誰に、どのように盗まれたから分からない状態では警察も捜査のしようがありません。
防犯カメラがあればその映像から調べる、高級なタイヤの場合はネットや中古品店で転売されていないかを調べることはできますが、何も手が掛かりがなければそれだけ犯人を捕まえることが難しくなるのは素人でも分かります。
交換する前のタイヤ、交換した後のタイヤ、それぞれの保管場所には気を付けなければなりません。
置く場所がないからといって軒下や駐車場に置いておくのは、誰に盗まれたとしても不思議ではありません。
防犯カメラや侵入警戒センサーのエリア内に保管するのがより安全ですが、費用を掛けられない場合はせめて施錠できる建物内への保管を行いましょう。
投稿者: 総合防犯設備士 (2022年12月 9日 09:05)
警察官が犯す犯罪は許せるか?
強制性交や盗撮などの容疑で千葉県警の警部が今年8月から10月にかけて計4度も逮捕された。元神奈川県警刑事で犯罪ジャーナリストの小川泰平氏は当サイトの取材に対し、「警察官が4度も逮捕されるなど、私の知る限りは前代未聞です」と語り、その経緯を説明すると共に、まだ余罪がある可能性を指摘した。
逮捕されたのは県警捜査4課警部、容疑者(45)。最初の逮捕は今年8月12日で、京成千葉駅構内で20代女性のスカートの中をスマートフォンで盗撮していたところをその場にいた人に目撃され、巡回中の警察官に県迷惑防止条例違反の疑いで現行犯逮捕された。そこで押収されたスマホから入浴中の女性を撮影した動画が見つかり、県警は今年6月に県内の住宅敷地内に侵入して盗撮した疑いで再逮捕した。
余罪は数年前までさかのぼり、相次いで発覚
2017年7月に起きた性的暴行事件の現場に残されていたDNAと容疑者のDNAが一致し、同容疑者は女性を刃物で脅すなどして性的暴行を加えた強制性交と住居侵入などの疑いで3度目の逮捕となった。
さらに、14年7月に県内の集合住宅に侵入し、同様に女性を刃物で脅すなどして乱暴した強姦容疑で4度目の逮捕。こちらは強姦罪が強制性交罪に改められる改正刑法(17年施行)前の事件だったため、逮捕容疑が強姦罪になっている。
小川氏は「3度目の逮捕までは容疑を否認していたが、4度目の逮捕で一転して認めた。この警部も捜査現場にいたわけで、さすがに、自分の置かれた立場が分かったのでしょう。4度目の逮捕で観念してようやく認めた。2度目の逮捕容疑の盗撮ですが、女性が入浴中の盗撮は簡単にはできないことなので、かなり経験を積んでいると思われる。また、3度目と4度目逮捕の事件は5年前と8年前なので、まだまだ他にも余罪はあると考えられる」と指摘した。
同氏は「最初の逮捕では、エスカレーターの上りで盗撮をしようとした容疑者がスマホをスカートの下に入れたのを一般の目撃者が見つけて声を上げ、しかも駅の職員と共に追い掛けて、通りかかった警察官が取り押さえて現行犯逮捕となった。盗撮は常習で、何度もやっているから非常に巧妙だったのでしょうが、その目撃者がよく見つけてくれた。それが端緒になって逮捕され、そこから過去の入浴中の盗撮動画が分かり、さらにはDNAによって何年も前の強姦も判明した」と経緯をたどった。
小川氏は「捜査4課とは暴力団を対象に取り締まりをする部署で、容疑者は45歳で課長補佐になっていた警部です。この現行犯逮捕がなければ、同容疑者は幹部候補だっただけに、あと数年で警視になって、50代後半には県内の小さな警察署の署長にはなっていたと思います。もちろん、その後、犯罪が発覚しないまま何事もなければの話ですが、盗撮や強姦を繰り返していた者が署長になっていた可能性もあるわけで、非常に怖いことだと思います」と、自身も警察OBとして見解を語った。
<11/3(木) 8:15配信 まいどなニュースより>
海外のドラマや映画の中で、警察官が犯罪者に対して、警官殺しは罪が重い、という意味合いのセリフが使われることがあります。
これは同じ殺人であっても、犯罪者が犯罪を取り締まる警察官に手を出すと、厳罰が下される可能性が高いことを示しており、犯罪者の報復を防いで警察官を守り、抑止力を期待してのことだと思います。
一方、日本で度々起こる警察官の不祥事。
犯罪を身近にしている警察官が、自ら犯罪を犯してしまうという理解しがたい事件の数々。警察と言う組織への信用・信頼を失う可能性のある重大な事件。
2014年から長期間に渡って4度も性犯罪を犯すような者に警察官の資格はありません。
警察官だけでなく、検察官や裁判官など、一般の人より犯罪に接する機会のある職業に就いている者は、犯罪に対してよりクリーンさが求められます。
犯罪を取り締まる特権が与えられているのですから、個人的には彼ら自身が犯罪を犯せば、より厳しい罰が与えられるべきと考えます。
同じ犯罪を犯しても、容疑者が就いている職業によって罰が異なるということは、職業差別かもしれません。
ただ、職業によって許されない犯罪が存在する、と考えることはやむを得ないように思います。
投稿者: 総合防犯設備士 (2022年12月 2日 11:33)