今日巷で話題の犯罪について防犯のプロが語る
金庫泥棒が防犯対策にダメ出し?
ごみ処理施設に異変があったのは、9月25日。職員が施設の大型金庫を開けようと暗証番号を入力しても開かなかったという。
さらに翌朝、職員が新聞を取ろうとポストを確認すると中には茶色い封筒が入っていた。封筒には、挑発的な犯行声明文が。
1枚目には「金庫を頂きました」。そして2枚目には施設のセキュリティーの甘さや事務室への侵入方法といった、防犯対策への"ダメ出し"が書かれていたという。
その後メーカーの担当者を呼び、開かなくなった金庫を開錠すると両替用の現金およそ17万円などが入っていた手提げ金庫がなくなっていた。
「びっくりしたのと、怒りと、防犯体制がどうだったかなと反省した」(富士吉田市環境美化センター 柏木浩所長)
警察は窃盗事件として捜査を進めている。
(『ABEMAヒルズ』より)
<ABEMA TIMES 10/5(木) 7:31配信より>
金庫泥棒が侵入先でセキュリティの甘さや侵入方法など、防犯対策のダメ出しをメッセージで残したという珍しい事件です。
自分の犯行の痕跡は出来る限り残さない、というのが犯行を特定されないための泥棒の鉄則のように思われますが、真意は不明です。
もしかすると我々のような防犯機器の専門業者が、自らが販売している防犯機器をPRするための目的で犯行を行った可能性もあるのでは?と考えてしまいました。
泥棒が何を言っているのだ!と不快に感じる人も多いでしょうが、被害者のコメントにあるように、防犯対策がどうだったかと反省する気持ちは非常に大切です。
自分に弱点があるかどうかを常に考え、あれば改善、見直しをすることで、次に同じような泥棒の被害に遭わなくなる可能性が高まるからです。
泥棒がセキュリティが甘いと感じたということは、別の泥棒も同様に感じる可能性が高いと言えます。
この「弱点」を放置したままにしておくと、今後も侵入盗難被害に遭う可能性が高いままということになります。
泥棒のダメ出しには腹が立ちますが、貴重な体験をした、もっと大きな被害に遭う前に気付けたと気持ちを割り切って、今後の再発防止策を講じましょう。
投稿者: 総合防犯設備士 (2023年12月29日 15:55)
ラーメン店の侵入者 券売機を開放し、何も盗めず1分で退散
店内に鳴り響くセキュリティー音。その直後、黒の帽子にマスク姿の男がバッグを持って、小走りで店内に入ってきます。
男は店内を物色しますが、わずか1分ほどで再び小走りで店から出ていきました。
実は、この埼玉県久喜市にあるラーメン店は、営業時間外は防犯対策のため、店に現金を置いていなかったといいます。さらに...。
店長:「券売機も中は開けて、外からお金ない状態が分かるように、できるだけ(券売機を)壊されないように」
結局、男は何も取らずに逃走しました。
店長:「怒りというより、あきれるっていう感じですね」
事件に動きがあったのは、9日が経った20日、警察は防犯カメラの映像などから容疑者(38)を窃盗未遂などの疑いで逮捕しました。
容疑者:「ギャンブルなどで借金があり、金が必要だった」
警察は容疑者に数十件の余罪があるとみて、捜査しています。
(「グッド!モーニング」2023年7月21日放送分より)
<7/21(金) 10:41配信 テレビ朝日系(ANN)より>
壊されたくない券売機の中を開けて現金が入っていないことを泥棒に知らせる手段は良い方法だと思いました。
泥棒が腹いせに壊す可能性もありますが、そもそも閉じている券売機はこじ開けられるため、理屈としては一緒です。
ただ、一秒でも(その場に)長居はしたくないでしょうから、壊す時間があれば逃げることを優先し、結果としては壊されない可能性が高まるような気がします。
これは金庫などにも使える方法で、よく目につく場所に金庫を開けたまま置いておけば、泥棒はあきらめて逃走するかもしれません。
また、それは目くらましで置いておき、金品が入った金庫は別の場所に隠しておく、という手段もとれそうです。
最も良いのは現金などは金庫や券売機などに入れたままにせず、こまめに金融機関等に預け入れることでしょう。
ただ、釣り銭などで用意していた現金を金融機関に預け入れし、それを引き出す際、新たに両替手数料が掛かったりしますから、今は気軽にできない方法なのかもしれません。
投稿者: 総合防犯設備士 (2023年10月20日 09:01)
人の目が描かれた光る防犯プレートで防犯カメラの存在をアピール
反射素材の光る防犯プレート(北警察署)
人の目が大きく描かれた光る防犯プレートで窃盗犯などに防犯カメラの存在を知らせます。
名古屋市北区の防犯連絡所は、愛知県警北警察署などと協力し、人の目が大きく描かれた反射素材の光る防犯プレート570枚を作成しました。
光る防犯プレートは、「まちはみている!」をキャッチコピーとして、北区内に設置された約230台の防犯カメラの存在を、窃盗犯などに知らせるため10月中旬ごろから北区の住宅などに貼られる予定です。
<10/5(水) 12:00配信 メ〜テレ(名古屋テレビ)より>
人の目が描かれた防犯プレートで、犯罪者に対して「みている」ことをアピールし、その場での犯行を諦めさせる、犯行対象から外す効果を期待してのものでしょう。
偶然ですが、弊社でも設置先のお客様にステッカーやプレートを差し上げることがあります。
そのデザインと似ているのでブログで紹介させていただきました。
弊社のステッカー
このようなステッカーを張ることで、防犯システムや防犯カメラが設置されていると犯罪者に分かりますから、抑止効果があります。
一般の方から、ステッカーを張るだけで、防犯システムや防犯カメラがない場合の効果はありますか?という質問を受けることがあります。
経験を積んだ泥棒は、ステッカーだけなのか、実際にセンサーやカメラが設置されているか分かると言われています。(ダミーカメラか本当に録画しているカメラかどうかも)
そう意味ではステッカーだけだと見破られてしまう可能性はあります。
ただ、ステッカーだけを見てその場から逃げ出す泥棒もいるでしょうから、効果はゼロではないと考えます。
実際にシステムを導入し、さらにステッカーも張る。これがベストです。
投稿者: 総合防犯設備士 (2022年11月 4日 09:11)
防犯カメラと防犯システム(センサー) 特徴と効果
2日、岐阜県土岐市の釣り堀で、店内にあった現金などが盗まれる被害がありました。それ以上に深刻だったのは魚の大量死。3000匹の魚の死を前に、店長が悲しみを訴えました。
つりぼり本舗の店長:
「大事にね、5年間育ててきたやつだから、何にも言えないよ。どうしたらいいんだろうとしか言えない」
死んだ魚を前に涙を流す、土岐市のつりぼり本舗・店長(48)。2日午前9時半ごろ、営業のために店に来たところ、大量の魚が浮いていたといいます。
店長:
「そこから入ってきて、見たらもうこの状態。エアーとかは止まってた」
裏口のガラスが割られ、何者かが建物内に侵入。物置が荒らされ、募金箱の数千円と防犯カメラ映像を記録するハードディスク、それにWiFiルーターが盗まれました。しかし...。
店長:
「そちらの被害はたかが知れているので、鯉と比べたらそんなものはどうでもいいんですよ、ぶっちゃけちゃえば。これを殺された方が悔しいから、これはやっちゃいかんと思うんだよね、本当に...」
死んだのは大切に育てた鯉や金魚やチョウザメ、合わせておよそ3000匹。
防犯カメラを止めるためだったのか、電気メーターの配線が切られ、いけすの「ろ過機」などすべての設備が停止。酸素が供給できず大量死につながりました。
店長:
「命あるものなんだから、その命が大事というのを分かってもらいたい。僕としては従業員だから、従業員を殺されたのよ、だからちゃんと償ってもらいたい」
釣り堀にとって、夏休みやお盆の時期はまさに書き入れ時。今年は行動制限もなく、多くの人を迎えようとしていました。
店長:
「この大きさになってくると、安く見積もって魚代だけで500~600万円くらいかかるかな。コロナで赤字だったし、無一文になっちゃったからどうしようかなと」
店長は多治見警察署に被害届を提出。警察は窃盗事件として捜査しています。
<8/4(木) 17:36配信 東海テレビより>
侵入者は防犯カメラが設置されているのは知っていたのでしょう。
配線を切り、映像を録画できなくし、そして映像が記録されているハードディスクそのものを盗み出すという犯行です。
事後に働くシステム、侵入されてから侵入者をカメラで記録する対策では、残念ながら未然に被害を防ぐことができず、被害の拡大も防げないケースがあるということです。
建物内へ侵入される前、つまり敷地内への侵入段階で働くシステム(侵入者を威嚇・警告する)が効果的でしょう。
防犯カメラと防犯システム(センサー)、どちらも防犯対策ですが、効果や機能はそれぞれ異なります。
防犯対策の特徴と効果
- 共通・・・設置されていることを強調すれば、侵入者にその場での犯行を思い留まらせて(抑止)、別のターゲットに移させる
- 防犯カメラ・・・侵入者の映像を記録することで、犯人特定、犯行の証拠にも役立つ
- 防犯システム(センサー)・・・侵入者を検知すると警報機器がその場で鳴動(威嚇)、周囲に犯行を知らせて継続を阻止し、侵入者をその場から追い払う(撃退)
どちらの方が優れているとか、望ましいというものではなく、状況や設置先のニーズ等に応じて使い分ける必要があります。
当然ですが、どちらも併用すれば、より効果を発揮し、侵入者にとって最も犯行を行いにくい環境の一つとなることでしょう。
投稿者: 総合防犯設備士 (2022年9月22日 14:09)
スマートセンサーとスマートスピーカーの連携 近未来の防犯対策?
Alexaとの連携を模索する
せっかく「スマート」なセンサーを導入したのだから、スマートスピーカーと連携させたくなった。
私が愛用しているAIアシスタントはAmazonが提供しているAlexaだ。
キッチンと仕事部屋にはサイズの違うEcho Show、寝室にはEcho Spot、玄関にはEcho Flexを配置している。
「Alexa、掃除機を動かして」と言えば、ルンバやその他のロボット掃除機が掃除を始めるし、「Alexa、おやすみ」と言えば、家中の照明を一気に消灯する。
スマートセンサーに対して、どのようなコマンドが使えるのかは分からないし、そもそもスマートホームデバイスとして登録できるのかも不明だったので、試してみることにした。
Alexaで扱えるデバイスを追加するには、スマートフォンのAlexaアプリが手っ取り早い。アプリを開いたら、最下段にある「デバイス」ボタンをタップしてから、右上の「+」ボタンを押す。すると、追加できるもののリストが下方からせり上がってくるので、ここでは「デバイスを追加」をタップする。
次に表示されるのは、「セットアップするデバイスの種類」画面だ。何を追加したいかをここから選んでいく。残念ながら、+styleのスマートセンサーはリストにないため(原稿執筆時)、スクロールして一番下にある「その他」をタップしよう。
すると、「デバイスをAlexaに接続」画面に遷移する。ここで「デバイスを検出」をタップし、スマートセンサーがAlexaに対応していれば、しばらく待つことで検索結果に表示される。ここでも、Alexaアプリを操作しているスマホとスマートセンサーを、ルーターの同じ周波数帯に接続しておこう。
検索の結果、「接触センサー」としてスマートセンサーが検出されたので、「デバイスをセットアップ」していく。
今回は、「玄関」グループに追加したが、グループに追加せずにセットアップを終了しても構わない。
設定が終わると、+styleアプリで設定した名前「ドアセンサー」として、Alexaに認識されるようになる。
そもそも、ドアセンサーはドアが開いたとか閉まったとか、今開いているとか、そういうことを知らせるだけのものであり、何かアクションをするようなものではない。
試しに「Alexa! ドアセンサーの状態を教えて」と言ってみたが、どうにも要領を得ない。「それにはまだ対応していません」という答えが返ってくるのだ。
そこで今度は質問を変えて「ドアセンサーは開いている?」と聞いてみた。すると「ドアセンサーは閉まっています」と正しい反応が返ってきた。
今後は「開いている?」「閉まっている?」ではなく、最初に質問した「ドアセンサーの状態を教えて」というコマンドで反応できるようになることを期待したいところだ。
Alexaと連携することのメリットとは?
では、Alexaとスマートセンサーを連携させることで何かメリットはあるのだろうか。
真っ先に思いつくのが、防犯対策だ。例えば、ありえない時間帯にスマートセンサーが「開いた」という通知が届いたら、Alexaアプリから宅内にあるスマートディスプレイを操作して、室内の映像を確認できる。もしかしたら、怪しい人が映っているかもしれない。
セキュリティ会社と契約するほどの余裕はないが、これなら外出中に異常があった場合でも早急に対策ができるだろう。
自宅に構築したワークスペースは、スマート家電やスマートディスプレイなどを駆使して守ることが可能なのだ。
<2/25(木) 12:00配信 ITmedia PC USERより>
CMやテレビ番組等で紹介されることのある「Alexa」ですが、これと連携した新しい防犯対策が近い将来、本格的に導入されるかもしれません。
防犯カメラやセンサーと連動し、使用者の声に反応、その指示に従うことで今までにない防犯システムが構築できるようになるかもしれません。
現時点では使用者の質問内容を理解できない場合、それにはまだ対応していません、という回答になるようですが、複雑な指示や質問内容を理解し、回答できるようになればより活用の幅が広がりそうです。
外出先や離れた場所から防犯カメラの映像や防犯システムの警戒状態を確認することができるシステムはありますが、今後も使用者にとっての使い勝手が良くなり、より進化していくでしょう。
投稿者: 総合防犯設備士 (2021年4月22日 16:10)
香川 泥棒が嫌がるガラス スーパーで強度体験
「泥棒が嫌がるガラス」の強度を来店客が体験しました。年末年始を前に住宅の空き巣被害などへの対策を呼びかけるイベントが高松市のスーパーで行われました。
ブルーシートに並べられた複数のガラス。
住宅の窓などに使われる通常のガラスをハンマーでたたくと...
(来店客ハンマーでたたく)
「ガシャーン」
言わずもがな、粉々に割れてしまいますが、特殊加工を施した強化ガラス、その名も「泥棒が嫌がるガラス」だと...
何度叩いても割れません。
これは、住宅への侵入・盗難被害の防止を呼びかけるイベントで、空き巣などが起こりやすいとされる年末年始を前に、最新の防犯設備を来店客に知ってもらおうと、香川県警などが企画しました。
2020年、県内で発生した住宅侵入や空き巣被害の認知件数は353件と、2019年の同じ時期より15パーセント程増えていて、県警が注意を呼びかけています。
(香川県警生活安全企画課 田岡充浩調査官)
「年末になると外出の機会も多くなる。鍵をかけていただくのが一番だが、お住まいをもう一度見直して、鍵・窓ガラスの設備関係も十分かどうか考えて普段から自主防犯意識を高めていただければ」
このほか、店頭では家の施錠や戸締りを呼びかけるチラシなども配布されました。
<12/17(木) 19:02配信 岡山放送より>
泥棒が住宅へ侵入する際の手口として最も多いのがガラス破りと言われています。
扉に比べれば物理的にガラスの方が破りやすく、時間も掛かりません。
より手軽な侵入手口と言えます。
そのガラスを破壊しにくいものに替えることは、泥棒にとっては侵入しにくい、侵入に時間が掛かる、つまり嫌がるガラスになるということです。
泥棒が嫌がるということは侵入されにくい、被害に遭いにくい、ターゲットになりにくいということが防犯対策につながります。
投稿者: 総合防犯設備士 (2020年12月18日 16:22)
テレビで紹介される防犯対策
年末年始などテレビの特番で防犯対策が特集されることがよくあります。
泥棒の手口やその対策を専門家を交えてタレントが面白おかしく話す番組が多いですが、一方、防犯カメラに映った犯罪者を流す番組もあります。
印象的な手口の事件が発生すると、テレビ局から当社にも取材の電話がよくあります。
そのほとんどは犯罪者が実際に犯行を行っている防犯カメラの映像を提供していただけませんか? 被害に遭われた現場の映像などありませんか?というものです。
当社ではそのような映像は基本的には所持しておりませんし、また、持っていたとしても、設置先の被害者がそのような映像を公開してほしいと考えているわけでもなく、個人情報でもありますので提供することはありません。
普通に考えれば分かるようなものですが、テレビ局の担当者の方もネタ探しに必死なのか、毎回のように電話を掛けてくることがあります。
また、テレビ番組を見ていて感じるのは、基本的に同じような手口、過去に見たことがあるような対策が多いことです。
泥棒を始めてする犯罪者の手口は様々で、日々変化しているのは間違いないのですが、テレビで紹介されるような手口は数年前から代り映えのない内容が多いように思います。
逆に言うと、そのような手口の犯罪が未だに行われている防犯の世界での進歩は遅いとも言えるのではないでしょうか。
映画や小説の世界で描かれる近未来の世界では、防犯対策もかなり変わっており、光彩認証や指紋認証、AIやロボットなどによる無人警備、レーザーやセンサーによる侵入者攻撃など、一度は目にしたことがあるのではないでしょうか。
現実の世界ではそのような防犯対策の導入はまだまだ行われていませんし、いつになるのか分からないと思います。
投稿者: 総合防犯設備士 (2020年2月 7日 18:34)
農作物盗難対策 泥棒が罠でケガをしたら罪に問われる?
秋は農作物の収穫が盛んな季節ですが毎年、農作物が盗まれる被害が後を絶ちません。
警察庁によると、農作物窃盗の認知件数は、年間約3000件(2017年)に上ります。
農家の中には、手塩にかけて育てた農作物を泥棒から守ろうと、田畑の周囲にわなや電気柵を仕掛ける人もいますが、わなや柵で侵入者がけがをしたり、死んでしまったりした場合、農家は罪に問われるのでしょうか。
芝綜合法律事務所の弁護士に聞きました。
「正当防衛」の範囲を超えるかどうか
Q.田畑にわななどを仕掛けて農作物泥棒がけがをしたり、死んでしまったりした場合、農家が罪に問われる可能性はありますか。また、相手に賠償を請求された場合、応じなければいけないのでしょうか。
弁護士「刑法上の『正当防衛』(刑法36条1項)と認められる範囲を超えれば犯罪になるでしょう。ただ、『防衛の程度を超えた行為』である『過剰防衛』として刑の減軽や免除を受ける場合があります(同2項)。また、民法上も、『正当防衛』(民法720条1項)と認められる範囲を超えれば、損害賠償責任を免れないでしょう」
Q.けが、もしくは死亡した窃盗犯は罪に問われるのでしょうか。
弁護士「窃盗犯が、わなにより死傷した場合であっても、また、窃盗罪(刑法235条、10年以下の懲役または50万円以下の罰金)が未遂であっても既遂であっても、刑事上の責任を負うことになります。窃盗犯が死亡している場合は『死後送検』されるでしょう」
Q.田畑に侵入した泥棒を見つけて殴った場合、罪に問われますか。
弁護士「泥棒行為をさせないように手で制止した場合など、『防衛の程度』を超えていなければ、正当防衛と認められ、罪には問われないでしょう。正当防衛と認められるためには『必要やむを得ずになされた行為』、つまり『反撃行為は侵害行為の強さに応じた相当なもの』である必要があります(1969年12月4日最高裁判決)。
例えば、泥棒を殴る行為の場合、泥棒行為を制止する目的であり、けがをさせない程度であれば『防衛の程度』を超えず、『正当防衛』として罪に問われませんが、『防衛の程度』を超えて必要以上に殴りつけてけがをさせたり、刃物で傷を負わせたりすれば、一般的に『防衛の程度』を超えるとみなされるでしょう」
Q.毎年、農作物泥棒に悩む農家が一定数います。泥棒被害、また自身が泥棒にけがをさせることを防ぐためには、どのような対策が必要でしょうか。
弁護士「自治体による定期的なパトロール、ダミーの防犯用監視カメラの設置などが考えられますが、あまり効果がないようです。そこで、センサーが不審者を感知すると大きなサイレンやブザーが鳴る機械を設置し、警報が警備会社や自宅に届くようなシステムを利用することが検討に値すると思います。泥棒は音と光を嫌うからです」
Q.農作物泥棒をけが、または死なせてしまったことに関する事例、判例はありますか。
弁護士「調べてみましたが、特に見つかりませんでした」
オトナンサー編集部
<9/12(木) 6:10配信オトナンサーより>
農作物の盗難対策として、罠や電気柵を設置し、そのことによって侵入者、泥棒がケガをしたり、死亡した場合、設置した側の農家に責任が問われるか?という記事です。
農作物の盗難対策に限らず、厳重な防犯対策を講じた要塞のようなものを築けば、泥棒などの侵入者をほぼ防ぐことができるような気がします。
漫画や映画の世界になってしまうかもしれませんが、侵入者に対してレーザーのようなもので攻撃する、銃を乱射するなど、過激な意見かもしれませんが、侵入者にとっても自分の命をかけてまで侵入する危険は冒さないでしょう。
よほどの大金や高価な金品が保管されていることが確実な場合は別でしょうけど。
ただ、このような過激な侵入者対策は、過剰防衛として認められないでしょう。
国によっては違うかもしれませんが、先進国では認められません。
この記事においても正当防衛がキーワードになっています。
その対策によって相手をケガさせることが正当防衛の範囲内かどうかということです。
個人的にはこの正当防衛の範囲をより広げるべきと考えます。
被害者にとっては、加害者(犯罪者)に侵入され、金品を奪われ、建物を傷つけられる正当な理由は決して存在しません。
正当な理由もなく傷つけられるのですから、その報復ではなく、被害を防ぐための自衛の防衛手段は認められるべきではないでしょうか。
投稿者: 総合防犯設備士 (2019年9月27日 16:16)
信用金庫の窓口業務に昼休み導入 防犯対策目的も
京都北都信用金庫は6日、京都府福知山市や宮津市の8店舗で、平日の昼間に窓口業務を休止する「昼休み」を8月1日から導入すると発表した。
昨年の導入に続き、計12店舗で昼の1時間を休業することとなる。
昼休みを設けるのは、府中支店(宮津市)▽浜詰支店(京丹後市)▽間人支店(同)▽三和支店(福知山市)▽大江町支店(同)▽六人部支店(同)▽舞鶴港支店(舞鶴市)▽南浜出張所(同)。
午前9時~午後3時のうち、午前11時半~午後0時半の1時間を休業する。現金自動預払機(ATM)は利用できる。
人口減少に伴う来店客減や職員不足のためで、昨年にも亀岡市などの4店舗ですでに導入していた。業務効率化や防犯対策、働き方改革につなげる。
<6/7(金) 8:00配信 京都新聞より>
記事とは直接関係ない話かもしれませんが、企業の昼休み時間、社員が外食のために出かけてしまう場合、その間職場は無人となってしまいます。
男性社員が多い職場で、外食する人が多いと無人になる可能性は高くなります。
防犯システムを導入されているところであっても、昼休み時間帯が無人になる場合、都度システムを警戒しているところは良いですが、面倒だとか、解除し忘れるなどの理由で無警戒のまま外出しているところがあるかもしれません。
昼休みを狙って犯行を行う泥棒がいてもおかしくありません。
働き方改革にもつながるかもしれませんが、全員が一斉に昼休憩をとるのではなく、1時間ずつずらしてとり、社内が無人になるのを防ぐ体制もよいかもしれません。
例えばお客さまや取引先からの電話対応に関しても、誰かが残っていれば、その者で対応できます。
投稿者: 総合防犯設備士 (2019年7月 5日 14:01)
現金盗むついでに盗み食い「窃糖」のシュガー逮捕
現金を盗むついでに、アイスクリームなどを繰り返し盗み食いし、「窃糖のシュガー」と呼ばれる男が逮捕されました。
無職の男(51)は2016年8月、東京・武蔵野市の税理士事務所に侵入して、ソフトクリーム1本を食べ、サンダルを盗んだ疑いが持たれています。
男は、複数の事務所から、現金などを盗むついでに、プリンやチョコなど甘いお菓子およそ250個を食べていたとみられ、捜査員は、窃盗にかけて「窃糖のシュガー」と呼んでいました。
調べに対し、「食べたのがアイスかわからないが、間違いない」と容疑を認めていて、警視庁は、およそ40件、現金600万円余りの余罪があるとみています。
<ホウドウキョク 3/21(火) 20:58配信より>
海外の窃盗犯で盗み目的で侵入し家の中の食べ物を食い散らかす手口が紹介されることがありますが日本では珍しいように思います。
プリンやチョコなど甘いお菓子250個を食べた「窃盗のシュガー」と紹介されると何か可愛らしいように思いますが、被害件数40件で現金600万円窃盗となるとそうは言っていられません。
また、盗み食いされた状態は不明ですが、所構わず食い散らかされると盗難とは別の被害が生じます。
高級なソファーや絨毯を汚されたり、傷付けられると場合によっては盗難以上の被害額となる場合があります。
大金や高価な貴金属を所持していなくても、汚されたり、壊されたら困るものはどこの家にもたくさんあります。
盗難対策という小さなくくりではなく、犯罪自体を防ぐ、または被害を最小限に抑えるための防犯対策はどこの家でも必要です。
投稿者: 総合防犯設備士 (2017年4月14日 20:53)