今日巷で話題の犯罪について防犯のプロが語る
「毒蛇が逃げたから部屋を確認させて」 室内から現金300万円なくなる
「猛毒の蛇が逃げたから部屋を確認させてほしい」。そんな説明をして家の中に入ろうとする男が25日、仙台市泉区で5件確認された。実際に男が入った民家では室内にあった現金約300万円がなくなっており、宮城県警泉署は注意を呼びかけるとともに、窃盗事件の可能性もあるとみて捜査している。
同署によると、男が確認されたのはいずれも同日午前で、高齢者宅が中心だった。男は20~40歳代くらいで身長約1メートル70、短髪の黒髪で灰色っぽいつなぎを着ていた。「蛇が逃げた」と言った後、家族構成も聞き出そうとしていたという。
<4/28(金) 7:11配信 読売新聞オンラインより>
突然やってきた人に「猛毒の蛇が逃げたから部屋を確認させてほしい」と言われて断ることができる人がいるでしょうか。
すぐに家の中を確認して、もし蛇がいるのなら捕まえてほしい、と考える人がほとんどでしょう。
蛇だけでなく、熊、ワニ、トカゲに変えると応用できます。
また、野生ではなく飼っているペットが逃げたと飼い主を装えば、田舎だけでなく都会でも使える手口になります。
泥棒などの犯罪者の可能性があるため、このような訪問者は家の中に入れないように、と言えれば良いのですが、本当にそのような事件が起こることもあり得ますので判断が難しくなります。
訪問者が一人だと怪しいが、二人以上なら大丈夫とは言えないのが難しいところです。(複数名の犯行、役割分担している場合など)
相手に顔や服装を見られ、声も聞かれるため、犯罪者側のリスクも存在しますから、今後どこまで模倣犯が増えるかは分かりませんが、警戒は必要です。
対策として、防犯システムを考える場合、家の中に人が居る場合、警戒を切っていることが多いため、このような訪問型の窃盗犯には効果が薄くなってしまいます。
防犯カメラの場合、24時間映像を記録していれば、このような訪問型の窃盗犯の映像が残りますから、犯行は行いにくくなります。
防犯カメラの存在を外部にアピールし、このような訪問型の窃盗犯から狙われにくくする(ターゲットになりにくくする)ことが良いでしょう。
投稿者: 総合防犯設備士 (2023年6月30日 09:07)
自分が用意した香典袋と受け取った香典袋をすり替える 葬儀場の責任者逮捕
愛知県安城市の葬儀場で、利用者の香典を別の香典袋とすり替えて現金12万円を盗んだとして、この葬儀場の責任者の男が逮捕されました。
窃盗の疑いで逮捕されたのは、安城市にある葬儀場の責任者の男(31)です。
警察によりますと男は4月3日、勤務先の葬儀場で、男性利用者の香典の現金12万円を盗んだ疑いが持たれています。
男は男性利用者が使うロッカーに入っていた香典の署名を、自分が用意した別の香典袋に書き写し、すり替えていたとみられています。
男は容疑を認めているということで、警察が詳しく調べています。
<4/17(月) 20:32配信 メ〜テレ(名古屋テレビ)より>
参列者からいただいた香典の金額がいくらだったかを後で確認することはまずないでしょう。
確認するためには本人に聞くしかありませんが、そんな失礼なことは誰もしません。
受け取った香典袋から中身(現金)を出してしまえば、誰も確認することができなくなります。
結婚式の際の祝儀袋も同様ですが、誰からいくらもらったという管理をしっかりしていないと、あいまいになったり、後で分からなくなったり、色々なトラブルも考えられます。
集めた金額を確認したら、どうも金額が少ないように思う(香典袋の数から1人あたりの平均額を出すと)、というケースがあるかもしれません。
香典泥棒、祝儀泥棒という冠婚葬祭を狙う泥棒がいますが、今回の事件では、葬儀場の責任者が犯人でした。
事前に安価な金額を入れた香典袋を用意しておき、参列者から預かった香典袋の中に高額なものがあれば、名前を書き写してすり替えるというなかなか巧妙な手口です。
今回が初めての犯行とは思えませんので、過去にその葬儀場を利用した人は被害に遭っている可能性があるでしょう。
ただ、被害金額の特定が難しいので、容疑者の供述を待つしかないのかもしれません。
再発防止策としては、防犯カメラの設置が効果的だと思われます。
外部からの泥棒、そして今回のような内部からの泥棒に対しても、犯行の抑止力、犯行後の確認や特定に役立つでしょう。
投稿者: 総合防犯設備士 (2023年6月23日 09:05)
郵便局の入出金機盗まれる 外に放置され、現金被害はなし
三重県四日市市の郵便局に侵入し現金が入った機械を盗んだとして、警察は15日に無職の男を窃盗などの疑いで逮捕しました。
逮捕されたのは、滋賀県東近江市の容疑者(54)です。
警察によりますと、容疑者は去年4月15日午前5時頃、仲間2人と共謀し、四日市市羽津町にある四日市かすみ郵便局に侵入して、現金が入った「入出金機」(時価130万円相当)と呼ばれる機械を盗んだ疑いが持たれています。
重さ約230キロある「入出金機」は郵便局の外に放置され、中に入っていた現金にも被害はありませんでした。
この事件では、既に去年8月に共犯者2人が逮捕されていて、警察では防犯カメラに3人の男が映っていたことから残り1人の行方を追っていました。
<3/16(木) 12:50配信 三重テレビ放送より>
入出金機の中に現金がどのくらい入っていたのかは分かりませんが、入出金機本体は時価130万円相当の価値があるということです。
現金の盗難防止策も重要ですが、機械の破壊防止策も必要なことが分かります。
盗まれた現金は少額だったものの、壊された機械の修理や入替に数十万円掛かってしまったとなれば、何を守るべきかの優先順位が変わってきます。
また機械が購入したものか、リース契約で使用しているもの、保険加入の有無などによっても対策(予防策)の考え方は変わってくるでしょう。
それらによって対策にどれだけの費用を掛けられるか、掛けるべきかとも変わってきます。
この辺りは状況を整理した上で考える必要があります。
被害に遭うはずはない、自分は大丈夫、などの根拠のない自信は持たずに、常に防犯意識を持つように心掛けましょう。
油断大敵、油断禁物です。(どちらも油断して失敗することを戒める、ほぼ同じ意味の言葉ですが、「油断禁物」の方が注意を怠ることを戒める度合いが大きいようです)
投稿者: 総合防犯設備士 (2023年5月 8日 09:35)
車が狙われている? 窃盗団の合図とは?
クルマが盗難される!? 気をつけたい「合図」は
自動車の盗難は減少傾向にあるものの、今も絶えず発生しています。
なかでも「黄色い紙」が自動車盗難の合図になっているといいますが、どういうことなのでしょうか。
警察庁の資料によると、クルマの盗難は発生件数が6万件を超えていた2003年のピーク時から比べると減少傾向ではあるものの、2021年では5182件が発生しており、盗難発生地域は、千葉県、愛知県、茨城県、大阪府、埼玉県の5府県で全体の60%を超えているといいます。
このように、以前に比べると減少しているものの、クルマの盗難は絶えず発生していることが分かります。
SNS上でもクルマが盗難されたとして情報を求める書き込みが少なくありません。
「盗難されました。なにか情報ございましたら連絡ください」「盗難車情報提供のお願い」など、SNSではユーザーのクルマが盗難され情報提供を求める声も多数見られます。
クルマの盗難にはさまざまな手口がありますが、なかでも盗まれる前の前兆ともいえる「合図」があるといいます。
自宅駐車場などに停めているクルマのワイパーやドアの隙間には「黄色い紙」が挟まれていたら、注意が必要です。
紙には、「クルマを高価買取します」「現金で買取ります」あるいは「事故車や動かないクルマでも買取します」などと記載されており、一見すると単なる買取業者のチラシのようです。
黄色以外にも白い紙のケースもあり、「勝手な貼り紙をお許し下さい」と記載されているものや、「買い取らせていだいたクルマはドバイ・アフリカ・スリランカへ輸出しています」と、記されたものもあるようです。
こうしたチラシや貼り紙は、「窃盗団の仲間内での目印」「放置車両かどうかの確認」などさまざまな意味合いがあるといわれており、過去にはマスメディアでも取り上げられています。
たとえば、チラシに記載されている業者は実在しない架空業者の可能性があるほか、中古車買取業者の場合は取得が必要な「古物商許可番号」もデタラメなこともあるようです。
こういったチラシをそのままにしておくと、普段クルマに乗っていない、あるいはしばらく動かしておらずチラシにも気づかない、つまりオーナーがクルマに注意を払っていないと判断され、盗難のターゲットにされるリスクが高まります。
ほかにも、クルマを動かしていないことをチェックするために、タイヤの上や前後に小石や空き缶などが置かれることもあり、窃盗団はこれらの仕掛けをチェックして、クルマをよく動かしているか、オーナーがクルマに注意を払っているかを確認していると考えられます。
クルマを週末の買い物やレジャーにしか使わないなど、頻繁にクルマに乗らない場合でも、盗難される隙を作らないようにクルマの様子を定期的にチェックするといいでしょう。
※ ※ ※
また、クルマにこのようなチラシや空き缶などを盗難のターゲットにされているような異変を感じた場合、速やかに回収することが大切です。
自分のクルマでチラシを発見した場合は、念のため警察へ相談し防犯対策を強化することも検討すべきです。
具体的には、ハンドルなどを鍵のついた金属のバーで物理的に固定する「バー式ハンドルロック」や、クルマにカバーをかけることで外見から車種を特定できなくするほか、自宅駐車場であれば防犯カメラやセンサーライトなどの設置も有効です。
また日本損害保険協会のデータによれば、自動車の盗難の半数以上は深夜から早朝にかけての時間帯に発生しているといいますが、日中の外出先などでも油断はできません。
カギをかけずにクルマを離れたわずか数十秒の間にクルマを盗まれてしまう危険もあるため、短い時間であってもクルマから離れる場合はかならず窓をしめてロックする習慣をつけましょう。
<2/7(火) 11:10配信 くるまのニュースより>
自動車に限らず、自宅の玄関扉に見覚えのないシールが貼られていたら、それは窃盗団の印かもしれません。
シールの色によって、例えば昼間は不在などが仲間が見て分かるように印をつけている可能性があります。
また、犯罪者ではなくセールス、売り込み、買取業者などが、次回訪問するための目印としてシールは貼ることもあるでしょうか。
相手先に何の断りもなくシールを貼るという行為は大変失礼なことですから、取引先としては選びたい対象ではないでしょう。
いずれにせよ、自分の所有物(車や自転車)、自宅に不審な物が貼られていたらすぐにはがすと共に、狙われているかもしれないと警戒すべきです。
車や自転車は可能であれば保管場所を移動するなど、その場から動かした方が安全かもしれません。
狙われている、危ない、危険察知能力を高める必要があります。
自分は安全だ、犯罪とは無縁だ、などという根拠のない自信は持つべきではありません。
犯罪、自然災害など予測しづらい事態になっても順応できる可能性が高くなり、被害を最小限に抑えることにつながるからです。
投稿者: 総合防犯設備士 (2023年3月17日 10:37)
新しい手口?「誘い出し盗」 知り合いを食事に誘い、空になった家に・・・
食事におびきだし、不在となっている知人の家に盗みに入っていました。
住居侵入と窃盗の疑いで逮捕されたのは、高知県宿毛市の無職の容疑者(41)と実行役の30代の男2人です。
容疑者らは去年8月、大阪府松原市の住宅に2階の窓ガラスを破って侵入し、ブランドバッグや高級時計など55点、あわせて1000万円相当を盗んだ疑いがもたれています。
警察によりますと、容疑者は事件当日、知り合いだった被害者の男性を食事に誘い、男性が自宅にいない隙に実行役が盗みに入ったということです。
容疑者らは盗んだ物品を大阪市内の買取店に持ち込み、換金していたとみられています。
警察は3人の認否を明らかにしていません。
<1/12(木) 19:17配信 ABCニュースより>
まず知り合いを食事に誘い、家が空になったところに仲間(実行役)が窃盗を行う「誘い出し盗」という新しい手口でしょうか。
今回のように誘い役と実行役が仲間であることがばれなければ、成功率が高そうな手口です。
ただ、誘い役と被害者は一緒に食事に行くほどの仲という前提ですから、不審に思われる可能性もあり、リスクの高い手口とも言えます。
食事等に誘われた間に泥棒に入られるなど犯罪に巻き込まれた場合は、この誘い出し盗の手口を疑い、誘い役が犯行に関係している可能性も考慮すべきでしょう。
投稿者: 総合防犯設備士 (2023年2月17日 10:34)
築年数の古い家は泥棒に狙われやすい?
ことし9月、横須賀市の住宅に侵入しクレジットカードやマイナンバーカードなどを盗んだとして、51歳の男が追送検されました。
神奈川県警は、男がほかにも複数の空き巣事件に関与したとみて調べています。
住居侵入と窃盗の疑いで追送検されたのは、横浜市金沢区の無職の男(51)です。
県警によりますと容疑者はことし9月、横須賀市内の77歳の男性の自宅に侵入し、クレジットカードやマイナンバーカードなどあわせて4枚を盗んだ疑いが持たれています。
このうち2枚のクレジットカードで281万円相当が使われていて、容疑者は調べに対し「ギャンブルや生活費として使う金がほしかった」と容疑を認めているということです。
横須賀市内などではことし3月から、築年数の古い家を狙った空き巣事件が10月頃までに27件確認されていて、被害総額は現金含めておよそ445万円にのぼるとみられています。
県警が捜査を進めていたところ、これらの犯行現場周辺の防犯カメラに容疑者の姿が映っていたといい、鈴木容疑者は11月に別の窃盗事件などで逮捕されていました。
県警は、容疑者がほかの複数の空き巣事件にも関与しているとみて調べを進めています。
<12/20(火) 21:04配信 tvkニュース(テレビ神奈川)より>
築年数の古い家を狙っての犯行ということですが、古い家に防犯カメラや防犯システムを新たに設置することはあまりないと思います。
元々設置していた防犯カメラが古くなり、取り外さずにそのまま残っているようなケースはあるでしょうが、設置後十年以上経っていれば稼働していないことも多いでしょう。
古い家が狙われやすいというのは、根拠としてはある話だと言えます。
古い家だから住んでいる人は防犯意識が低そうというのは偏見かもしれませんが、高齢者の方が住んでいる可能性が高く、今さら防犯対策を行ってもと考える人がいるかもしれません。
また、このような窃盗事件でいつも不思議に思うことがあります。
泥棒が盗んだクレジットカードを使用して現金を不正に引き出したということが報道されますが、どのようにして暗証番号を知り得たのでしょうか。
組織ぐるみの窃盗団の場合、役割分担し、カード情報を引き出す、読み込むような専門的な道具や技術のある者がいて暗証番号を解析できるというなら分かるのですが、今回のような特に専門知識を有していないような素人っぽい泥棒が、そんなに簡単に暗証番号が分かったことに不思議です。
例えばSNS等のプロフィールなどから生年月日や住所、電話番号から推測して暗証番号が分かったというケースもあるでしょうが、今回の被害者のような77歳の男性がSHS等をやっているようにも思えませんので、何かしら暗証番号が分かるコツというか手口があるのでしょう。
警察は捜査上で知り得た泥棒からの具体的な手口等の情報をつかんでいるはずです。
被害者と似た状況にある人はすぐに改善するように求め、より踏み込んだ再発防止策としての防犯啓もう活動を行うべきではないでしょうか。
投稿者: 総合防犯設備士 (2023年2月 3日 10:10)
タワーマンションの防犯事情 窃盗事件はゼロではない
タワーマンションの最大の魅力は「なんといっても眺望」...。そんなふうに思われがちだが、購入者の意見を聞くと、必ずしもそうではないようだ。高額なタワマンでは「眺望以上に魅力的を感じるもの」があるというが...。実情を見ていく。
「セキュリティが魅力」タワマン購入者たちの声
威風堂々とした外観もあってか、何かと嫉妬の対象になりがちなタワーマンション(タワマン)だが、最近では立地などによっては比較的手ごろなものも出現し、富裕層以外にも購入者が増えている。
そうはいっても、だれでも購入できる価格ではない。住宅購入時に融資の判断基準のひとつとなる年収倍率は4倍前後が適正とされ、頭金は物件価格の1割程度が目安だ。仮に1億円の東京都心のタワマンなら、世帯年収2,250万円程度となる。夫婦共働きで同程度の給与でも、年収1,000万円超えの会社員であることが大前提。東京都心部の好立地な物件となれば、購入者は一部の高所得者層に限られるということだ。
多くの人を引き付けるタワマンだが、最大の魅力・実際の購入動機は、じつは「眺望」ではなかった。
東京・新宿が2019年に行った『タワーマンション実態調査』によると、購入動機で最も多いのが「交通利便性」だった。1990年代までは建設制限があり、ゆったりとした敷地でなければタワマン建設は叶わなかった。そのため、交通が不便な物件も少なくなかったが、規制緩和によって都心部でのタワマン建設が可能に。それが勢いとなって、郊外や地方都市への建築も進んだが、多くの場合、拠点となる駅前の再開発とセットであり、そのことから「タワマン=交通至便」というイメージが定着した。
「眺望」を上回る購入動機は「防犯面」だった。多重オートロックシステム、防犯カメラのみならず、24時間常駐のコンシェルジュによる有人管理がされている物件も珍しくない。「暮らしの安心」は、眺望以上の魅力を備えているのだ。
タワマン住民の隙をつく「窃盗犯」
高いセキュリティが魅力のタワマンなら、犯罪に巻き込まれる危険性も限りなくゼロかというと、実情は異なるようだ。
警察庁『令和3年の刑法犯に関する統計資料』の、共同住宅の「空き巣(留守時に侵入)」「居空き(在宅時に侵入)」「忍び込み(就寝時に侵入)」の認知件数によれば、階数が多いほど認知件数は低い傾向にあるが、高層階の窃盗被害はゼロかというと、そうではない。
侵入手段の最多は「無施錠」であり、侵入経路の最多は「表出入口」。堂々と表から侵入というケースが多いらしい。
共同住宅における「空き巣」「忍込み」「居空き」認知件数
数値左より、認知件数/新入手段が「無締り」の件数/侵入口が「表出入口」の件数
空き巣:「3階以下」2,541件 / 1,175件 / 1,067件
「4階以上」1,226件 / 432件 / 791件
忍込み:「3階以下」385件 / 312件 / 222件
「4階以上」169件 / 126件 / 109件
居空き:「3階以下」139件 / 104件 / 65件
「4階以上」98件 / 78件 / 81件
出所:警察庁『令和3年の刑法犯に関する統計資料』
「まさか、部外者が表から入るなんてムリ」と思っているタワマン住民も多いのではないか。しかし、高層階になるほど「こんなところまで来るわけがない」という油断が生まれ、「玄関ドアの無施錠」「ベランダ側窓の無施錠」の割合も増えるという。
あのタワマンにおいても窃盗犯は粘り強く、驚くべき方法で侵入を試みる。
高層階を狙う窃盗犯の手口としては「屋上からベランダにロープを垂らして侵入」「雨樋や排水管などを登り高層階のベランダへとよじ登り侵入」といったものがあるが、10階を超えるマンションでもこれらの被害が報告されている。なかには10階以上のマンションのベランダを「懸垂のようにして登って上層階に侵入」というツワモノも。
なかには、鍵番号等を盗み見して合鍵を作製し、100件以上の空き巣を繰り返したというケースすらあるが、合鍵が作られてしまえばどうしようもない。
規模の大きなタワマンになれば、住民か不審者かの見分けは難しい。一度侵入を許せば、タワーマンションのほうが大胆な犯行を行える可能性は高そうだ。
これまで報道された事件には、「東京都目黒区のタワーマンションで宅配業者を装った侵入者により、現金600万円の窃盗被害」「大阪府北区のタワーマンションで、2億7,000万円の窃盗被害」「東京都豊島区のタワーマンションで強盗致傷事件、現金100万円が奪われる」「神奈川県横浜市のタワーマンションでロープを使って最上階に侵入、現金3,500万円等の盗被害」などがある。
タワマンの厳重な設備に安心している住民は、そこまで防犯意識が高くなく、そのうえ、複数のエレベータが設置されているほど世帯数が多いことから、コミュニティの関係も希薄になりがちだ。そこに犯罪が付け入るスキがあるといえるのではないか。せっかく手に入れたタワマン、犯罪被害で泣きを見ないためにも、油断することなく、防犯対策に努めたい。
GGO編集部
<11/24(木) 11:31配信 幻冬舎ゴールドオンラインより一部抜粋>
タワーマンションに住む住人=大金を置いている、高価な貴金属が多いなどの裕福なイメージを持つ泥棒が多いのかもしれません。
多少の障害(防犯システムなど)は当然承知の上で、一攫千金を求めて犯行を行う者もいるでしょう。
また、高層階のマンションに住んでいることで、侵入されにくいと油断している住人の隙をついて犯行を企てるのかもしれません。
記事にもあるように、オートロックシステム、防犯カメラ、常駐警備の管理人はどのタワマンにも存在するでしょう。
逆に言うと、この3つの防犯対策を突破できれば普通のマンションと変わらないところも多いのかもしれません。
低階層より高層階の方が高価(家賃も高く、資産価値も高い)と言われていますから、屋上から一つ下の階層の部屋に侵入できれば、その後は簡単に犯行を行えます。
オートロックを過信して、各住居スペースの鍵は無施錠という家もあるかもしれませんから、一旦破られてしまうともろい体制とも言えます。
宅配業者を装いオートロックを突破し、その後屋上に向かい、そこからターゲットの階層へ降りて犯行を行うというケースもあるでしょう。
簡単に屋上へ上がれないように平時は施錠し、管理人以外は出入りができないように制限するなどの侵入者対策が必要かもしれません。
ただ、火事や地震などの災害時に屋上へ出ようとして出られず、被害者が出るようなことは絶対に避けなければなりませんので、その場合は別の避難経路を用意しなければなりません。
投稿者: 総合防犯設備士 (2023年1月13日 13:11)
路上で寝ている人狙いの窃盗犯
路上で寝ている人から財布などを盗んだとして、県警捜査3課と伊丹署は17日までに、窃盗の疑いで、兵庫県伊丹市に住む無職の男(55)=窃盗罪で起訴済み=を逮捕、送検し捜査を終えた。
逮捕、送検容疑は2022年7月23日午前2時半ごろ、伊丹市西台1の阪急伊丹駅前の歩道で寝ていた会社員男性(29)から現金7万円の入ったトートバッグを盗んだ疑い。
このほか、17年以降に2回、路上で寝ていた人から同様に財布などを盗んだ疑いがある。同署によると、被害額は計14万円相当にのぼり、男は「パチンコやタバコ代のために盗んだ」と容疑を認めているという。
同署によると22年7月に被害に遭った男性が被害届を提出。防犯カメラの映像などから男が浮上し、10月17日に窃盗容疑で逮捕した。
<11/17(木) 14:32配信 神戸新聞NEXTより>
もし自分が酔っぱらって寝ている状態で、悪意のある人に危害を加えられても起きない自信があります。
持っているかばんから何かを抜き取られたとしても、服やズボンのポケットをまさぐられたとしても、おそらく気付ずそのまま寝ているでしょう。
財布やスマホが抜き取られたことに気付き、瞬時に抵抗することができれば良いのですが、それは誰にとっても難しいことだと思います。
泥酔していればなおさらです。
今回被害に遭われた人たちも、自分が最も無防備な状態で窃盗被害に遭っています。
その状態で被害に遭わないようにするには、まず泥酔しないことが求められます。
泥棒が自分も酔った振りをして近づき、相手が完全に寝ていることを確認し、その後盗みの犯行に及ぶ、そんな手口が行われることもあるでしょう。
最近はPayPayなどの電子決済が普及し、現金を持ち歩かなくなった人も増えているようですが、そういう人は財布が盗まれるよりもスマホを盗まれた方が後始末は大変かもしれません。
知り合いの人で、毎週末のように外出先で酔いつぶれて寝てしまい、起きたらその店だという話を聞きますが、財布やスマホを盗られたり、無くすことがないのか心配になります。
道路にも防犯カメラの設置台数が増え、仮に泥酔した人がいてもカメラが映るエリア内で寝ていれば、泥棒などから身を守ることに役立ちます。
投稿者: 総合防犯設備士 (2022年12月23日 19:21)
窃盗事件のニュースを見て何に生かすか
兵庫県神戸市の会社から現金約600万円が入った重さ100キロの金庫を盗んだとして、男が逮捕されました。逮捕のきっかけは、男が事件後に立ち寄ったコンビニ店の防犯カメラでした。
※詳しくは動画をご覧ください。(11月10日放送『news every.』より)
<11/10(木) 21:14配信 日テレNEWSより>
動画を見ますと、電動工具を使って金庫を開けようとしたものの開けられなかったため、台車を使って外に運び出している泥棒の姿があります。
別の記事では、使われていた電動工具と台車は、泥棒が持参したものではなく、侵入先に置かれていた物と紹介されています。
台車はともかく電動工具を勝手に使用できてしまうのは少し無防備な印象を受けますが、建物内への侵入を許してしまえば、その後の泥棒の行動を制限するのは難しくなります。
万が一の侵入に対して、事務所や家の中に置いている物が犯罪に悪用されないか、ということも一度チェックしてみるのも良いかもしれません。
そうすれば保管場所や管理体制を見直すきっかけになることもあるでしょう。
時々感じることですが、このような窃盗事件が発生し、新聞やテレビで紹介されますが、被害者が気の毒だとか、加害者が許せないと感じる気持ちだけでなく、何かに生かすことができないかを考えるべきではないでしょうか。
例えば、100キロの重さの金庫に入れているから安心だと考えている人は、容易に運び出せてしまう弱点があることを認識すべきですし、現金600万円もの大金を金庫に入れておく、事務所に大金を置いておくことの必要性をもう一度考えて、そして改善できる点は変えていくべきでしょう。
反面教師ではありませんが、このような被害を自分の教訓にし、自分の環境を改善するために利用することで、同じような被害者が出にくくなり、社会全体の防犯意識を高まることにつながるような気がします。
投稿者: 総合防犯設備士 (2022年12月16日 14:12)
タイヤの交換時期は窃盗に注意
滋賀県警甲賀署は9日までに、滋賀県甲賀市土山町の民家敷地内などでタイヤ盗難の届け出が4件あったと発表した。
同署が窃盗の疑いで調べており、タイヤ窃盗が多くなる時季として注意を呼びかけている。
同署によると、同町大野の会社員男性(54)方で10本のタイヤが盗まれるなど、11月2~7日に4軒で冬用タイヤ計26本、夏用タイヤ計4本が盗難にあったという。いずれも7日に届け出があった。
同署の説明では、4軒はいずれも道路沿いにあり、タイヤは駐車場や家屋の軒下など外から見える場所に置かれていたという。
「冬を前にしたタイヤ交換の時期で狙われやすく、施錠設備のある場所で保管するなど防止策をとってほしい」としている。
<11/10(木) 10:01配信 京都新聞より>
使わない時期にタイヤを盗まれたとしても、次に使うまでの間、気が付かないケースもあるでしょう。
これが泥棒の狙いの一つです。
いつ盗まれたか分からない、そのような状態で警察に被害届を出したとしても、おそらく犯人は捕まらないでしょう。
別件で取り調べを受けたり、逮捕された泥棒がいて、その窃盗事件も自分の犯行だと供述することもあるでしょうが、その事件だけの犯行として立証することは非常に難しくなります。
いつ、誰に、どのように盗まれたから分からない状態では警察も捜査のしようがありません。
防犯カメラがあればその映像から調べる、高級なタイヤの場合はネットや中古品店で転売されていないかを調べることはできますが、何も手が掛かりがなければそれだけ犯人を捕まえることが難しくなるのは素人でも分かります。
交換する前のタイヤ、交換した後のタイヤ、それぞれの保管場所には気を付けなければなりません。
置く場所がないからといって軒下や駐車場に置いておくのは、誰に盗まれたとしても不思議ではありません。
防犯カメラや侵入警戒センサーのエリア内に保管するのがより安全ですが、費用を掛けられない場合はせめて施錠できる建物内への保管を行いましょう。
投稿者: 総合防犯設備士 (2022年12月 9日 09:05)