今日巷で話題の犯罪について防犯のプロが語る
万引き一家4人 協力してショッピングセンターでオーディオ製品盗む
家族4人で万引きしたとして、新潟県柏崎市の無職の男(46)と同居する娘婿の男(28)の2人が窃盗の疑いで逮捕されました。
また、男(46)の妻(44)と一緒にいた家族の2人も窃盗容疑で書類送検されました。
調べによりますと、4人は3日午後6時半頃、上越市富岡の大型ショッピングセンターで、
ヘッドホンステレオやデジタルオーディオプレーヤーなど8点(計6万8540円相当)を万引きした疑いです。
男(46)は、「金に困ってやった。盗んだ商品は売るつもりだった」と供述しています。
<5月4日19時28分配信 読売新聞より>
万引きは一人で行う犯罪という認識が変わりつつあるようです。
先月18日、福岡県のスーパーで万引きした母(36)、娘(16)の2人
先月24日、和歌山県のスーパーで万引きした母(64)、長女(37)、次女(33)の3人
そして、今回の万引き一家、父(46)、母(44)、娘婿(28)ともう一人の4人
いずれも、見張り役、実行役など役割分担して犯行を行っているのでしょう。
万引きと聞くと、一人で行う、つい出来心でやってしまう軽い犯罪と思われがちですが、
複数で計画的に行われると単なる泥棒です。
被害に遭われた店舗を責めるわけではありませんが、狙われるにはそれなりの理由があるのでしょう。
店内に客が多く、混雑しており、死角があり万引しやすい。
防犯カメラや万引き防止器、防犯ミラーなどが設置されていない。
警備員がおらず、店員があまり仕事熱心ではない。 ・・・など
泥棒が犯行を行う時は事前に下見を行います。
自分が捕まらないために、より危険性の低いところをターゲットとするためです。
つまり、防犯対策がきちんとされているようなところは避け、別の防犯意識が低そうなところを探します。
我々がご提案する防犯システムは泥棒をその場で捕まえるものではありません。
泥棒に狙われないようにする為の防犯対策です。
ストアセキュリティ(防犯対策)
大型店舗向け防犯カメラシステム
投稿者: スタッフ (2009年5月 8日 11:00)
鉄板泥棒。電話線切りつつクレーン車で逃走。
泥棒による被害には間違いないのですが、ちょっと変わった二次被害が茨城県で発生しました。
●365世帯通話不能に
5日午前0時5分ごろ、つくばみらい市下長沼の資材置き場で鉄板をクレーン付きトラックに積み込もうとした男2人を近くの男性が見つけ110番した。男2人は逃走したが、窃盗未遂容疑で逮捕された。
常総署によると、逮捕されたのは常総市菅生町、自称リフォーム業男(47)と住所氏名不詳の40歳くらいの男。
男はクレーンが高さ7メートルまで上がった状態でトラックを走らせ、電線を切断しながら約2キロ逃走。常磐道下のトンネルでクレーンが天井にぶつかり、取り押さえられた。
NTT東日本茨城支店によると、クレーンに電話線4カ所が切られ、電柱1本が倒壊。365世帯が通話不能になった。また、東京電力茨城支店によると、電線15カ所が切られ、9世帯が停電した。
(5月6日毎日新聞より引用)
資材置き場でクレーン付きトラックを乗りつけ鉄板を盗む。
ここのところ被害記事が少なくなった「金属盗難」ですが、見付かったため、クレーンが高さ7メートルまで上がった状態でトラックを走らせ逃走したから、単に窃盗被害だけですまなくなりました。
電線が切られ、電柱が倒壊、トンネルにもぶつかっていますので何らかの被害があると思われます。
民家や走行中の他の自動車、歩行者などに被害が出なかったのが不幸中の幸いでした。
このように、泥棒は見付かった時点で「我を忘れ」無我夢中で逃走します。
何故なら、「捕まりたくないから」です。
泥棒は何度も同じ手口で侵入を繰り返す再犯が多く、逮捕されると余罪も出てきて何年も刑務所の中に入る・・ということになります。
だからこそ、捕まりたくないために必死に逃走するのです。
精神的にも追い込まれ、そういうときに「偶然人と出くわす」と、命にまで危害を加えるということにもなりかねないのです。
泥棒がそういう精神状態で犯行に及んでいることをぜひ知っていただきたいと思います。
そして、そういう泥棒は「完全犯罪」を狙い、安全性・確実性・容易性を重視してターゲットを狙います。
そのために十分な下見を行うのです。
そんな泥棒に対しては「泥棒の嫌いな防犯環境を整える」ことで「泥棒がここはやめよう」という気持ちにさせることが大切です。
泥棒の嫌いな防犯環境の作り方
投稿者: スタッフ (2009年5月 7日 11:42)
埼玉 社長宅から現金930万円入りの金庫盗難
21日、埼玉県春日部市大衾の会社社長の男性(58)宅で空き巣被害が発生しました。
室内が荒らされ、現金約930万円が入った金庫と液晶テレビ2台など(約50万円相当)がなくなっていました。
埼玉県警春日部署は窃盗事件として捜査しています。
調べによりますと、男性が午後9時ごろ帰宅すると、勝手口のガラスが割られ鍵を開けられ、1階寝室のクローゼットから現金入りの金庫(重さ約50キロ)と書類が入った金庫(重さ約50キロ)が持ち出されていました。
男性宅は4人家族で家は無人だったということです。
現場に残された足跡などから複数犯の可能性が高いとみられています。
<4月22日11時50分配信 毎日新聞より>
先日、一般住宅から貴金属など600万円相当が盗まれる事件が発生しましたが、今度は別の社長宅から現金930万円が盗まれました。
防犯対策の有無は不明ですが、クローゼットの中の金庫(重さ約50キロ)が2つ盗まれました。
金庫があるから大丈夫だろうと考えられていたかもしれません。
建物内に侵入し、金庫の場所を探し、外に持ち出す、この作業時間はおそらく相当かかったでしょう。
建物の中に侵入さえしてしまえばじっくり時間をかけて犯行を行うことができるところ、というのは泥棒にとっては良い環境と言えるでしょう。
そう思われないように事前の防犯対策を行うことが必要です。
この家は防犯対策がされていて、侵入に時間がかかりそうだ、侵入したらセンサーが働き警報音が鳴るかもしれない、騒ぎになって周りの住人に見つかるかもしれない、防犯カメラに映像が記録されるかもしれないなど泥棒を不安にさせる、ここでの犯行は難しい、やめておこうと思わせるような防犯対策が効果的です。
ホームセキュリティ(防犯対策)
マンションセキュリティ(防犯対策)
投稿者: スタッフ (2009年4月24日 13:31)
栃木県 会社員宅から600万円の空き巣被害
栃木県藤岡町の男性会社員(49)宅から20日、指輪やネックレスなどの貴金属20点(約600万円相当)が盗まれました。
藤岡署に届け出があり、窃盗事件として捜査しています。
調べによりますと、犯人は1階の掃き出し窓を割って建物内に侵入したとみられています。
男性ら家族が外出していた同日午前7時50分ごろから午後5時半までに、侵入したとみられています。
<4月22日7時58分配信 産経新聞より>
防犯対策がされていたかどうかなどは不明ですが、犯行時間が特定できていない点からも自動通報装置などの防犯システムが設置されていなかったと思われます。
窓を割って侵入する手口が最も一般的です。
つまり、事前に窓に対する防犯対策を行っていれば、自然と泥棒のターゲットから外れる可能性が高くなるということです。
仮に、今回被害に遭われた男性宅で、窓を開閉すると反応する防犯センサーや敷地内に侵入し建物に近づいたら反応する赤外線センサーなどの防犯システムが設置されていればこの犯人の侵入は防ぐことができたかもしれません。
被害に遭ってから、もし、たら、れば、などと考えても仕方がないのかもしれませんが、空き巣で600万円の被害というのはあまりにも金額が大きいと思います。
悔やんでも悔やみきれないのではないでしょうか。
そう思わない為の事前の防犯対策です。
ホームセキュリティ(防犯対策)
マンションセキュリティ(防犯対策)
投稿者: スタッフ (2009年4月22日 11:18)
福井県の新設中学校から新型プラズマテレビなど9台盗まれる
今月開校した福井県越前町の中学校で、19日夜から20日朝にかけて、教室の新型プラズマテレビなど9台が盗まれていたことが分かりました。
隣接する鯖江市の中学2校でも3月、テレビが盗まれる事件が発生しているようです。
県警鯖江署の調べによると、20日午前6時45分ごろ、出勤した教諭が校舎1階南側の窓ガラス1枚が割られているのを発見しました。
2、3年の教室などで、地上デジタル放送対応の42型プラズマテレビ8台と32型液晶テレビ1台、DVDプレーヤー1台がなくなっていました。
被害額は約130万円ということです。
19日午後8時ごろに別の教諭が帰宅する際には異状はなかったということです。
<4月21日11時8分配信 読売新聞より>
学校の職員室から、教員の現金やノートパソコンなどが盗まれたというニュースは時々目にしますが、新設の中学校からテレビが盗まれるという事件は珍しいのではないでしょうか。
新しい学校ということで、中に置いてある設備も新品が多いと考えた泥棒の犯行でしょうか。
子供の安全などを考慮して防犯カメラを設置する学校が増えてきていますが、防犯対策として重点を置いているのは校内に人がいる間ではないでしょうか。
夜間など無人時の防犯対策はあまり考えられていないところが多いのではないでしょうか。
学校では盗られるものはあまりないと思われるかもしれませんが、今回被害に遭われたようなテレビなどの設備、教職員のパソコン及び生徒などの個人情報や試験問題などの重要情報など、金品に換えることができないようなものも保管されています。
何か被害に遭ったとき、一番困るのはこういったものの被害ではないでしょうか。
そうならないための事前の防犯対策です。
教育施設セキュリティ(防犯対策)
投稿者: スタッフ (2009年4月21日 17:19)
ガスバーナーで窓を壊し住宅に侵入 中国国籍の3人逮捕
仙台市内の男性会社員(39)宅にガスバーナーでガラス窓を破って侵入し、ノートパソコンなど2点を盗んだ疑いで、中国国籍の無職の男ら3人が逮捕されました。
警察の調べでは、容疑者の自宅からは腕時計や指輪など約100点が見つかっているということで、東京や大阪などでも別の仲間と空き巣を繰り返し、余罪は150件、被害総額は4000万円に上るとみられています。
<4月15日22時11分 日本テレビNNNニュースより>
住宅に窓ガラスを破って侵入する、泥棒の最も一般的な侵入手口です。
事務所や店舗など防犯センサーや防犯カメラなど何らかの防犯対策が実施されているところが増えています。一般住宅でそのような防犯対策がされているところはまだ少ないと言えるでしょう。
泥棒にとってはそこが狙い目です。
窓からの侵入が最も多いということは、少なくともその窓に対する防犯対策(窓を開閉すると防犯センサーが働く、破壊しにくいガラスになっている、防犯フィルムを張って侵入する時間を稼ぐなど)がされている家は、泥棒にとっては侵入しにくいと考え、そのターゲットから外れる可能性が高まるということです。
一戸建て住宅の犯罪事情と防犯対策
投稿者: スタッフ (2009年4月16日 15:42)
ベランダにボールが入ったので・・・その隙に侵入して泥棒
「子供が投げたボールがベランダに入ったので取ってきてくれませんか」と声を掛け、その家の住人が2階に上がった隙に家の中に侵入し、かばんなどを盗む事件が大阪市内で相次いで発生しているようです。
一昨年5月の発生以降、少なくとも14件の被害が確認されており、被害総額は約350万円に上ります。
手口も酷似しており、大阪府警は同一犯による連続窃盗事件として捜査しているようです。
大阪市北区、都島区、旭区、淀川区、生野区、平野区で発生しており、このうち都島区では、JR大阪環状線京橋駅の半径1キロ以内で少なくとも6件の被害が確認されています。
犯行の時間帯は午前11時から午後4時ごろで、裏通りの住宅街で、ベランダのある木造2階建ての共同住宅で被害に遭われているようです。
犯人の男は身長170センチ前後で45〜60歳ぐらい、上下同じ色の作業服を着ており、スーパーなどから帰宅した直後の高齢女性をターゲットにすることが多いようです。
「優しそうな雰囲気だったので、つい信用してしまった」と昨年11月に被害に遭った女性(70)は語ります。
女性は近くの市場で買い物を終え、玄関前に自転車を止めた際、男に声を掛けられました。
男の言葉を信用し、1階居間に手提げバッグを置いて2階に上がりました。
しばらくベランダを探しましたがボールが見つからず、約1分後、下へ降りると玄関先に男の姿はなく、不審に思ってバッグを確認したところ財布が盗まれていることに気付きました。
女性は「安易に信用した自分が悪かったとはいえ、親切心を踏みにじられてショックです」と話しています。
<4月15日13時14分配信 産経新聞より>
住人が外出先から戻ってくるのを待ち、ボールが入ったので取っていただけませんか?と丁寧な口調で話しかける。
顔も見せている訳ですから信用してしまう人が多いでしょう。
また、ボールを探しに行っている間、用心のために玄関の鍵を閉める人は少ないでしょう。
丁寧にボールを探してくれませんか?と言っている人を前に玄関の鍵を閉めるのも失礼に当たるのでは・・・と考えるのが普通の感覚でしょう。
防犯対策として人を信じ過ぎないようにしましょう、というのはあまりにも寂し過ぎます。
仮に玄関に防犯カメラが設置されていれば、その前で堂々とこのような犯行を行おうとは考えないでしょう。
泥棒の侵入方法
空き巣と忍び込み
投稿者: スタッフ (2009年4月15日 16:29)
全員スーツ姿、細身男が20〜30cmの隙間から侵入 大阪で中国人窃盗団逮捕
マンション専門泥棒が連続して逮捕されています。
●大阪や兵庫、奈良など7都府県で中高層マンションを狙って空き巣を繰り返したとして、大阪府警捜査3課と吹田、松原署などは13日、窃盗の疑いで、いずれも中国籍で福建省出身の男(44)ら男5人と女1人の計6人を逮捕、送検したと発表した。グループによる空き巣被害は平成19年1月から昨年7月までの1年半で約340件、被害総額は約3億3800万円に上っていた。
6人は主にオートロック式のマンションを物色。廊下に面した窓の格子を格子を1、2本外して30センチほどのすき間を作り、ガラスを焼き切り、20〜30センチのすき間からメンバーの細身の男が室内に侵入して内側から玄関を解錠。仲間を引き入れる手口で犯行に及んでいた。犯行時は、全員がスーツ姿で会社員を装っていた。
19年10月10日夜、大阪市平野区の高層マンションの一室に侵入し、現金約270万円を盗むなどしたとしている。
(4月13日 産経新聞より引用)
●マンションで現金などを盗んだとして、警視庁捜査3課などは9日、窃盗などの疑いで、埼玉県所沢市東所沢、コロンビア国籍無職Aら男女3人を再逮捕した。
「母国の家族のために生活費が必要だった」と述べ、容疑を認めている。
昨年12月31日から都内や同県内のマンション最上階で起きた約70件(被害約5000万円相当)の空き巣に関与したとみて、裏付けを進める。
2月27日、東京都板橋区の6階建てマンション最上階にある男性会社員(28)宅に、バールでドアの鍵を壊して侵入。現金約5万円やカメラなど118点(計約27万円相当)を盗んだ疑い。
同課の調べに、3人は「最上階なら外から電気が消えている部屋が分かりやすく、居住者が帰ってきても、部屋まで来る間に逃げられると思った」などと供述しているという。
(4月9日 時事通信より抜粋)
いずれも、お金を持っている、上階やオートロックマンションは防犯意識が低い、外部から無人であることが分かる、といったことが、マンション専門泥棒のマンションを狙う理由です。
マンションの場合、隣の人の顔も知らないといった住民間のコミュニティの希薄さが、泥棒が侵入しやすいとしている背景にあります。犯行途中で住民に会ったとしても、誰も不審に思わないからです。
不審に思われないために、背広姿でサラリーマンや作業着姿で電気工事人を装います。
防犯マンション登録制度というのがありますが、まだまだ全ての都道府県で実施されているわけではありません。
防犯意識を高め、住民間の関係を強化し、防犯カメラや防犯システムを設置するなど防犯対策を実施することが必要です。
マンションの防犯対策
● マンションそのものに簡単に侵入されないように、防犯カメラを屋外駐車場、玄関外、エレベータホール、廊下、エレベータ内などに設置し、不審者に対して抑止効果を発揮させるとともに、自動録画し事件時には確認できるようにする。(警察立会い、役員全員確認など住民間の運営基準を作ることも重要)
● マンションの外階段に別の建物から簡単に移り侵入されないようにする。
● 防犯灯などを追加し、死角を少なくする。
● 住民間のコミュニケーションを強化する。
● オートロックを過信しない。上階でも侵入されることを意識する。
● 扉・窓には補助錠を設置する。補助錠は見えないように設置する。
● ベランダに赤外線センサーや人感ライトなどを設置する。
● 入居スペースごとに、侵入警戒・威嚇撃退システムを設置する。
投稿者: スタッフ (2009年4月14日 09:45)
まだ継続する仏像盗難。仏像盗難犯には2種類ある。
まだ仏像盗難が続いています。
●安楽寺(栗東)で仏像4体盗難。3月にも別の寺で。
5日午前7時50分ごろ、滋賀県栗東市荒張の安楽寺に参拝に訪れた男性(79)が、寺の中の仏像がないのに気づき草津署に通報した。仏像4体がなくなっており、同署は窃盗事件として捜査している。
同署や同寺によると、なくなったのは地蔵菩薩(じぞうぼさつ)像(高さ約60センチ)と毘沙門天像(同45センチ)、不動明王像(同)、阿弥陀如来(あみだにょらい)像(同25センチ)。いずれも木造で江戸時代作とみられるが、文化財に指定されていない。 安楽寺の勝山圓昭住職(59)によると4日朝は異常はなかった。寺はふだんは施錠されていなかった。
栗東市では3月中旬にも、安楽寺の南東約5キロの金勝(こんしょう)寺で馬頭観音菩薩像が盗まれており、同署が関連を調べている。住職は金勝寺住職も兼ねており「難しいだろうが、早く仏像が帰ってきてほしい」と話している。(4月6日京都新聞より引用)
●奈良県明福院、六柱神社で仏像3体盗まれる。
奈良県天理市福住町の明福院(みょうふくいん)と同県宇陀市榛原区の六柱(むつはしら)神社に安置されていた仏像3体がなくなっていたことが28日、県警や関係者への取材で分かった。いずれも文化財指定は受けておらず、普段は無人状態だった。
明福院では20日ごろ、木製の弘法大師像(室町時代、高さ45センチ)など仏像2体がなくなっていることに住民が気付き県警天理署に届け出た。2月24日に仏像2体が安置されているのを確認しており、堂内に足跡のようなものが残っていたという。
六柱神社でも住民が22日に観音堂の本尊、木製の十一面観音立像(江戸時代中ごろ、高さ1.81メートル)がなくなっていることに気付き、県警宇陀署に通報した。観音堂の入り口3カ所は施錠されていたが、1カ所に、こじ開けた跡があった。2月6日には住民が堂内にある仏像を確認していたという。
同神社では昨秋にも、十一面観音立像の横にあった阿弥陀(あみだ)如来立像など3体が盗まれている。(3月28日 毎日新聞より引用)
仏像盗難犯には2種類タイプがあります。一つは自分のコレクションにしたいという欲求から盗む者。先日逮捕された建仁寺の仏像盗難犯人の自宅には何体もの仏像が飾られていました。信仰心が嵩じてのコレクションとの見方もされています。
もう一つのタイプは換金目当てで盗む者です。こちらが増えてきたために、仏像盗難が多発していると言ってもいいと思います。「仏像を盗んで売る」そんな罰当たりな・・と思わない人間が増えており、仏像を換金し売買できるしくみができているのです。古美術商への売却、インターネットオークション・・売却するのもそれほど難しいハードルはありません。文化財に指定されていない品を狙うのも換金しやすいからなのです。
今回の栗東安楽寺と奈良の仏像盗難被害のどちらにも共通している点が何箇所かあります。
1)盗まれた仏像は文化財には指定されていない。
2)近くの寺で最近仏像盗難が発生したり過去にも盗難被害があったにも係わらず、防犯カメラや防犯システムは設置されていない。施錠のみまたは無施錠。
3)無人寺、もしくは何箇所か住職が兼ねている。
仏像盗難被害が増えていて、近所で被害に遭っていたり、過去に被害に遭っていても何も防犯対策をしていない。
その理由は?というと、一つには予算がないということだと思います。
特に無人寺や兼務されている場合などは防犯システムや防犯カメラを設置したくともその予算がない、というのが最も多い理由ではないかと考えます。
そしてもう一つの理由は、「信仰対象の寺や仏像を自由に参拝できるようにするのが努め」という意識があることではないかと思います。
しかし、開かれた寺であればあるほど、放火や仏像盗難、賽銭泥棒といった被害のリスクが高くなります。誰でも自由に敷地内に入れる、参拝できる、というのはそれだけのリスクを抱えているものなのです。
だからこそ、本当は防犯システムや防犯カメラを設置し、犯行しにくい環境を作り、犯罪を未然に防ぐことを併行して行う必要があるのだと思います。
予算がない、といいながら、焼失したり、仏像が盗まれたのでは寺そのものの存続ができなくなってしまいます。
そうならないためにもやはり「防犯環境」として犯罪を起こしにくい環境を作ることをお勧めします。
寺の防犯対策
● 敷地全体を見直し、守りたい物、かけがえのない物が何なのかをピックアップし、泥棒の目で見て侵入者がどういう経路で侵入し盗むかを考える。(防犯診断として防犯設備士、総合防犯設備士など防犯のプロに任せる)
● 樹木の状態を見て、死角になりそうな場所がどこかをよく見極める。
● いつでも参拝できる一方で、入ってはいけない場所や守りたい物への侵入経路を防ぐために、防犯カメラや赤外線センサー、人感センサーなどを設置する。音声メッセージによりソフトな警告を併用する。
● 侵入者がもっとも嫌がるのはその場での音と光による威嚇撃退。音声による警告でも侵入しようとする場合には、第二段として防犯ベルなどを侵入検知センサーと連動させ、威嚇撃退する。
● 防犯カメラを死角になりそうな場所や守りたい物の周囲に設置する。
● 無人寺などは、異常の情報をご住職など関係者の携帯電話や自宅に自動通報する。メールや音声、画像で通報することが可能。早期発見し初期対応することが重要。
こうした防犯設備はリースなどを使用すると月々数万円程度で導入できます。
寺の防犯対策
投稿者: スタッフ (2009年4月 6日 09:19)
ホームセンターに車ごと突込みATM窃盗未遂。
一攫千金を狙うハイリスク・ハイリターンな犯罪といえば、銀行強盗やATM破壊。
ハードルが高いかわりに、成功したら大金が手に入ります。
ここ1ヶ月でATMの盗難被害が全国で相次いでいます。
3月25日と同様の手口で4月3日には同じく大阪市西淀川区でATM窃盗未遂がありました。
ATM(現金自動預払機)コーナーのガラスがショベルカーで壊され、ATMに接触した状態で放置されているのを、警備会社からの通報で駆けつけた西淀川署員が発見。ATM本体は盗まれておらず、現金被害はありませんでした。
ショベルカーは兵庫県猪名川町の工事現場から盗まれたものということです。
1日午前4時55分ごろには、和歌山市小豆島(あずしま)のホームセンター「パワーコメリ和歌山インター店」で警報装置が作動し、警備会社から110番通報がありました。
和歌山東署員が駆けつけたところ、店舗西側のガラス扉が破壊され、入り口近くのATM(現金自動受払機)が倒されていました。
店舗関係者によると、店舗内の防犯カメラには、出入り口に車が突っ込むような様子が映っていたということです。
こちらもATM内の現金は盗まれていませんでした。
( 4月2日 毎日新聞、4月3日 産経新聞より引用)
いずれもATMの盗難には失敗しています。
多分犯行時間を計っており5分経過したため途中でも逃走したのではないかと思います。
宝石貴金属店やATMを狙う窃盗犯というのはグループで、「窃盗団」として組織化されています。
そして誰が何を行うのか分業化も進んでいます。
ATM盗難の場合、事前にその犯行で使用する自動車やトラック、シャベルカーを盗みます。
そして目的の建物を破壊したり、車ごと突っ込んだりして短時間にATMごと持ち去ろうとするのです。
多分その中の一人がストップウオッチを持って時間がきたら犯行を終了しているのだと思います。
「短時間化」が進んでいるのです。
盗んだ車と破壊され中の現金を盗まれたATMがその後近くの空き地などから発見されることが多いです。
その時にはすでに何も残ってはいません。
残念ながら警備会社や警察の駆けつけもなかなか間に合わず、犯人逮捕にはいたらないことが多いようです。
防犯カメラなどの映像を元に、犯人像に行き着けばいいのですが、闇サイトなどで集まった人間や不法滞在外国人なども多く、なかなか犯人特定が難しいのと、実行犯を捕まえても「とかげのしっぽ切り」と同じで、どんどん新しい実行犯が出てくるのです。
おまけに窃盗団の仲間同士もお互いの本名や所在などを知らないことも多く、一人を捕まえてもつるべ式に・・とはいかないようです。
こうした窃盗団は凶器を持っていることも多く、犯行途中で偶然居合わせると生命にまで危害が及ぶ可能性があり注意が必要です。
東京では工事を装って銀行出張所に侵入し、現金自動預払機(ATM)をガスバーナーで焼き切って現金を盗もうとしたとした男(65)が逮捕されています
男は作業服姿で、出張所前の路上にカラーコーン3本を置き、出張所の中に「工事中」と書かれた看板を立てた。さらに犯行を隠すために、ほかのATMとの間にブルーシートをかけて犯行をしていました。
非常通報装置が作動して警備員が駆けつけたことからレンタカーで逃走したが、警備員がナンバーを目撃しており逮捕されています。
この犯行は単独犯。工事中の看板をかけるなど凝った犯行ですが、レンタカーで現場に向かうなどプロの手口とは思えません。一攫千金を狙って、ATMを破壊するニュースを見て真似をしたのでしょうか?
投稿者: スタッフ (2009年4月 3日 17:07)