今日巷で話題の犯罪について防犯のプロが語る
泥棒が「ストリートビュー」で現場下調べに悪用
これから年末にかけて増えるのが、空き巣などの侵入盗(しんにゅうとう)による被害です。
知らない道を調べるときなどに使うグーグルの「ストリートビュー」。実はこれが侵入盗犯人の下見に使われているというのです。
様々な場所がパソコンやスマホでみられるストリートビュー。便利な反面、窃盗グループの下見に使われる恐れもあり、警察が注意を呼び掛けています。
警察はこうした犯罪を防ごうと、愛知県半田市の住宅街で、13日朝、住民とともに防犯上の危険箇所をチェックしました。
半田警察署管内では、ことし侵入盗被害が9月末までに28件と、去年の同じ時期に比べ倍増しています。
例えば脚立を出しっぱなしの住宅。犯人が2階から侵入するのに使われる可能性があるといいます。
窃盗グループは、住宅への侵入経路や付近の住民からの死角を探していると警察は指摘します。しかし、犯人は狙いを定めた場所に直接下見に行かずとも...
(半田警察署生活安全課 課長代理)
「ストリートビューなど地図情報サービスを使って、家の構造や防犯設備を事前に下調べをして、ターゲットを決めて泥棒に入る」
グーグルストリートビューで建物の構造や周辺環境、さらには駐車場に止めている車の種類なども確認できるため、窃盗グループが悪用しているケースがあるとのこと。そこで...
(半田警察署生活安全課 課長代理)
「『ぼかす機能』があるということを住民に知ってほしい」
グーグル側に要望すれば、住宅をぼかすことは可能なのです。
(半田市中村区 区長)
「区民に『よくないことに使われる可能性がある』と熟知してもらえば、防犯意識が高まると思う」
愛知県ではことし9月末時点で1875件の侵入盗が起きていて、去年の同じ時期に比べおよそ250件増えています。
家を不在にすることが多い年末年始は特に被害が増える傾向にあります。
警察は、ストリートビューの「ぼかし処理」も防犯対策の一つとして検討してほしいと呼び掛けます。
ストリートビュー「ぼかし加工」申請方法は
犯人はインターネットで、駐車車両や防犯カメラの有無などを見ているそうです。
ストレートビュー「ぼかし加工」手続きの方法です。
(1)右上のアイコン「問題の報告」というところをタップ
(2)ぼかしをかけたいところに枠をつけて選択
(3)「不適切なストリートビューを報告」に「セキュリティに不安」など理由を入力
(4)メールアドレスを入力。質問にチェックを入れ送信
以上でぼかし加工の申請をすることができます。
<10/13(木) 18:11配信 CBCテレビより>
一般の人が有益だと思うものを、犯罪者たちは別の視点で捉えて悪用できるか考えることがあります。
世界中の色々な場所の様子が手に取るようにわかるグーグルの「ストリートビュー」ですが、犯罪者の視点だと現場の下見や逃走経路の確認に利用できると考えるのでしょう。
プライバシー面での心配する人もいるでしょうが、グーグルが撮影したものに、人の顔や車のナンバープレート、洗濯物、表札など個人が分かってしまうものには「ぼかし」が入れられるようです。
せっかく便利なサービスであっても、犯罪者が悪用することで本来の意味が変わってしまいます。
問題に対応するために当初の内容から変わってしまい、最終的には終了に至ることもあります。
悪用される危険性も考慮した上で、利便性やセキュリティ性も重視しなければなりませんから非常に難しい問題です。
投稿者: 総合防犯設備士 (2022年11月18日 11:19)
12府県で旅館荒らし 大浴場の脱衣所から金品盗む
旅館やホテルの大浴場をめぐり脱衣所などで客の金品を盗んだとして、兵庫県警は12日、大阪市東住吉区のリフォーム業の被告(53)=窃盗罪で公判中=を窃盗などの疑いで送検し、捜査を終えたと発表した。
立件した被害は12府県にまたがる23件計153万円。いずれも容疑を認めているという。
捜査3課によると、被告は今年1~6月、京都や石川、愛知などの宿泊施設で、大浴場のロッカーをこじ開けて金品を盗んだり、部屋のカギを盗んで室内の金品を盗んだりした疑いがある。
「大浴場での入浴が趣味。風呂や観光を楽しみながら金目の物を盗めたらいいと思った」などと話したという。「湯船につかり脱衣所の客を物色していた」とも供述しているという。
被告は3月、兵庫県姫路市のビジネスホテルの大浴場で、ロッカーをドライバーでこじあけて盗んだ部屋のカギを使い、男性客(55)の部屋に侵入して現金約50万円の入った財布を盗んだ疑いで逮捕され、起訴された。
23件のうち3件(被害総額約74万円相当)は起訴済み。
<9/12(月) 17:15配信 朝日新聞デジタルより>
大浴場のロッカーをドライバーでこじ開けて直接金品を盗む手口、または部屋のカギを盗み、部屋に保管していた財布を盗む手口、両方の手口を織り交ぜながら犯行を繰り返していたようです。
しかも12府県にまたがって風呂や観光を楽しみながら、行く先々の宿泊施設で窃盗を繰り返すという趣味と実益を兼ねたような犯行です。
宿泊客の場合、大浴場と部屋の移動を繰り返そうとも、特にホテル側が警戒することはないでしょう。
旅行先で温泉に何度も入る人は珍しくありませんから、宿泊客を装えば不自然さはありません。
窃盗事件が発生すれば、まず外部からの侵入を疑うでしょうから、泥棒が現場に泊まっているというのは盲点なのかもしれません。
1泊2日で次々と宿やホテルを変えていけば、警察の捜査中に次の場所(ターゲット)に移動できます。
多少景観を損ねますが、旅館やホテルへの防犯カメラ設置は必要です。
受付やクローク、浴場の入口付近、そして各階の部屋の通路など、それぞれに高解像度のカメラを設置し、不審者がいた場合、後から映像で顔を確認できるようにすれば安心です。
宿泊はしないけど入浴だけする客もいますから、誰もが簡単に出入できる場所は警戒が必要です。
また、防犯カメラの存在は、設置した人を守るだけでなく、利用者、宿泊客が安心してその場所を利用できる安心感を与えることにも役立ちます。
貴重品を預けたら、盗まれる可能性がある旅館やホテルを誰が好んで利用するでしょうか。
投稿者: 総合防犯設備士 (2022年10月28日 15:09)
不用品買取業者が訪問先で貴金属窃盗
不用品買取業者の代表が訪問先で貴金属を盗んだとして逮捕されました。
容疑者(30)は仲間と共謀し、去年8月、不用品を買い取りに訪れた江東区の住宅で、86歳の女性の指輪などを盗んだ疑いが持たれています。
容疑者は当時、買い取り業者の代表で、会社は解散しています。
容疑者:「(Q.社員が窃盗などで逮捕されているが?)それはちょっと、お答えできません」
警視庁によりますと、容疑者は、女性が不用品を探しに行った隙に、家の中を物色したということです。
関連事件の被害女性:「写真を撮るだけでいいから、撮らせてくださいって言ったので。まさかそういうの(訪問買い取り)で取られるとは夢にも思わなかったし、悔しいなって」
同様の手口で社員5人が逮捕されていて、この会社が関連する窃盗事件の被害総額は少なくとも2500万円に上るということです。
<9/2(金) 18:57配信 テレビ朝日系(ANN)より>
業者に訪問買取を依頼し、家の中に招き入れることはあり得る状況ですが、彼らが全員信用できるとは限りません。(ほとんどの業者がまっとうな商売をしているでしょうが、一部の業者が犯した犯罪でマイナスイメージを持たれている面もあるでしょう)
難しいケースもあるでしょうが、業者とは玄関、もしくは扉の外で話しをするようにし、安易に家の中へ招き入れないようにすべきかもしれません。(家の中に物を取りに戻る際も、一旦扉を閉めてから移動するなど)
玄関や部屋の中に防犯カメラが設置されていれば、彼らも警戒するでしょうから、抑止効果が期待できる場合があります。
しかし、犯罪者が訪問している時点で、対面で話しをしていますから、被害者に顔を見られることはリスクとして受け入れている可能性もあります。(記憶力が低下しやすい高齢者宅への防犯カメラ設置は、より効果があるように思います)
私の家のポストに「不用品引き取ります」というチラシが入れられていることが度々あり、個人情報とは関係のない不要な金属類(フライパンなど)は実際に引き取ってもらったことがあります。
ただ、業者の連絡先(電話番号)だけが記載された簡易なチラシを見ると、本当に引き取って処分してくれるのかが心配になったこともあります。
また、パソコンやスマホの場合、個人情報などのデータが悪用される可能性があるのではないかと考えてしまいます。
引き取ってもらう物は、内容に応じて依頼する、依頼しないと分けるべきでしょう。
回収してもらえなかった物があった場合、不法投棄になる可能性もありますから、依頼する側にも注意が必要です。
投稿者: 総合防犯設備士 (2022年10月14日 13:45)
連続窃盗犯「シャッターマン」逮捕
「開けるのに5分もかからない」と話しています。
被害に遭った店主:「うちも鍵付きに変えたんですけどね。想像付かなかったね。開けられるってことですもんね」
「頑丈なシャッターを下ろしてさえいれば大丈夫」という、店主の思いを嘲笑うかのように、シャッターを難なく開けて、窃盗を繰り返す犯人のことを、捜査員たちは「シャッターマン」と呼んでいました。
そのシャッターマンこと容疑者(70)が、大阪・堺市の和菓子店に侵入し、レジの中から現金1万8700円を盗んだとして、現行犯逮捕されたのは、5月のことでした。
容疑者:「シャッターを開けるのに、5分もかかりません」
シャッターを開けて、中のガラス戸が開いている店を狙い、大阪府内で11件、被害総額は98万円相当にも上る窃盗を働いていたとみられる容疑者。
18日に追送検され、調べに対して容疑を認めているということです。
(「グッド!モーニング」2022年8月19日放送分より)
<テレビ朝日系(ANN)8/19(金) 9:38配信より>
具体的にどのような手口でシャッターを開けるのかは分かりませんが、開けるのに5分もかからないということです。
鍵付きのシャッターも破られていますが、シャッターがあれば防犯対策としては充分と考えていた人も今後注意が必要です。
今回捕まった泥棒のようにシャッターを開ける手口、ノウハウを持っていない者に対しては、シャッターの存在は防犯対策として効果があります。
ここはシャッターがあるから、ないところを狙おう、となる可能性があるのです。
問題なのは、シャッターを苦にしない泥棒に対してです。
シャッター以外の防犯対策が必要になります。
「◯◯があるから、大丈夫」と考えることは出来る限りやめるべきで、その油断が泥棒に隙を与えることにつながります。
「◯◯が破られても△△がある、△△が破られても次に××がある」この数を増やしていくことが、より強固な防犯対策となります。
投稿者: 総合防犯設備士 (2022年9月30日 17:48)
空き部屋、空き家の設備が狙われている?
栃木県内の空き部屋などの外壁に取り付けられた給湯器が盗まれる被害が増加している。県警によると、県内の被害の認知件数は、今年1~6月の半年間で25件、計72台。1年間で3件(9台)だった昨年と比べれば、急増ぶりは明らかだ。内部の銅を狙って業者に売却しているとみられ、県警が注意を呼びかけている。
「むしり取るような感じではなく、工具を使ったようにきれいに外されていた。まさか給湯器が狙われるとは......」。ガス供給会社の担当者は今年3月、高根沢町のアパートのオーナーから連絡を受け、現場に駆けつけた。盗まれた給湯器は隣接する公共施設の壁との間にあり、周囲からは見えにくい場所だったという。
県警捜査3課などによると、市町別では大田原市が7件で最も多く、真岡市とさくら市がそれぞれ4件で続いた。一度に複数盗まれることが多く、目立つのは、集合住宅の空き部屋が狙われるケースだ。盗まれても気付きにくいため発覚が遅れがちで、犯行時期も特定しにくい。
6月には、鹿沼市のガス事業所のコンテナ置き場に積んであった給湯器7台を盗んだとして、さくら市、無職の男(32)が起訴された。逮捕した鹿沼署によると、給湯器は金属買い取り業者に全て売却。調べに対し、男は「ほかにもやった。取り外して売った」などと話したという。以前、設備関連の会社で働いていたことから、容易に取り外せたとみられる。
給湯器の内部には銅製の釜が含まれており、年式やメーカーを問わず買い取ってもらえることが多い。ガス機器製造大手のリンナイ(名古屋市)の担当者によると、給湯器は軽いもので15キロ、重いと40キロほど。宇都宮市の金属リサイクル業者では、1キロ当たり230円前後で買い取っており、給湯器本体の重さで価格が決まるため、容量が大きいほど高値で売れるという。
この業者は「買い取りの際には身分証の提示を求めているが、業者でもない一般の人が大量に持ち込むなどしない限り、一見して盗品かどうかを見抜くことはまず難しい」と話す。
県警は対策として、住宅へのセンサーライトや防犯カメラの設置のほか、所有者の見回りの強化を推奨。担当者は「給湯器が盗まれるという感覚が一般的に浸透していない。対策の一歩として、まずは危機意識を持ち、少しでも不審な動きをする人物を見かけたら、ためらわず通報してほしい」と呼びかけている。
<7/18(月) 8:51配信 読売新聞オンラインより>
今後、高齢化が進み、人口減少になる地域では空き部屋、空き家が増えると予想されます。
空き部屋の場合は、新しい入居者、賃借人を探す必要がありますし、空き家の場合は、建物を立て直す、壊すのにも多額の費用が掛かり、そのまま放置されるケースもあるでしょう。
固定資産税も掛かりますから、存在しているだけでお金が掛かる、資産でありながら負債のような側面もあり、厄介な存在です。
放置する場合、建物に備え付けている設備もそのままにすることが多いでしょうから、記事のような給湯器やエアコンの室外機などが狙われる可能性があります。
盗まれるだけならまだしも、例えば、誤った取り外し方でガス漏れ、漏電による火災、水漏れによる水濡れ被害などが発生する危険性があり、周囲にも迷惑を掛けることが考えられます。(電気の豆知識)
個人で対応することが難しいケースも出てくるでしょうから、国や自治体が(撤去などの)費用を負担、援助するなどの仕組みの構築が求められます。
空き家が増えると犯罪が増え、治安の悪化と悪循環が進みます。
どこかでその負の連鎖を断ち切る必要があります。
投稿者: 総合防犯設備士 (2022年9月 2日 09:35)
犯カメラの過信は禁物? 傘で顔隠したバイク泥棒
兵庫県姫路市にある集合住宅の駐輪場に設置された防犯カメラの映像です。
27日の深夜、黒いバイクが運ばれていきます。"バイク泥棒"です。バイクを盗まれた男性は、この映像を見て、"ある違和感"を覚えたといいます。
被害に遭った男性:「雨が降っていないのに、傘を差して」
映像を確認すると、駐輪場にやってきた2人組は、1本の傘に体を寄せ合っています。しかし、この時、雨は降っていませんでした。
被害に遭った男性:「不自然ですね、明らかに。うまいこと、カメラでは見えないんですよ。首より下は見えているんですけど、本当にうまいこと、顔だけが隠れていて、傘で。だから、これはプロだな、みたいな感じでしたね」
バイクを盗んだ2人組は、事前に駐輪場を下見して、防犯カメラの位置を確認したうえで、傘で顔が隠れるように、犯行に及んだ可能性があるといいます。
被害に遭った男性:「正直、防犯カメラがあるというのが、めちゃ心強かったので。(カメラを)過信しすぎていました」
盗まれたバイクは、1990年代に人気を博し、現在は生産されていないモデルだといいます。
被害に遭った男性:「とりあえず、僕のバイクを返してほしいですね」
男性は、警察に被害届を提出したということです。
(「グッド!モーニング」2022年6月3日放送分より)
<6/3(金) 12:22配信 テレビ朝日系(ANN)より>
現場に設置されている防犯カメラの台数や取付位置、角度などによってカメラに死角が生じてしまい、大事な場面が撮れていないということがあります。
今回のバイク泥棒は、事前に現場の下見を行い、防犯カメラの位置を確認し、自分たちの顔が映らない角度も考えた上で、犯行当日傘で顔を隠しています。
出来るだけ死角をつくらないように防犯カメラを設置するには、相当の台数が必要になります。
基本は、最も重要な箇所、一番守りたい物が映る箇所に設置します。
せっかく大金を掛けて防犯カメラを設置しても、適切な位置ではないと、最高のパフォーマンスを発揮できません。
この辺りの知識や経験が豊富な防犯設備士、総合防犯設備士の資格を持った防犯のプロ(セキュリティハウス)に任せましょう。
防犯カメラが設置されていると、安心する人も多いと思います。
逆に一般市民の敵である犯罪者にとっては、やっかいで邪魔な存在です。
ただ、犯罪を100%防ぐことができるとは限りませんから、防犯カメラを過信するのは禁物でしょう。
犯罪者によっては、防犯カメラに自分の顔や姿が映ることも承知の上で犯行を行う者もいます。
例えば、宝石貴金属や大金を盗むことができる可能性が高い場合、多少のリスクは仕方がないと判断することもあります。
しかし、防犯カメラが設置されているだけで犯罪の抑止力となり、その場での犯罪が未然に防がれているケースもあるでしょうから、効果がないとは言えません。
防犯カメラに加えて、侵入者を検知するようなセンサーや警報システムの設置、さらにはボランティアや職員、警備員などの巡回やパトロールなどを行うと、犯罪者にとっては非常に犯行を行いにくい環境となります。
逆に自分が犯罪者になった場合として考えると、非常に分かりやすいのではないかと思います。
投稿者: 総合防犯設備士 (2022年6月10日 09:00)
窓を手で揺らし鍵を緩める「揺らし盗」に注意
公民館の窓を揺らして鍵を緩め、エアコンのコインタイマーを揺らして現金を盗み......。
福岡県警は19日までに、同県小郡市井上の清掃員の男(49)を、建造物侵入と窃盗の疑いで逮捕、久留米区検に送致し、捜査を終えた。
小郡署によると、容疑者は昨年12月30日午後10時半ごろ、小郡市の公民館に侵入し、エアコンのコインタイマーから現金400円を盗んだ疑いがある。
「食費とパチンコ代が欲しかった」と容疑を認め、このほかにも同様の手口で県内や佐賀県内の12市町の公民館に侵入し、120件の窃盗(被害額計約11万円)を繰り返していたという。
被害に遭った公民館は二重ロックをしておらず、窓を手で揺すると、鍵を緩められたという。また、コインタイマーを手で揺すると、隙間が生じ、そこから硬貨を盗み、ある公民館では計9千円を盗まれた。
窓やコインタイマーを破損せずに犯行に及ぶ「揺らし盗」に対し、署は防犯対策を呼びかけ、公民館側も二重ロックの徹底や、コインタイマーの硬貨の厳重管理に取り組むようになったという。
<4/20(水) 15:30配信 朝日新聞デジタルより>
手で揺らすと鍵が緩む窓というものがどのような種類の窓か分かりませんが、同様の窓があるところで、防犯対策がとられていない場合は注意が必要です。
確かに窓を破壊して侵入するより、揺らして鍵を緩めて開けて侵入する方が現場で侵入された形跡が分かりにくくなります。
犯行後、窓を閉めて逃走すれば、翌日被害者が鍵の開いているのに気づいたとしても、閉め忘れと勘違いしてくれる可能性があります。
窓ガラスが割れていれば明らかに侵入されたことが分かりますので、犯行発覚を遅らせる効果が期待できます。
ただ、揺らして鍵が緩む窓ではなかった場合、時間を掛けて揺らしても効果がないことがあるでしょうし、緩むまで何度も揺らして時間が掛かることもあるでしょうから、結局は犯行時間が長くなります。
犯行の短時間化を重視する犯罪者は用いない手口かもしれませんが、侵入先が明らかに無人で、犯行に時間を掛ける余裕のある現場だと用いられる可能性があります。
自宅や勤務先の窓の種類というものをじっくり考える機会は少ないでしょうから、これを機に一度点検し、もし容易に侵入できそうな構造だと分かったら、二重ロックや窓の入れ替え、防犯センサーや防犯カメラの設置を検討してみてはいかがでしょうか。
投稿者: 総合防犯設備士 (2022年4月21日 11:29)
「車高く買い取りますチラシ」に要注意? 窃盗団の目印の可能性も・・・
「車高く買い取ります」チラシは盗難の危険性大!?
最近ではクルマの盗難が相次いでおり、SNSでも「クルマ盗難...」「クルマが盗難された!」など被害に遭ったユーザーの投稿が多く見受けられます。
そんななか、盗難を予兆する手口のひとつと呼ばれている方法があるといいます。どういったものなのでしょうか。
自身のクルマを駐車場などの定位置に駐車していると、フロントガラスやワイパー部分に「クルマ買取ります」と記載されたチラシを挟まれたことがある人もいるかもしれません。
実はこのチラシが盗難に繋がる手口のひとつだといいます。紙は目立つ黄色や白の場合が多く、以下のような内容が記載されています。
「このクルマを売る予定がありましたらこちらの方で買取致しますので電話番号にお電話下さい。
ほかにもお売りいただけるクルマございましたら無料でお伺い致します。
事故車・不動車・過走車などどんなクルマでも買い取ります。」
このほか電話番号や会社名、メールアドレスなども明記されています。
またチラシによっては、「勝手な貼り紙をお許し下さい」と記載されているものや、「買い取らせていただいたクルマはドバイ・アフリカ・スリランカへ輸出しています」と、記されたものもあるようです。
こうしたチラシや貼り紙は、「窃盗団の仲間内での目印」「放置車両かどうかの確認」などさまざまな意味合いがあるといわれており、過去にはマスメディアでも取り上げられています。
SNSでは実際にこのチラシが挟まれたというユーザーがいるようで、「窃盗団が放置されているクルマか確認するやつだ」「盗まれる予兆だ!」「海外に流される危険大!」といった意見が多くあげられています。
チラシは、「茨城県は盗難に警戒して下さい!」「岐阜市内で怪しいビラがクルマのドアに挟み込まれてたらしい」「愛知県でもあった」など、全国各地問わず見られているようです。
実際に貼り紙をされたユーザーのなかには、記載された電話番号に電話をしたという人も。
しかし、電話をかけてもすぐ切られてしまったようで、その後警察に電話して自身の駐車しているクルマの周辺を巡回してもらえるようになったとSNSに投稿しています。
※ ※ ※
また中古車など、一度使用されたものなど古物を売る場合は古物商の許可が必要です。しかし、悪質な古物商は許可を取っていないことが多いとされています。
黄色いチラシには、「古物商許可番号」の記載もありますが、実際には存在しない番号の場合もあるといわれ、ネットでは古物商許可番号などを確認する方法がさまざまあります。
SNSでは実際に古物商許可番号を検索して「存在しない番号だった、、」などの投稿もありました。
こうしたチラシが自身のクルマにあった場合は、窃盗団に自身のクルマがマークされている可能性があるかもしれません。
チラシがあった際には、気づいた時にすぐにチラシを外し、駐車場所を変えたり盗難対策の強化をするのが安全といえます。
<3/25(金) 9:10配信 くるまのニュースより>
自動車やバイクに「高く買い取ります」というチラシを挟んであるのを見かけることがありますが、買取業者の広告だけでなく、窃盗団の目印の可能性もあるということです。
仮に窃盗団がチラシを挟み、翌日再度確認した際、チラシがそのままの状態だったら、所有者は気付いていない、その自動車やバイクは乗られていない期間が長いと考えるでしょう。
そうすると盗んだとしても、被害に気付くのに時間が掛かり、犯行発覚も遅くなり、犯罪者には大きな利点となります。
記事にあるように、チラシに連絡先や住所、古物商許可番号なども実際には存在しない適当な番号を記載しておけば、そのチラシから犯罪者にたどり着く可能性は低くなります。
それらのチラシが全て窃盗団による目印とは限りませんが、もし自分が所有する自動車やバイクに挟まれていた場合は、すぐにチラシを外すと共に、駐車場所を変え、盗難防止策をとるなどすべきでしょう。
投稿者: 総合防犯設備士 (2022年3月25日 15:22)
ドンペリなど高級酒盗難 防犯カメラの配線を切って逃走
名古屋市内の飲食店で高級シャンパンのドンペリなど盗まれる被害。悪質な犯行の一部始終です。
名古屋市内の飲食店に設置された防犯カメラの映像。
暗がりの店内に一人の男が。手には携帯電話でしょうか、ライトをつけ、辺りを照らしています。
店の奥の防犯カメラの死角に入った先ほどの男。一体何をしているのでしょうか。物音がします。
すると、男はひょっこりとカウンターの内側から姿を現しました。
今度はカウンターの中をあさりはじめた男。
そして手には、先ほどまで持っていなかった箱のような物が。
さらに冷蔵庫の扉を開けた男。
中を物色し、立ち上がると手には瓶のような物を2本持っています。
挙動不審な男を捉えた防犯カメラ。しかし映像はこの後途切れてしまいます。
一体男は何をしていたのでしょうか。
男が映っていた防犯カメラが設置されていたのは名古屋市内の飲食店。
オーナーの女性は、ある被害を訴えました。
「今回取られたドンペリとラフロイグというお酒ですね。ドンペリは冷蔵庫の中に入っていまして」(オーナー)
男は店から高級シャンパンとして知られるドンペリを盗んだと見られているのです。
ほかにも棚に置いてあったウイスキー3本が無くなっていたといいます。
さらに、男は店内を物色後、防犯カメラの配線を切って逃走したとみられています。
防犯カメラのコードにはテープが巻かれ修理された跡が、男はこの部分を切断。その後逃走したと見られています。
Q.どうやって店に入ったと思う
「合鍵もしくはピッキングですか。そういうことなのかなと思います」(オーナー)
オーナーはすぐに店の鍵を交換、お酒と合わせて約15万円の出費になったといいます。
コロナ禍で厳しい経営を強いられる中での被害に憤りを隠せません。
「(売り上げは)20分の1ぐらいですね。みんな苦しい中で、そういう方がおられるというのがものすごく悲しいなという感じですね」(オーナー)
警察は被害届を受理、窃盗事件として捜査していて、防犯カメラに写った男が何らかの事情を知っているとみて行方を追っています。
<3/10(木) 17:00配信 中京テレビNEWSより>
先日、別のニュース番組でも高級酒店の侵入盗難事故における防犯カメラ映像が流れていました。
犯人は店内に侵入後、安い商品には目もくれず、一目散に高級酒のある場所へ移動し盗もうとしました。
おそらく前もって客として店を訪れ、どの場所にどんな酒が置かれているのかを把握していたのでしょう。
高級酒の入った箱を一つずつ袋に詰めていこうとしたところ、多くの商品は箱だけで中身がなく、空っぽだということに気付きました。
全部、空だと悪態をつきながら、その後、箱の中身が入っていることを確認し、比較的高そうな商品にターゲットを変更、それらを何点か盗んで逃走しました。
店側の高級酒の中身はどこかに移動し、店頭には箱だけを置いておくという対策が功を奏しました。
営業時間中は箱の中身を入れたままにし、営業時間終了後に中身を移動させたのかは分かりませんが、手間の掛かる対策です。
しかし、1本あたり販売価格が数十万円から数百万円の高級酒の場合、1本でも盗難被害に遭ってしまうと、店にとっては大きな損失ですから、手間のことは考えてはいられないのでしょう。
他の店にも言えることですが、できる限り商品の中身は店頭に置いておかず、箱だけを置き、発注があれば別の場所から発送するやり方が安全ではないでしょうか。
ただ、その商品を置いている倉庫や店舗が狙われては大変ですから、より強力な防犯対策が必要になります。
店頭販売が望ましい商品と、店頭に商品を置かなくても良い商品と、業種や業態によって様々でしょうが、今後は店頭に商品を置かないケースが増えるのではないでしょうか。
盗難や破損の可能性、商品の管理方法や配送のことを考えると、店側にとってはメリットよりもデメリットやリスクが大きいように思います。
消費者側からしても、どうしても商品の現物を目にしたい場合と、写真や動画データなどで充分に分かる場合とがありますから、どのように選択していくかがカギになります。
ネットで購入する場合、自分が考えていた商品と、注文して実際に届いた商品のイメージが違うというケースもありますが、そこは値段とリスクを考えての判断になっているのが現状ではないでしょうか。
投稿者: 総合防犯設備士 (2022年3月11日 13:11)
「就寝中」狙いの侵入窃盗事件
住宅に無断で侵入したとして逮捕されていた52歳の男が、北海道札幌市内で忍び込みや窃盗を22件繰り返していたことが分かりました。
住居侵入と窃盗の疑いで逮捕・起訴されたのは、住所不定・無職の52歳の男です。
男は2021年12月19日午前1時15分ごろ、札幌市白石区の20代の男性が暮らす社宅に無施錠の玄関から侵入。住人男性と鉢合わせし住居侵入の現行犯で逮捕されていました。
当初の調べに男は「泥棒目的だった」と容疑を認めていて、警察が余罪などを調べていました。
その後の捜査の中で、男は札幌市内で共同住宅を中心に忍び込み、現金などを盗み出していたことを自供。
捜査の結果、同年2月初旬から12月下旬にかけて住居侵入・窃盗事件を22件繰り返し、被害は現金計約65万円を含む計約66万円相当に上ることがわかりました。
事件のほとんどは、共同住宅の玄関ドアを確かめて無施錠の部屋の内部へ侵入。置かれていた財布から現金だけを抜き取り、立ち去る手口だったとみられています。
現金を抜き取られたことに気づかず、男の自供による警察の捜査で初めて把握した被害者もいたということです。
また中には男が財布を住宅内から一旦持ち出し、郵便受けから室内に戻し逃走したものも確認されています。
調べに男は「生活費を得るためにやっていた。住人が就寝中のところを狙っていた」などと話しています。
<3/2(水) 20:25配信 北海道ニュースUHBより>
就寝中を狙うということは、建物内に住人がいることを前提にした犯行と言えます。
これまでは建物内に人がいる場合、侵入者は犯行を避ける傾向にある(家人と出くわす可能性があるため)と考えられていましたが、就寝中なら見つかる危険性は低いと考える泥棒が増えている可能性があります。
もしかすると、就寝中の犯行を繰り返す中で経験値を増やし、より成功率の高い犯行手口を確立したのかもしれません。
無人の場合は侵入警戒センサーなどの防犯対策の導入は検討されますが、今後は有人の場合の防犯対策、例えば人がいない部屋のみ部分的にセンサーで警戒するシステムや防犯カメラ設置などの導入も検討が必要です。
無人だから危険、有人だから安全という判断は変えていくべきでしょう。
より安心して生活できる環境の構築が求められます。
また、就寝中かつ無施錠の家が狙われたようですが、無施錠だけはお金を掛けなくても改めることができます。
そこに住んでいる人が少し意識を変えるだけで簡単に実践できる防犯対策です。
まずは小さな一歩から始めましょう。
投稿者: 総合防犯設備士 (2022年3月 3日 15:54)