今日巷で話題の犯罪について防犯のプロが語る
泥棒の生の声を集めた冊子作成 焼津警察署が配布
7年間にわたり、県中部で出店荒らしを繰り返していた窃盗犯の供述をもとに焼津警察署が新たな防犯対策を考えようと、冊子を作成し、焼津市内の店舗に配りました。
焼津警察署の署員が12月23日に市内の宝石店を訪れ、冊子を手渡して防犯対策の徹底を呼びかけました。
<ジュエルツチヤ 萩原南津店長>「夜間だけでなく日中も下見で動いていると書かれていたので、営業中も気を付けて防犯意識を高めたい」
「シン・ドロボーのひとり言」と題したこの冊子。7年間にわたり、県中部で出店荒らしを繰り返した末、逮捕された男の供述をもとに、この男がどんな店を狙い、どんな行動をしたのかなどを焼津警察署が一冊にまとめました。
<焼津警察署生活安全課 佐野拓也課長>「(犯人の)生の声になりますので、よりリアリティーがあると思います。最後には防犯対策も書いてあるので、参考になると思う」
焼津警察署では約300部を用意していて、市内の店舗に配布するということです。
<12/24(金) 12:14配信 静岡放送(SBS)より>
窃盗を繰り返していた泥棒の生の声を集めた冊子を焼津警察署が作成し、市内の店舗に配ったというニュースです。
実際に行っていた手口や本人の心理状態なども書かれているでしょうから、非常に興味深い冊子です。
泥棒がどんな店を狙い、どんな行動をしたかが分かるようですから、逆に言えば、その内容とは逆の対策を行えば、犯罪者にとって好ましくない環境となり、防犯対策につながると言えます。
もちろん一人の泥棒の意見や考えだけで全ての犯行に対応できるような対策につながることはありませんが、犯罪者に共通した考え方や知識などが分かるでしょう。
例えば彼らが気にする、「人(人に見られる)」「音(警報音で周囲に気づかれる)」「時間(侵入や犯行に時間が掛かる)」「光(ライト等で周囲に気づかれる)」のような新たなキーワードが出ているかもしれません。
冊子の情報がWEB上で公開されるなどして多くの人の目に触れられるようになれば、防犯関係者にとっても、今後の防犯対策を考える上で非常に有益な情報になるように思います。
投稿者: 総合防犯設備士 (2021年12月24日 16:36)
静岡市役所の職員が東海市役所に侵入 手袋盗む
9日夜、愛知県の東海市役所に忍び込み手袋を盗んだとして、静岡市職員の男が逮捕されました。
逮捕されたのは、静岡市市民局井川支所の職員の男(26)で、9日午後8時半ごろ、東海市役所2階の総務部に侵入し、100円相当の手袋を盗んだ建造物侵入と窃盗の疑いが持たれています。
愛知県警によりますと、容疑者は当時見回り中だった警備員と鉢合わせ、3階の男子トイレに隠れていたところを警備員に取り押さえられ、その後かけ付けた警察官に引き渡されました。
容疑者は「間違いないことです」と容疑を認めているということです。
警察は「手袋を盗んだのは、ほかのものを盗むときに指紋がつかないようにするため」とみて、動機などを調べています。
静岡市は「事実であれば厳正に対処していきたい」とコメントしています。
<10/10(日) 14:22配信 東海テレビより>
100円相当の手袋を盗むためだけに市役所に侵入したはずがありません。
本当の目的は別にあったと考えるのが自然です。
同じ市役所に勤めているということで、共通する「何か」を活かして犯行をでしょうか。
もしかすると、建物の構造や現金などの貴重品類の保管場所や保管方法で共通するポイントがあり、それを知る者であれば容易に犯行を行えると考えたのかもしれません。
市役所に限ったことではありませんが、同じ経営者・組織、グループ会社に属する場合、防犯対策や仕組みが同じ、もしくは似ているということがあります。
飲食店の場合、同じフランチャイズ店で連続して強盗被害に遭うのは、これを悪用されての手口と思われます。(泥棒が一度犯行に成功した後、同じ要領で別の店を狙うケース)
手間も時間もお金も掛かりますので現実的には難しいでしょうが、それぞれの場所に適した防犯対策をとり、犯罪者が楽に犯行を行えないように工夫することで被害に遭う確率は間違いなく減少するでしょう。
投稿者: 総合防犯設備士 (2021年10月28日 16:18)
物干しをしている家の1階は無人 犯行時間は約1分!
住人が洗濯物を干している隙を狙って住宅に侵入し、金品を盗んだ疑いで、49歳の男が逮捕されました。
同様の窃盗を50件繰り返していたと見られます。
住所不定・無職の男(49)は5月20日、住居侵入と窃盗の疑いで逮捕されました。
警察によると容疑者は今年3月、大阪府藤井寺市内で高齢夫婦の住宅に侵入し、玄関横に置いていた現金4万4千円などが入ったリュックサックを盗んだ疑いが持たれています。
犯行当時、住宅には70代の女性がいましたが、夫をデイサービスに送り出して自身も病院に出かける前に、2階のベランダで洗濯物を干していたということで、1階の玄関のカギはかかっていませんでした。
近くの防犯カメラには、住宅の2階をのぞきながら物色を繰り返す容疑者の姿が映っていて、犯行時間は1分程度だったということです。
また、犯行直前には被害者宅の隣の家の表札を確認する様子も捉えられていましたが、警察によると、住民と鉢合わせした場合に、「自分の友人の隣の家と間違えた」と言い訳するために確認していたということです。
警察は、今年5月までの1年半の間に、大阪と兵庫県で合わせて50件、被害総額約300万円相当の犯行を裏付けたということです。
調べに対し、容疑者は「2階で物干しをしている時は、1階に住人がいない可能性が高い」「俺は1分で勝負する」などと供述していて、逮捕前、行方を追っていた捜査員の間で「物干し狙いのチュンスケ」と呼ばれていました。
<7/20(火) 17:33配信 関西テレビより>
2階で洗濯物などを干している場合、大抵1階は無人で、さらに玄関のカギが無施錠という家が多いことが分かります。
布団などを干す場合、家に人が居ると、確かに干しづらいような気もします。(布団を使って寝る人も考えられますから)
つまり、布団が干されている家があれば、干している人を除いて他に誰も居ない可能性が高いと言えます。
2階で干している場面を確認出来れば、1階は無人の為、泥棒にとっては絶好のチャンスです。
今回捕まった男の犯行時間は1分程度ということですから、2階で干す作業を1分で終えて1階に降りてくる可能性は極めて低くなります。
また、住民と鉢合わせした場合を想定し、隣の家の表札を事前に確認し、隣の友人の家と間違えたという理由も用意しているところに周到さを感じます。
日中で人が居る家は狙われにくいという心理状態の隙を狙った犯行と言えます。
投稿者: 総合防犯設備士 (2021年7月21日 14:50)
ラーメン店から24キロの券売機ごと盗まれる
神奈川県警相模原北署は13日、窃盗などの疑いで、大井町上大井、無職の男(46)を逮捕した。
逮捕容疑は、5月10日午後3時半~同12日午前8時ごろ、相模原市緑区西橋本3丁目のラーメン店の入り口ドアを壊して侵入、重さ約24キロの券売機(時価約20万円相当)ごと店外に持ち出し、内部の現金約2万5千円を盗んだ、としている。容疑を認めているという。
周辺の防犯カメラ映像などから男が浮上した。
<7/13(火) 19:41配信 カナロコ by 神奈川新聞より>
盗まれた券売機の中の現金は約2万5千円でしたが、破壊された入口ドア、券売機(時価20万円)も含めると大きな被害になります。
泥棒に盗まれるような現金は置いていない、という考えの人も多くいると思いますが、泥棒に入られて現金の盗難被害だけで済むことはほとんどありません。
侵入者にとっての障害となる扉や窓は破壊されますし、部屋の中は荒らされ、汚されることもあるでしょう。
今回の事件のように盗られたものより、壊されたものの方が被害が大きかったということは多々あります。
また、侵入盗難被害に遭った後、お店の場合はすぐに開店できるか、事務所の場合は通常業務を行えるか、そういった事態も想定した上での防犯対策を考えなければなりません。
投稿者: 総合防犯設備士 (2021年7月16日 16:20)
「真夜中の脚立男」逮捕
民家の軒先に脚立を立てかけて2階の窓から侵入し、現金を奪ったとして、大阪府警捜査1課と貝塚署は7日、強盗致傷などの疑いで、大阪府貝塚市堀のアルバイト、容疑者(28)を逮捕した。
「やっていない」と容疑を否認している。周辺では夜間に同様の手口で侵入する窃盗事件などが相次ぎ、捜査員の間で「真夜中の脚立男」と呼ばれていた。
逮捕容疑は2月12日午前4時10分ごろ、自宅近くの民家の軒先に脚立を立てかけて2階の出窓から侵入し、現金8千円などが入ったポーチを奪って逃走。
その際に住人の男性に発見され、転倒させる暴行を加えて左肘に軽傷を負わせたとしている。
同課によると、昨年11月下旬~今年2月下旬、容疑者の自宅周辺で、今回の事件を含め、脚立を使った窃盗事件など7件が起きている。
いずれも出窓から屋内に侵入されており、うち3件で脚立が残されていた。同課は、容疑者が現場周辺で脚立を盗み、犯行に使っていたとみている。
<7/7(水) 16:32配信 産経新聞より>
現場周辺で脚立を盗み、それを民家の軒先に立てかけ2階の窓から侵入するという手口です。
自分の脚立を現場に持ち運ぶと非常に目立ちますが、現場調達の場合、使用後、その場に捨てられるというメリットがあります。
脚立を見つけるのにまず苦労しそうな気がするのですが、大きな庭のある家なら脚立もあり、そこを狙って犯行を行うのでしょうか。
2階の出窓から侵入しているというのがポイントです。
1階の玄関入口や窓は施錠されている可能性が高いですが、2階の場合、換気のために開けっ放しという場合があります。
有人の場合でも、食事時に家族全員が1階に集まっている隙に、2階から侵入し寝室などから金品を盗み、そのまま2階から逃走するという手口も考えられます。
これから本格的に暑くなり、また現在のコロナ禍では換気が推奨されていますから余計に窓が開いている時間は多くなるでしょう。
今は、防犯対策よりもコロナ対策の方に関心が集まるのは仕方がありません。
しかし、それを悪用するのが犯罪者です。
彼らは様々な流行に着目し、犯罪に役立つ情報がないか、常にアンテナを張っています。
新しい手口が出てくるのもそのためです。
投稿者: 総合防犯設備士 (2021年7月 8日 14:23)
宅配業者装いウソ電話 外出させ自宅侵入
宅配業者を装い「荷物を取りに来て欲しい」とウソの電話をかけ、高齢女性を外出させた隙に自宅に侵入し、現金などを盗んだとして男ら4人が逮捕されました。
警視庁によりますと、逮捕された容疑者と少年3人は、今年3月、東京・調布市の87歳の女性の自宅に侵入し、現金およそ12万円とネックレスなど時価およそ21万円相当を盗んだ疑いがもたれています。
4人は宅配業者を装って、「家の近くまで来ているが道が狭くて通れない。荷物を取りに来て欲しい」とウソの電話をかけ、女性を近所のスーパーまで呼び出した隙に侵入していました。
関東など1都7県では、宅配業者を装った窃盗事件などが、30件ほど起きていて、警視庁はいずれも竹内容疑者らの犯行とみて調べています。
<6/23(水) 17:50配信日本テレビ系(NNN)より>
宅配業者を装ってウソの電話をかけ、荷物を取りに来て欲しいと外に呼び出し、無人になった家に別の者が侵入して金品を盗む手口です。
高齢女性宅を狙っての犯行ですが、宅配業者から荷物を取りに来て欲しいと電話があったら、慌てて施錠もせずに出かけてしまうのは高齢者に限らないことでしょう。
荷物を受け取ったらすぐに自宅に戻ることを考えると施錠しない人の方が多いかもしれません。
複数犯であれば成功率の高そうな犯行手口なので今後も注意、警戒が必要です。
電話で呼び出すだけで声は聞かれますが、顔は見られませんので犯人の特定につながりにくいというメリットもあるのでしょう。
やはり一般家庭においても不審者の映像を記録するなどの侵入対策が必要な時代なのかもしれません。
防犯カメラといえば高価な物で、一般家庭には縁のないというイメージがありましたが、最近は需要の高まりからカメラ自体の価格が下がりかなり安価になり、普及率も高まっています。
投稿者: 総合防犯設備士 (2021年6月24日 18:01)
1年で3度も侵入被害の家 ネットに大金あるとデマ情報
5人組の男たちと高齢の住民男性の20分間にわたる攻防を、防犯カメラが捉えていました。実はこの住宅、去年6月までの1年間で、3回も侵入される被害に遭っていました。
自宅から出てきたパジャマ姿の男性。手には木刀を持っています。
住人の男性:
「(Q.何て言ってる?)何か叫んどるんだね。お前ら何やっとるんだ!とかね」
すると、5人組の男たちが一気に近づいてきました。身の危険を感じた男性は、門の扉を閉め避難します。これは民家に設置された防犯カメラが捉えた映像の様子。赤や緑のバンダナ、それにマスクなどで覆面をした男たちの姿がはっきりと映っています。
この男たちが現れたのはおよそ30分前。画面右奥から現れた5人組。通り過ぎたかと思えば、住宅のほうを指さします。さらには、帽子をかぶった男が敷地の中へ...。
住宅の裏につながる通路にもぞろぞろと。明らかに不審な行動です。そして、物音に気付いた住民の男性が玄関の明かりをつけると...。5人組は猛ダッシュで逃走。
男性:
「そこ(裏の空き地)に5人が集結して、何かぼそぼそやっとるわけやね。普通じゃないなと、ここ(塀)を乗り越えてくるなと思ったんですよ」
塀を乗り越えて男らが入って来る...。男性は直感的に判断します。それもそのはず、実は...。
男性:
「今回が初めてじゃない。前に3回くらい、1年以内に。物盗りには間違いないわね、物か金かなにか狙って来とる」
わずか1年の間に3回も被害に遭っていました。
最初は2019年6月。自宅で寝ていた男性の妻が侵入した黒ずくめの男に刃物を突きつけられ「金があるだろう」と脅されました。
男性:
「大声で『強盗だ!』って言ったら、バーッと逃げて行った」
その後も被害は続きます。去年3月の映像には、家の前に停まった黒い車から降りてくる2人組が。工具のようなものを手に敷地の中へ...。しかし、侵入に時間がかかったためか、男らは何も盗らず逃走しました。
繰り返し狙われる男性の自宅。そこにはネット社会特有の事情が隠されていました。
<2019年6月の事件で逮捕された男>
「男性が資産家という情報が出回っていた」
さらに、去年1月の事件で逮捕された男は「ネットの掲示板で男性の家に大金があると知った」と証言。「大金がある」こんなデマがインターネットの掲示板や窃盗グループの情報網で広まっていました。
今回の男性宅を物色していた5人組もまた、男性にまつわる情報を聞きつけやってきたのでしょうか。男性が表に出ると、一度は逃げ出したものの、まるで威嚇するかのように再び家の前に詰め寄ってきた男たち。扉1枚を隔てた一触即発の危険な状態に。
男性:
「それで110番とここで大きな声で言ったわけ。扉閉めてロックした」
警察に連絡する男性の声で、ようやく男らはその場を立ち去りました。
男性:
「こういった事件が現実に起きてるんだから、一般社会の市民の方々も、日常生活を警戒しながら生活してもらいたいですね。狙われるのは世界中でここだけじゃないんだから」
警察によりますと、この日の未明には、同じ名古屋市昭和区内で何者かが住宅に侵入し、現金が盗まれる被害も発生。
男性は警察に防犯カメラの映像を提出し、警察は窃盗未遂容疑なども視野に詳しく調べています。
※画像と動画の一部は住人の男性提供
<6/11(金) 17:38配信 東海テレビより>
1年で3度も侵入被害に遭ってしまった家ですが、それには驚きの理由がありました。
インターネットの掲示板に被害者宅には大金があるというデマが広まっていたということです。
その情報を本当だと思った犯罪者5人組が侵入を試みたという事件です。
記事ではデマと言われていますから特に大金を置いているようなことはないのでしょうが、本当に恐ろしい手口です。
大金があるという嘘の情報をネット上に拡散すれば、犯罪者の誰かがその情報に引っ掛かって実際に侵入、窃盗を試みるというものです。
例えば、恨みのある人、困らせてやりたいと思う人がいれば、そのような偽情報をネット上に拡散すれば、犯罪者に狙われる危険性が高まるということです。
ダークウェブと呼ばれるネットの闇市場のようなところでは、犯罪者同士が情報交換したり、個人情報が売買されたりしているようです。
このようなネット情報を基にした侵入窃盗のターゲット選定は、新たな手口として注意が必要かもしれません。
投稿者: 総合防犯設備士 (2021年6月14日 17:05)
会社ぐるみで窃盗行脚 建設会社社長逮捕
会社ぐるみで高級住宅街などを狙って全国38都府県で窃盗行脚を繰り返していたとして、元会社社長の男らのグループが逮捕・起訴されていたことがわかりました。被害額は約1億5000万円に上ると見られています。
住居侵入と窃盗などの疑いで3月17日までに逮捕・起訴されたのは、大阪府和泉市の元会社社長の被告(42)らのグループです。
警察によりますと、被告らは2018年5月までの約3年間に、全国38都府県で高級住宅街の民家などに忍び込み、現金や貴金属などの盗みを繰り返していた疑いが持たれています。
被告は愛知県に建設会社を設立して、社員を募集しては窃盗を指南するなど、会社ぐるみで犯行を繰り返していたということで、被害は総額約1億5000万円に上るということです。
調べに対して被告は容疑を認めていて「会社があれば人材を確保しやすいと思った」などと話しているということです。
<3/18(木) 11:15配信 MBSニュースより>
社員を募集し窃盗を指南するなど会社ぐるみで窃盗行脚していた建設会社社長の驚きの手口ですが、建設会社の社員として入社したのに犯罪を強要されることに疑問を感じた社員によって犯行が露呈するとは考えなかったのでしょうか。
まじめに働くつもりで入社したのに、まさか泥棒の会社とは誰も思いませんから、正義感から警察に通報しようと考える者がいても不思議ではありません。
それとも言葉巧みに犯罪へと誘導したのか、それとも口外すれば本人や家族に危害を加えると脅すようなこともあったかもしれません。
いずれにしてもこのSNSが発達した社会においては、会社を設立するなど大掛かりな割には非常に高いリスクを伴う手口のように思えます。
秘密が守られ続け、3年間で1億5000万円もの被害が出るまで逮捕されなかったことが不思議です。
このような犯罪を隠すためにダミーとして存在している会社は多くあるような気がします。
もし、そこの社員や関係者がSOSとしてその犯罪組織の情報を公にしようとする場合、警察などは敏感に察知し、そして迅速に捜査すべきです。
これがこのような犯罪手口に対する抑止力として働き、犯罪を減らすことにもつながるでしょう。
投稿者: 総合防犯設備士 (2021年3月18日 16:37)
不動産会社 金庫を床に固定で盗めなかった
去年4月に大阪市阿倍野区の不動産会社に侵入して金庫を盗もうとしたとして男女7人が逮捕されました。防犯カメラには犯行の一部始終が映し出されていました。
防犯カメラに映るマスクにニット帽姿の男たち。バールで何度もドアのガラスを叩きます。去年4月の深夜、男らは人のいない不動産会社に侵入すると階段を駆け上がり、机の下にある金庫を盗もうとしますが...金庫は固定されていて動かず結局、何も持ち出さずに事務所を後にしました。
警察は今年2月17日、この犯行に関わった疑いで男(47)ら17歳から47歳までの男女7人を窃盗未遂と建造物侵入などの容疑で逮捕したと発表しました。
警察によりますと、男らは覚醒剤の密売グループの一員だったということです。
(被害にあった不動産会社の社長)
「机の下に金庫を置いていて、持って行こうとしたんですけれど、床に金庫を固定をしているので持って行けなかった。」
この不動産会社は2019年6月にも空き巣被害にあい、現金約2500万円の入った金庫が盗まれたということで、警察が関連を捜査しています。
<2/17(水) 15:05配信MBSニュースより>
2年前に空き巣被害に遭い、現金2500万円の入った金庫が盗まれた不動産会社ですが、その後、防犯対策の一環として、床に金庫を固定していたことで今回の窃盗被害は免れたという事件です。
金庫の種類にもよるでしょうが、床に固定するなど、金庫を持ち運べないような対策は必ず行うべきでしょう。
金庫を販売している会社においても単に金庫を保管するだけでなく、現場の設置方法まで工夫を行い、盗み出されないような対策を行っていると思いますが、これが広がると金庫の防犯対策としての効果がアップすると思います。
また、最近の窃盗事件において、金庫ごと泥棒に盗み出され、金庫だけでは防犯対策として不充分かもしれないというイメージを持たれているかもしれませんが、単純に100キロを超えるような金庫に保管することでの防犯効果は高いと思います。
一番良いのは現金を事務所や店舗に置いたままにしておかないことです。
盗まれる、被害に遭う可能性のある現金が少ないに越したことはありません。
こまめに金融機関に預け入れするなど工夫が必要です。
投稿者: 総合防犯設備士 (2021年2月19日 18:18)
バーコードを貼り替えてセルフレジ決済 詐欺ではなく窃盗?
兵庫県のスーパーで焼き鳥などの値札のバーコードシールを別の安い商品のものと貼り替えるなどし、セルフレジで1036円の支払いを75円で済ませた男が逮捕された。詐欺罪ではなく、窃盗罪だった。なぜか――。
店員がいるレジなら?
この63歳の男は、これまでもこのスーパーで同様の貼り替えに及んでいたため、店側からマークされており、警察にも相談が行われていた。犯行日である2月9日も、来店に気づいた店の通報で警察官が駆けつけ、男の犯行を現認し、現行犯逮捕した。
この事件のポイントは、男が発覚を免れるため、あえてセルフレジを使っていた点だ。もし男が店員のいる通常のレジで会計を済ませていたら、バーコードを貼り替えた事実を隠して店員をだまし、正規の支払いを免れたことになるから、詐欺罪が成立する。
男のやり方が露骨すぎるので、さすがに店員も男の犯行を見破ったことだろうが、それでも詐欺未遂罪にはなる。
セルフレジだと?
これに対し、店員のいないセルフレジの場合、客が自ら機械を操作し、会計を行う仕組みだから、「人をだます」という要素がない。
刑法には、コンピュータシステムに虚偽の情報を与えて誤ったデータを作らせ、財産上の利益を得たといった従来型の詐欺罪では対応できないケースを処罰するため、電子計算機使用詐欺罪という犯罪がある。
卵1パックに半額シールを貼り替えてセルフレジを通過し、代金を半額にさせた83歳の女性がその罪名で逮捕された例もある。
窃盗罪を適用
しかし、セルフレジを悪用した事件の場合、実務では窃盗罪で逮捕、立件されるケースがほとんどだ。代金の支払いではなく、手に入れた商品そのものに着目し、店側が占有する商品を盗ったと評価するからだ。
しかも、一部の商品しかスキャンせずにセルフレジを通過する手口の併用も多い。現に男も、値引き後の総額の1割以下しか支払っていない模様であり、そのパターンではないかと思われる。
そうなると、支払ったふりをして全く支払いをせず、セルフレジを通過する万引き事件と同視できる。男も窃盗罪で逮捕されており、容疑を認めているところだ。
詐欺罪や電子計算機使用詐欺罪だと懲役刑しかないので、事実に間違いがなければ正式起訴して懲役刑を求めるか、起訴猶予にするしか選択肢がない。
しかし、窃盗罪には罰金刑もあるから、こうした事案に対し、略式起訴して罰金を支払わせるといった処分も可能となる。
店側は見ている
新型コロナウイルスの感染防止策として、セルフレジを整備し、客に積極的な利用を呼びかけるスーパーもあらわれている。
今回の事案から分かることは、値札のバーコードを貼り替えるといった不審な行動をとる客のことを店側がきちんとチェックしており、警察とも連携をとっているという点だ。
今回のように、被害額が1000円程度の事件でも逮捕されることがある。
バレていないだろうと高をくくり、安易に商品のバーコードを貼り替え、値段をごまかすようなことは絶対にやめておくべきだ。(了)
<前田恒彦 | 元特捜部主任検事 2/11(木) 12:09ツイートより>
商品のバーコードを貼り替えてセルフレジ決済で不当に安く手に入れるという行為は、詐欺ではなく窃盗に当たるということです。
詐欺罪の場合、懲役刑か起訴猶予しか選択肢がなく、罰金刑がないということです。
こういうことは法律の専門家でないと分からないところです。
また、バーコードを貼り替える際、商品が破損することもありますから、その場合は器物破損罪を問うこともできるかもしれません。
コンビニ等でもセルフレジの店舗が増えてきましたが、正直なところ、簡単に物を盗み出せそうな気がして不安になります。
将来的にはどこか店舗に入店する際は、入店者のマイナンバーカードが反応し、物を購入する際はカードと連動することでキャッシュレス決済ができるようになるかもしれません。(無人店舗で実験を行っていたテレビ番組を見ました)
キャッシュレスも浸透し、また、商品を盗み出すことも難しくなり、防犯対策にもなります。
犯罪者などがマイナンバーカードを所持せずに入店しようとしても入店制限し(扉をロックし)、物理的に入れなくしてしまう。
防犯面でも効果があり、また、警備員や従業員を減らすことにもつながります。
そのようなカードで国に管理、監視されることを嫌がる人もいるでしょうが、防犯カメラの時も同じですが、その代わりに犯罪件数は間違いなく減ると思いますので、その効果を考えると導入に納得する人も多くなると思います。
投稿者: 総合防犯設備士 (2021年2月12日 17:20)