今日巷で話題の犯罪について防犯のプロが語る
ニセ警官から電話「捜査のために金塊を購入して玄関に置いて」 約1700万円相当盗まれる
名古屋市中村区で、不審な電話の指示に従って自宅の玄関に置いた約1700万円相当の金塊が盗まれました。
警察によりますと、7月、中村区の70代の女性のもとに警察官を名乗る男から「詐欺グループの所持品にあなたの通帳があった」などと電話があり、その後、捜査のためお金を金塊にかえるよう指示され、女性は金塊を購入しました。
そして、7月20日、家のカギをかけず、玄関に金塊を置くよう指示され、居間で警察官を名乗る男と電話をしている間に、金塊1300グラム時価約1770万円相当を盗まれたということです。
警察が窃盗事件として調べています。
<8/15(木) 19:29配信 メ〜テレ(名古屋テレビ)より>
自分が被害者の年齢近くになれば分かるかもしれませんが、今の段階ではだまされたにしてもひどい内容です。
警察を名乗る男から捜査のためにお金を金塊にかえるように指示があり(まず金塊を購入することが簡単ではないはず)、また、それを家のカギをかけずに玄関へ置くように指示され、電話をしている間に盗まれたという事件です。
被害者はどこかで不審に感じることはなかったのでしょうか。
犯罪者の巧みな話術にだまされてしまったのか、または不安定な状態や弱っているところを突かれてしまったのかもしれません。
家族や友人、近所の人、自治体や公共機関のサービスなどに「相談する」という手段は存在しなかったのでしょうか。
もし、家族や近しい人に高齢者の方がいる場合、少しでも不審に感じたら、何らかの行動に移す前に声を掛ける、連絡する、相談することを繰り返し伝えるべきでしょう。
また、相談が難しいのなら、せめて報告することで被害に遭ってしまった場合、早く気付くことで対処がしやすくなり、傷が浅くて済むこともあります。
投稿者: 総合防犯設備士 (2024年9月 3日 17:28)
BTSかたるロマンス詐欺 ファンに現金要求
兵庫県警は5日までに、他人名義のキャッシュカードでATMから不正に現金を引き出したとして、窃盗容疑で東京都江戸川区の無職の容疑者(33)らベトナム国籍の男3人を逮捕した。
県警によると、今年10月、和歌山県の40代女性に、交流サイト(SNS)を通じて韓国の男性音楽グループ「BTS」のジョングクさんを名乗る英語のメッセージが届いた。
女性の誕生日に来日するとして、約21万円を求める内容だった。女性は現金を振り込み、男らのうちの1人が引き出していた。
県警は男らの自宅などから現金約1千万円やキャッシュカード143枚などを押収した。
<12/5(月) 22:53配信 共同通信より>
今後このようなSNSを通じたロマンス詐欺の被害件数は増加するでしょう。
自分の写真やプロフィールは簡単に偽ることができますし、翻訳したメッセージを送るだけで大金を得られる可能性があります。
大金を得た後はそのアカウントを削除してしまえば、被害者が自分を追いかけてくることが難しくなります。
この辺りもSNSの運営側にどこまで責任があるか、被害者への協力や警察への情報提供がどのようにされるかの詳細を早急に決める必要があると思います。
普通に考えれば、ファンである自分よりもはるかに大金を稼いでいる有名人が、自分に会いたいと現金を要求することなどあり得ない状況です。
しかし、憧れの人の頼みだったら、自分のできることなら何でもしてあげたいというファン心理も良く分かります。
犯罪者がファン心理を巧みに悪用する手口と言えます。
本人を偽らず、例えばマネージャーや事務所関係者だと偽って接近してくることもあるでしょう。
関係者以外は撮影できないような写真、世間に公開されていない写真を入手できれば、それを相手に送ることで信ぴょう性が高まります。
簡単にできる対策としては、お金を振り込む前に信頼できる人に相談することでしょう。
経緯を説明し、このようにお金を要求されているけど、どう思うか?
詐欺かどうかを冷静に判断してくれる第三者への相談が必要です。
もしそのような相手が身近に居ない場合、警察やその他の公共機関に相談してみましょう。
弁護士など有料での相談を除けば、一般的に相談のみは無料です。
自分の名前を語りたくなければ、匿名でも相談を受けてくれるところもあるはずです。
自分の判断に自信がなければ相談することは無料ですから、自分の損にはならないことを知っておくべきでしょう。
また、自分はだまされない、そんな馬鹿なことには巻き込まれないという絶対の自信を持つことは避けるべきでしょう。
自分が傷ついて弱っている状態だと他人の甘言でだまされてしまう可能性があります。
自分もだまされる可能性があるということを慎重に考えるべきです。
投稿者: 総合防犯設備士 (2023年1月 6日 15:02)
詐欺師に求められる演技力 老女の「出し子」の需要
特殊詐欺の手口で盗まれた預金通帳を使って、現金200万円を引き出したとみられる「出し子」の女が逮捕された。この女の年齢は70歳だった。
郵便受けに預金通帳を・・・
この事件の被害者は、東京・江戸川区に住む80代の女性。6月14日、女性宅に、銀行職員を名乗る男から電話があったとのこと。
「通帳を交換する必要がある」という趣旨の内容だったそうだ。女性は、男の言われるがままに、自宅の郵便受けに預金通帳を入れた。その通帳は、何者かが持ち去り、盗んでいったとみられる。
その後、"銀行"から連絡が来ないことを不審に思った女性が、息子に事情を打ち明けて、事件が発覚。最寄りの警視庁小松川署に相談が寄せられたのは、詐欺電話があってから4日後の6月18日だった。
詐欺被害の"通帳"から200万円引き出される
実は、その後、この通報を使って、合わせて4回、現金が引き出されていた。
詳細は以下の通り・・・(1)6月15日・神奈川県のATMで50万円、(2)(3)6月16日~17日・神戸市の同じ郵便局ATMで2回・合わせて100万円、(4)6月18日・大阪市の郵便局ATMで50万円。
そして、6月19日、5回目の"引き出し"が行われようとした際に、ついに不正利用が発覚した。
前日の18日、女性が被害相談したことで、金融機関に連絡が回った結果だろう。
現場は神戸市内の郵便局。ATMに通帳が入れられた途端、金融機関側が不正を察知。通報を受けた兵庫県警の警察官が、現場の郵便局に向かうも、すでに容疑者は逃走した後だった。
ただ、防犯カメラの映像分析などから、すぐに容疑者は特定された。それが容疑者(70)だった。容疑者は、6月30日に逮捕された。
容疑は、前記(2)(3)の現金100万円を引き出した窃盗容疑だ。
「詐欺被害者の通帳だとは思わなかった」
今崎容疑者は、神戸市東灘区在住。被害者の女性が住む東京・江戸川区からは、かなり距離がある。どのような経緯で、通帳が、容疑者の手に渡ったのか。それは分かっていない。しかし警視庁は、(2)(3)の他に、前記(1)(4)についても、今崎容疑者の犯行とみている。
(1)の現場は、神奈川県内の郵便局だ。今崎容疑者は、盗み出された通帳を持って、関東から関西に戻り、犯行を重ねたのだろうか。調べに対して容疑者は「他人名義の通帳から、2日間かけ、現金100万円を引き出した事実に間違いありません」と供述。
しかし、「通帳が特殊詐欺の被害者のものだとは思わなかった」「知人の男から、通帳を使って現金を引き出して欲しいと頼まれた」などと話しているという。一部、容疑を否認ということだ。小松川署は、知人の男を探すとともに、通帳入手の詳しい経緯を捜査している。
<7/3(日) 11:01配信 FNNプライムオンラインより>
詐欺被害者からだまし取った通帳・印鑑があれば、金融機関の窓口で現金を引き出せます。(高額の場合は本人確認のために免許証等の提示を求められることも)
キャッシュカードのみで、暗証番号が分かっていれば、ATMで現金を引き出せます。(1日の利用限度額があるが、数回に分ければ何百万円が引き出せる)
いずれにしても、名義人本人とかけ離れた年齢の者や異なる性別の者が行う場合、不審に思われる可能性が高くなります。
名義人本人に近い年齢の者の場合、疑われることなく自然に引き出すことができる可能性が高まり、そこに老女の「出し子」としての需要があるのでしょうか。
男性、女性、そして若い人から高齢者まで幅広く年齢別の犯罪者を揃えておけば、本人に成り代わって窓口やATMで現金を引き出しやすくなります。
大規模な詐欺グループの場合、出し子も様々な年齢の者を事前に準備し、都度対応することができるかもしれません。
さらに外国人の要員も準備しておくことで、様々な国や地域での犯行(不正引き出し)が可能になります。
詐欺師も役者(俳優)と同じように、役を演じて相手を騙す、高い演技力が求められます。
ストーリーや演出にもよりますが、若い役者だけの芝居より、様々な年齢の役者のいる芝居の方が面白さ、深みのあることが多いでしょう。
様々な年齢の詐欺師を用意する、芸能界で言う大手事務所のような詐欺グループだけが生き残れる時代が来るかもしれません。
最近でも詐欺師グループのコメディー映画がヒットしましたが、被害者は自分が主役で出演しているドラマのように、劇的な展開から騙されてしまうストーリーもあり、犯罪においても同じなのかもしれません。
詐欺グループの大掛かりな犯行に巻き込まれると、騙されないことの方が難しくなるかもしれません。
一般の人がそこまでの犯罪に巻き込まれる可能性は低いですが、大金持ち、有名人は、犯罪グループのターゲットにもなり易いため、一般の人より注意が必要です。(防犯ブログ カテゴリー「詐欺」)
投稿者: 総合防犯設備士 (2022年8月26日 09:17)
詐欺とそうでない場合の区別
今、NHKでサギデカというテレビドラマを放送しています。
振り込め詐欺などの詐欺事件を専門に扱う刑事が主人公の話です。
その中で詐欺で騙された高齢者が息子に責められ、自殺未遂を起こしてしまうというシーンがあるのですが、
詐欺犯に騙される手口が警察をかたるものでした。
警察官を名乗り、今、詐欺犯を追い詰めています。
詐欺犯に騙された振りをして下さいと高齢者に協力を依頼します。
詐欺犯にお金を渡す振りをして下さい、その直後、我々警察が犯人の身柄を押さえます。
高齢者の方で、しっかりと判断できると思っている人ほど、警察には協力しなければならない、良いことだと考え、出来ることは協力しようとするでしょう。
それが詐欺犯にとっては思うつぼです。
警察を無条件に信じる一般人からすれば、本当に警察かどうかを確認する方法は非常に難しいと思います。
例えば我々が怪しいと感じたら相手の勤め先を確認し、実際にその人が存在しているか、勤めているか、特徴が一致するかを確認した上で、相手のことを確認することができます。
高齢者で特に単身者の場合、複数犯に言われたら簡単に丸め込まれてしまう可能性があります。
高齢者の方でも分かるように警察かどうかを判断できる方法や手段を考える必要性を感じます。
全ての家に防犯カメラを完備し、そして映像も記録する。
不審者や詐欺犯が自宅に来ても、防犯カメラで守っているという体制になれば、彼らが簡単に犯行を行うことができなくなります。
投稿者: 総合防犯設備士 (2019年9月20日 16:15)
アメリカの小売業界を悩ませる返品詐欺
・アメリカ国内1000店以上のウォルマート(Walmart)で返品詐欺をしたとして、警察はアリゾナ州ユマで23歳の男を逮捕した。
・当局によると、この返品詐欺によるウォルマートの被害総額は約130万ドル(約1億4300万円)。
・アメリカでは、不正な返品によって小売業界が被る損失は、最大で年間170億ドル(約1兆9000億円)にのぼる。
23歳の男が、ウォルマートでの返品詐欺の容疑で逮捕された。これによる同社の被害総額は、130万ドルにのぼると見られる。
アリゾナ州ユマで逮捕された容疑者の男。
パソコンを返品しようとする若い男を目撃した店員が通報した。
当局によると、容疑者は返品前にパソコンから部品を抜き取ったと見られている。
アメリカ国内1000店以上のウォルマートで、過去18カ月にわたって同様の返品詐欺を繰り返していたという。
ウォルマートの代理人は同社の被害総額を明らかにしなかったが、返品詐欺の犯人を取り押さえるべく、ここ数カ月、警察と協力してきたと述べた。
「こうした犯罪行為を特定し、未然に防ぐため、社内プロセスを強化してきた」同社は言う。「従業員とユマ警察の迅速な対応のおかげで逮捕に至った。感謝している」
容疑者は2件の詐欺、2件の窃盗、2件の器物損壊の罪に問われていると、CBSの系列局KSWTは報じている。
返品詐欺は小売業界にとって深刻な問題だ。アメリカでは、こうした不正な返品によって業界が被る損失は、最大で年間170億ドルにのぼる。
こうした脅威に対し、家電量販大手のベスト・バイ(Best Buy)やホームセンター大手のホーム・デポ(Home Depot)、ビクトリアズ・シークレットやその他多くの小売業者は、顧客の返品回数を目立たないよう記録し、返品ポリシーの悪用が疑われる顧客には対応策を講じる場合もある。
アマゾンは2018年5月、一部の顧客を同社のウェブサイトから締め出したとして、人々の反感を買った。締め出されたユーザーの中には、返品が多すぎると判断された顧客もいた。
<6/23(土) 8:10配信 BUSINESS INSIDER JAPANより>
アメリカでは商品を購入して返品することが一般的に行われているようです。
高級なドレス等を購入し、商品のタグをつけたまま1回着て、イベントが終わったら返品する。
特殊なケースかと思いきや、映画やドラマの一シーンで普通に描かれることがあります。
日本ではあまりなじみのない返品詐欺ですが、今後日本でも広がる可能性があります。
今回逮捕された男の犯行は、パソコンを注文し、部品を抜き取って返品したということですから、器物損壊や窃盗罪に問われるのは当然ですが、先に挙げたような服のタグをつけたまま数回使用し、その後、返品されたら、購入者としては何も損ねていない、盗んでいないと主張するでしょう。
店側にすれば商品は新品ではなくなりますし、再度販売するためにクリーニングや梱包・包装等もやり直す必要がありますから利益を得るどころか大きな損害です。
このように詐欺とそうではないケースの見極めが難しいときの対策は非常に難しいように思います。
この対策をすれば万全であるというものが存在しない以上、被害を最小限に留める対策に切り替えていくしかありません。
投稿者: 総合防犯設備士 (2018年8月 3日 16:12)
警官かたる不審電話には要注意!
警察官をかたった詐欺とみられる不審な電話が福井市内で相次ぎ、同市の70代女性が約1千万円をだまし取られたことが6日分かりました。
県警は詐欺の疑いで捜査するとともに、7日以降も県内で不審電話が掛かってくる恐れがあり、注意を促しています。
県警によると、不審電話は5日に10件、6日に8件が確認されました。
警察官を名乗り「窃盗犯を捕まえたら、あなたの通帳を持っていた」などと話し掛けてきたという。
70代女性宅には5日に「銀行口座が悪用され、このままでは犯人に引き落とされる。すぐに現金を引き下ろした方がいい。現金は一度預かって、また返す」などと電話が掛かってきました。
女性はその日のうちに現金約1千万円を引き出し、女性宅を訪れた「銀行協会」と名乗る男に渡したらしい。
県警生活安全企画課は「警察が現金を引き出すように要請したり、口座残高を聞くことは絶対にない。不審な電話があったら家族や警察に相談してほしい」と呼び掛けています。
今回の1千万円をだまし取られたケースは、振り込め詐欺の「おれおれ詐欺」に該当します。
県内の振り込め詐欺被害は今年7月末時点で13件、約5882万円となっており、前年同期比で7件、4844万円の増。
うち、おれおれ詐欺は5件2605万円で、4件、2305万円の増となっています。
県警によると、近年は銀行で振り込ませる手口のほか、現金を直接受け取りに来たり、小包で送らせるケースが増えているという。
<福井新聞ONLINE 8月7日(水)8時48分配信より>
ある日、警察官を名乗る男から電話があり、窃盗犯を捕まえたら、あなたの通帳を持っていた、この時点でかなりおかしな話です。
そして、その銀行口座が悪用され、引き落とされるかもしれないから急いでお金を引き出しなさい、そしてそれを一度自分に預けなさい、と冷静に考えれば、有り得ない話、そして展開です。
ただ、警察からの電話というだけで、驚き、信用し、そしてどこか恐怖を感じるのが普通です。
何もやましい事はしていなくても、警察からの電話というだけで、怖い、どうしよう、不安を感じてしまうものです。
そのような心理状態を犯罪者は知っており、利用するのです。
また、たまたまその時に不安定な心理状態であると、つい騙されてしまうことがあります。
おそらく犯罪者は、電話した相手がそうなのかも瞬時に分かるのでしょう。
物理的な防犯対策は犯罪者に対して有効ですし、効果を発揮します。
ただ、その前に、その防犯対策を利用する我々が犯罪に対する意識、正しい知識を持ち、毅然として態度で臨まなければなりません。
不審な電話があれば、すぐに家族や知人に相談することです。
少しでも怪しいと感じたら、その場での即答や行動は避け、折り返し電話すると相手に答えましょう。
本物の警察官や犯罪者でない相手なら、こちらが不安に感じていれば、答えを急ぐことはありません。
犯罪者はその逆で、即決、すぐに行動をするように求めます。
そのことを知っておくだけでも、いざという時の犯罪の心構えには役立つでしょう。
投稿者: 総合防犯設備士 (2013年8月 7日 20:59)
振り込め詐欺、すでに被害額が昨年1年間を上回る
"ことしの振り込め詐欺の被害額が全国で100億円を超え、すでに去年1年間を上回ったことが分かりました。ATMで振り込む手口の対策が強化されるなか、犯行グループが被害者の自宅を訪れて現金を手渡しで受け取る手口が急増しているのが原因で、警察庁は一層の注意を呼びかけています。
警察庁によりますと、ことしに入って先月までの振り込め詐欺の被害は全国で5220件で、被害総額は106億円余りに上っています。これは、100億8,000万円余りだった去年1年間の被害額をすでに上回っており、警察庁はこのままのペースでいくと今年は130億円に上るおそれもあるとみています。手口では、犯行グループが親族を装って電話をかけたうえで被害者の自宅を訪れ、現金を手渡しで受け取るケースが急増しているということです。ATMで振り込みができる金額が制限されるなど金融機関での対策が強化されるなか、犯行グループが一度に多額の現金をだまし取れる手渡しの手口に変えてきているとみられ、一件当たりの被害額も平均およそ400万円と、振り込み型の2倍に増えています。警察庁は、こうした手口への一層の注意を呼びかけるとともに、取締りを強化することにしています。"
【NHKニュース 11月5日より抜粋】
昨日もブログで振り込み詐欺の被害についてお知らせしましたが、今年の振り込め詐欺の被害額が全国で100億円を超え、すでに昨年度を上回っていることが警察庁のまとめで分かりました。
現金の受け取り方法について、今までは振り込みや郵送などが主でしたが、金融機関の振り込め詐欺対策として現金100万を超える振り込みは窓口での扱いのみ(原則)とするなど、対策が強化されていることから言葉巧みに被害者を丸めこみ、自宅へ現金を受け取りに行くケースが急増しているようです。
確かに昨日お伝えした事件も、息子を名乗る人物の知り合いが被害者の自宅へ現れ、現金を受け取っています。
しかしこの受け取り役というのは非常に捕まるリスクが高いように思えます。
被害者が警察に連絡していれば、自宅へ現れた途端に現行犯逮捕ということもあり得ます。
むしろその可能性は高いといえるかもしれません。
そういったことを見越してか、先月のニュースではスポーツ紙に「日当18,000円以上」という破格の求人広告を掲載し、現金受け取り役を募集していたことがわかりました。
これは、実際被害者の家に現金を受け取りに現れた男が逮捕された後、警察の調べに対して
「広告を見て都内で男の面接を受けた後、この男に呼び出され『静岡に行って』と言われた。その後、『400万円を取ってきて』と携帯に電話があり、取りに行った」
と供述しており、広告に具体的な仕事の内容は書かれていなかったということです。
仕事の内容を知らずに請け負った男もまた、被害者といえるのではないでしょうか。
失業率の高いなかで、高額の求人があれば心動かされると思います。
でもこの事件のように、いい話には甘い罠が潜んでいると考えていいと思います。
知らぬうちに犯罪に巻き込まれてしまわぬよう、日頃から強い意志を持って負けないよう生活していきましょう。
投稿者: スタッフ (2011年11月 9日 09:40)
振り込め詐欺で1,200万円の被害 東京
"東村山署は5日、東村山市の無職男性(81)が、振り込め詐欺とみられる手口で1,200万円をだまし取られたと発表した。
同署によると、男性は4日朝、別居している次男(48)を名乗る男からの電話で「株で損をして会社の金を使い込んでしまった。1,200万円用意すればなんとかなる。田中という男に取りに行かせるから渡して」と頼まれ、定期預金を解約するなどして現金を用意。午後、取りに来た男に手渡したという。その後、次男本人からかかってきた電話で、だまされたことに気づいた。"
【毎日新聞 11月6日より抜粋】
かなり高額の詐欺被害です。
振り込め詐欺の被害が相次いだため、平成18年ごろから金融機関が振込み限度額を引き下げるなど警戒を強化しているため、限度額の100万円を下回る98万円を要求する事件もあるようです。
今回の事件はかなり高額ですから、銀行側に疑われるのを避けて直接お金を受け取りに現れたのでしょう。
振り込め詐欺の被害者は9割以上が60歳以上の高齢者という結果が出ています。
こういった状況に陥った場合、ひとりで慌てて判断をしてはいけません。
必ず第三者の家族や親類、もしくはお金の工面を頼んでいる本人に連絡をすることで、用件の真偽や冷静な判断をもらえます。
もしもかける相手がいなければ、警察にかけてもいいでしょう。
(警察の電話相談窓口は、全国共通で#9110です。)
また、今回の事件のように現金を受け取りに来るケースの場合、第三者に立ち会ってもらうことで、最後の砦として被害を防ぐことができるかもしれません。
とにかく、焦ってすぐに判断しないことが大切です。
【振り込め詐欺への対策】(※警察庁・振り込め詐欺対策ページを参照)
・家にいても留守番電話にしておく。
⇒本当に急用であれば用件を残すはずです。家族を名乗る電話であっても、折り返しかけ直すようにしましょう。
⇒留守番電話に声が残っていれば、万が一の際にも証拠として提出できます。
・見覚えのない番号、見知らぬ番号からの電話はすぐに取らない。
・家族を名乗る人物から「電話番号が変わった」との連絡があっても、変更前の電話番号へ一度かけ直してみる。
⇒電話番号の登録を変えさせ、家族からの電話だと信用させる手口も増加しているようです。この手口にだまされないよう特に注意しましょう。
そのほか、
・自分一人で悩まず必ず誰かに相談すること。
・「覚えられないから録音する」と相手に伝える。
などで相手をけん制することも有効だと思われます。
投稿者: スタッフ (2011年11月 8日 16:42)
防犯カメラが捉えた詐欺犯 逮捕へ 札幌
認知症の高齢者からお金をだまし取る卑劣な手口を、防犯カメラが捉えました。
きっかけは、被害に遭った高齢者の家族が、生活費の減りがおかしい事にに気づき、防犯カメラを設置したようです。
そしてカメラに映し出されたのは、平然と嘘を並べ立てて現金をだまし取る男の姿でした。
最初は「灯油代」として現金を要求しますが、次に「前に水道工事をした時の料金がまだ」などと言って、更に現金を出すよう促します。
被害者が「今渡さなかった?」と言うと、「今来たところだし、別の業者に払ったのでは。自分はもらってない」など平然と嘘をつく様子が克明に記録されていました。
この映像が証拠となって逮捕されたわけですが、容疑者には余罪があるとみて、警察は追求を急いでいます。
【5月9日 「どさんこワイド179」より参考】
容疑者は過去に被害者宅のリフォームを請け負った事があり、被害者が認知症である事を知っての犯行だったそうです。
認知症で少し前の事を忘れてしまうため、それにつけ込んで色々な名目で現金を要求していました。
異変に気づいた家族が防犯カメラをつけなければ、被害はどんどん大きくなっていた事でしょう。
お年寄りを狙った犯罪は多く、リフォーム詐欺や振り込め詐欺、おれおれ詐欺などが代表的なものですが、特に一人暮らしのお年寄りは狙われる危険性が高くなります。
以前にテレビでリフォーム詐欺の被害に遭ったお年寄りの様子が紹介されていましたが、「あの人(犯人)はとても優しくて、いつも話を聞いてくれた。話をするのが楽しみだった」など、犯人が逮捕されたと聞いても「いい人だった」というイメージを持っており、その様子を見てとても複雑な気持ちになりました。
近年、高齢者の犯罪が増えている事が言われていますが、その動機は「寂しいから」というものが多いようです。
寂しくて人と話したいから犯罪を起こす、という事はあってはなりません。
また逆に、寂しいからと隙があり、その隙に犯罪者がつけ込む、という事もあってはなりません。
少しでもそういったお役に立てるように、私たちもお手伝いしたいと思っています。
投稿者: スタッフ (2011年5月10日 11:07)
85歳女性、振り込め詐欺で1,200万円被害 警察官や銀行協会職員名乗る
今朝のテレビで振り込め詐欺の話題が出ていましたが、昨年の認知件数は6,637件と一昨年より45%増加しているそうです。
被害額は100億円近くにも上っているとの事で、今後も被害の拡大が懸念されます。
また、最近は指定する口座へ現金を振り込ませるのではなく、言葉巧みに「カードが偽造されてしまっているのでカードを変えましょう」などと言って被害者宅へ赴き、カードを預かってお金を引き出す「手渡し詐欺」というものも横行しているようです。
今日のニュースでも同様の被害が紹介されていたので下記に引用します。
"東京都世田谷区の無職の女性(85)方に、警察官や銀行協会職員を名乗る男から電話があり、自宅を訪れた男に女性がキャッシュカード4枚を渡していたことが2日、警視庁玉川署への取材で分かった。計約1,200万円が不正に引き出されており、同署では振り込め詐欺事件とみて捜査している。
同署の調べによると、1月29日、警察官や銀行協会職員を名乗る電話が相次いで女性宅にあり、「あなたのカードは偽造されています。今すぐカードと暗証番号を変えましょう」などといわれたため、同日夜に女性宅を訪れた男にキャッシュカード4枚を渡し、暗証番号も伝えた。しかし、30~31日にかけて、4枚のカードからは計約1,200万円が引き出されていたという。
出金を不審に思った信用金庫の職員が110番通報した。女性は1人暮らしだった。"
【産経新聞 2月2日より】
こういった詐欺の手口は日々変わっていき、実に様々な方法が編み出されています。
銀行のATM等にも目につく場所に掲示されていますが、第三者に暗証番号を教えたり、すぐに推察されるような誕生日・電話番号・車のナンバー等の番号を暗証番号にしてはいけません。
最近はATM上で簡単に暗証番号を変える事もできますので、定期的に番号を変更する事も有効な対策です。
投稿者: スタッフ (2011年2月 2日 16:17)