今日巷で話題の犯罪について防犯のプロが語る
住職と別れさせ屋を逮捕 好意寄せた女性宅に空き巣を依頼
好意を持った女性の自宅から現金やバッグなどを盗んだとして、警視庁世田谷署は窃盗と住居侵入の疑いで、東京都渋谷区広尾、臨済宗大徳寺派「霊泉院」住職の容疑者(47)と実行役の小平市仲町、探偵会社アルバイト従業員の容疑者(33)を逮捕した。
調べに対し住職は容疑を否認、容疑者(33)は認めている。
逮捕容疑は、共謀して3月6~15日、住職の知人の30代女性が住む世田谷区のマンションに容疑者(33)が侵入、現金約312万円や手提げバッグなど31点(時価計約1555万円)を盗んだとしている。
世田谷署によると、住職は被害女性に好意を持ち、容疑者(33)が勤務する「別れさせ屋」をうたう探偵会社に女性の調査を依頼。その後、容疑者(33)に個人的に空き巣を請け負わせていたとみられる。
容疑者(33)は動機について、「住職が『自分が女性にプレゼントしたものを盗めば、また自分に関心を向けてもらえる』と話していた」と説明しているという。
<6/26(月) 12:49配信 産経新聞より>
よく分からない事件です。
住職が別れさせ屋(探偵)に、好意を寄せている女性宅に侵入し自分がプレゼントしたものを盗むように依頼し、そのことで女性が自分に関心持つと考えたというのが犯行動機のようです。
なぜ自分がプレゼントしたものが盗まれたら、相手が自分に関心を持つ、好意を持つと考えたのかが理解できません。
思い込みの激しい人だったのでしょうか。
また、別れさせ屋、探偵が、依頼人の意向で、つまりお金をもらえば、侵入、窃盗という犯罪行為を行うという事実に驚きです。
住職という犯罪とは無縁、正反対の位置にいるような人が犯罪に関わったことに、少なからずショックを受ける人がいるでしょうし、同業者にとっては非常に迷惑な事件です。
同業者が起こした犯罪には注意が必要です。
さずがに自分たちが関与しているとは思われないでしょうが、同じような目で見られてしまう可能性はありますし、本業への影響は計り知れません。
世間から信用を得るためには長い時間と労力が必要ですが、失うのは一瞬なのですから。
投稿者: 総合防犯設備士 (2023年9月22日 11:25)
泥棒は自分で捕まえる! 自宅の防犯カメラを遠隔確認して通報
島根県警松江署は20日、松江市、無職の男(78)を住居侵入と窃盗の疑いで現行犯逮捕した。
逮捕容疑は20日午前10時35分ごろ、市内の50代男性宅に侵入し、530円相当の冷凍食品など4点を盗んだ疑い。
同署によると、男の侵入時、男性や家族は外出中だったが、防犯カメラの映像を遠隔で確認し、同署に通報。駆け付けた署員が家から出てきた男を現行犯逮捕したという。
<6/20(火) 16:54配信 中国新聞デジタルより>
自宅に侵入した泥棒を、外出先から防犯カメラの映像を確認し、警察に通報して逮捕されました。
警備員の駆けつけや他人に頼らない、まさに自分で自分の身を守った事例と言えます。
弊社の遠隔監視システムi-NEXTでも同様の機能があります。
自宅を離れた外出先からiPhone、iPadで防犯カメラの映像を確認し、泥棒を見つけたら自分で警察に通報する。
泥棒を自分で捕まえると言っても自分で捕まえに行くのではなく、自分で映像を確認し、警察に通報、現場の確認を依頼するのです。
いずれにせよ泥棒に入られたら警察には通報することになります。
早期に泥棒を発見でき(早期発見)、現場に駆け付けてもらい(初期対応)、逮捕されたことで被害を最小限に抑えることにつながります。
投稿者: 総合防犯設備士 (2023年9月15日 09:04)
闇バイトでカードの出し子募集 知らないうちにお金が引き出されているかも?
ニセ電話詐欺で盗まれたキャッシュカードを使って現金300万円余りを引き出し盗んだとして31歳の男が逮捕されました。
「闇バイトに申し込んだ」と供述しているということです。
窃盗の疑いで逮捕されたのは、北九州市八幡西区の会社員・の男(31)です。
若松警察署によりますと、容疑者は去年8月、若松区の商業施設内に設置されているATMから、他人名義のキャッシュカード4枚を使い、あわせて約331万円を引き出して盗んだ疑いです。
使われたキャッシュカードはいずれも同じ高齢女性のもので、この女性は、同じ日にニセ電話詐欺の被害に遭い、カードを盗まれていました。
調べに対し容疑者は「SNSで闇バイトに申し込んでやった」と容疑を認めているということです。
警察は、指示役の特定など全容の解明を進めています。
<6/20(火) 14:05配信 TNCテレビ西日本>
別の事件ですが、他人のキャッシュカード194枚を自宅に持っていた男が3千万円引き出したという記事がありました。
この容疑者も「知り合いを通じて出し子の仕事を紹介された」とありますので、何らかの手段で手に入れた大量のカードがあり、それを引き出す人を雇おうとする犯罪者の存在が見え隠れしています。
メインで使用しているキャッシュカード・クレジットカード以外で、例えばポイントを貯める目的、もしくは新規カード契約でキャッシュバック目的など、普段使用しないカードの1枚や2枚はあるかと思います。
もしかするとその存在すら忘れているカードがあるかもしれません。
それらのカードは普通にカードとしては使用できますから、メインのカード同様、盗まれたら大変なことになります。
自分が持っているカードの枚数や有効期限等はきちんと管理し、使用していない、すでに役割を終えて使用しないカードがあれば、解約する、もしくはカード自体を廃棄してしまうなど、悪用される可能性を減らすことも一つの手段です。
また、カードだけでなくスマホの入替や交換時も気をつけなければなりません。
スマホでネットバンキングを使っている人は、古いスマホや携帯電話にアプリやログインサイトの情報を残し、さらにID・パスワードが保存されていると、盗まれた端末を操作して不正送金される可能性もあり、注意が必要です。
全て管理することは大変ですが、重要な個人情報が含まれている可能性がありますので各自で行うしかありません。
投稿者: 総合防犯設備士 (2023年9月 8日 09:49)
施錠は防犯対策と言えるか?
静岡県沼津市の飲食店に侵入し現金9万円を盗んだとして、35歳の無職の男が13日、逮捕されました。
建造物侵入と窃盗の疑いで逮捕されたのは、函南町仁田の35歳の無職の男です。警察の調べによると、男は4月下旬、夜間に沼津市の飲食店に何らかの方法で侵入し、現金9万円を盗んだ疑いが持たれています。警察によりますと、当時、店は営業時間外で、出入り口は施錠されていたということです。被害に遭った店から警察に届け出があり、事件が発覚。付近の防犯カメラを解析するなどした結果、男の犯行への関与が浮上したということです。
警察は、男が容疑を認めているかどうか明らかにしていませんが、付近では同様の被害が確認されていることから、警察は男が関与した可能性もあるとみて余罪を調べています。
<6/13(火) 15:47配信 静岡朝日テレビより>
この記事のタイトルに、「施錠されていたのに・・・飲食店に侵入し・・・」という文言がありました。
「施錠されていたにも関わらず、侵入されてしまった」というニュアンスで捉えることができます。
はたして施錠は防犯対策と言えるのでしょうか?
答えはイエスでもあり、ノーでもあります。
侵入しようとした先で扉が施錠されているという理由で泥棒が犯行をあきらめ、別の無施錠の侵入先を探すというケースもあるでしょう。
そういう意味では施錠が防犯対策として効果があった事例と言えます。
泥棒に侵入するための技術がない(扉の開錠など)、破壊時の物音を気にするなど、泥棒としては低レベルと言える存在に対しては、施錠が効果を発揮するかもしれません。
しかし、自分が泥棒になった気持ちで考えてみてください。
侵入を試みようとした先が無施錠である可能性はどのくらいあるでしょうか?
ほとんどの家や事務所、店舗では無人時に施錠をして外出します。
施錠されているのが前提で、扉を開錠するか、破壊するかして無効化し、侵入を試みようとするのが自然です。
その際、何らかの道具を準備した状態で犯行に臨むことでしょう。
防犯に携わる者として言えば、施錠は最低限の防犯対策であり、決して充分とは言えません。
守りたいもの、つまり金品や価値の高いものを保管しているのであれば、施錠以外の防犯対策も導入すべきです。
防犯カメラや防犯システムを導入するには多額の費用が必要になります。
ホームセンターで簡易的なカメラやライト、窓をロックする器具など安価な対策をとるのも個人の選択です。
一つの対策に頼るのではなく、それが破られたら別の対策で、それも破られたら別の対策と、複数の対策をとることが効果的かつ安心です。
投稿者: 総合防犯設備士 (2023年9月 1日 11:05)
万引き犯を止めようとした店員を解雇? 安全を最優先
ニューヨーク(CNN) 米ジョージア州にあるスポーツウェア専門店ルルレモンの販売店で、商品の万引きに介入しようとした従業員2人が解雇された。ルルレモンのカルバン・マクドナルド最高経営責任者(CEO)は、2人を解雇した判断を支持すると表明した。
事件は4月下旬、ジョージア州ピーチツリーコーナーズにあるルルレモンの販売店で発生。フードをかぶったマスク姿の男2人が店に押し入り、入り口近くにあった商品を大量に盗んで逃走する様子が携帯電話のカメラで撮影されていた。入り口近くにいた女性店員は、何度も「出て行け」と叫んでいた。この映像を撮影したのが客だったのか、店員だったのかは分かっていない。
「盗難が起きた場合にかかわりを持つことについては、一切容認しない方針で教育担当者を訓練している。それは従業員と客の安全を最優先しているからだ」。マクドナルドCEOは2日、CNBCのインタビューでそう語り、「(盗まれたとしても)たかが商品にすぎない」と指摘した。
その上で、解雇された2人は「知っていながらポリシーを破り」、店の外まで追いかけるなどして窃盗犯とかかわったとマクドナルド氏は述べている(その後、男3人が逮捕された)。
この事件をめぐってルルレモンは、盗みを阻止しようとした店員を解雇したとして非難の的になった。しかし犯罪学を専門とするフロリダ大学のリード・ヘイズ氏は「そうした犯罪を犯すのは非常に凶暴な相手かもしれない」「従業員が介入しようとして命を落とした店もある」と解説する。
ルルレモンは6日、CNNに寄せた声明で、自分自身や他者に危害が及びかねない形で客とかかわりを持つことは一切容認しない方針だと説明した。
さらに、どれほど大量の商品であれ、従業員を危険にさらす価値はないと強調。ピーチツリーコーナーズの従業員2人は、警察に通報したことを理由に解雇されたのではないと述べ、2人は自分自身や他人に危害が及ぶ危険を冒したと説明している。ウォルマートなどの小売店では、盗みに介入しようとした従業員や警備員が死傷したこともあると指摘した。
インフレや物価上昇の影響で経済的不安が強まる中、小売店を狙う犯罪は急増している。小規模の万引きから店内の全商品を盗み出す組織的な窃盗に至るまで、小売店は大手も中小も店内犯罪増加への対応に苦慮している。
<6/7(水) 18:14配信 CNN.co.jpより>
最初、この記事のタイトルを見た時、意味が理解できませんでした。
万引き犯を止めようとした従業員がなぜ解雇されたのか? 万引き犯の共犯として疑われたのか? などと思いましたが、
盗難事件とかかわりを持つことを禁じることで、従業員と客の安全を最優先する会社の方針ということが分かりました。
正義感が強い従業員の気持ちも分かりますし、客や従業員がケガをした場合、管理責任を問われたり、損害賠償請求を問われたりするリスクを考える会社側の気持ちも分かります。
訴訟大国のアメリカならではのニュースとも言えますが、時には感情だけで行動すべきではないという教訓になります。
日本だとあまり考えられない事例ですが、今後、このような会社の方針が一般的な考え方になることは充分ありえるでしょう。
防犯対策に関しても従業員が考えるべき問題ではなく、会社側が行わなければならない義務であるという考え方もできます。
万が一盗難被害に遭った場合、従業員が責められるのは見当違いで、責任をとらなければならないのは会社側ということになります。
従業員も客も会社側が守り、安心して働ける、利用できる環境を提供することが求められます。
犯罪が起こる可能性があるような店で働きたい人もいませんし、当然利用したい客もいないことは容易に想像できます。
投稿者: 総合防犯設備士 (2023年8月25日 09:20)
勤務先の手提げ金庫から現金13万円盗む 住所不定?の社員逮捕
勤務する職場の金庫から13万円あまりを盗んだとして、住所不定の男が窃盗の疑いで逮捕された。
18日、窃盗の容いで逮捕されたのは、住所不定で30歳の男。
出雲警察署によると、男は、11日午後3時半から15日午前9時半までの間に、勤務先の出雲市内の土木建築資材製造販売会社から、現金13万5000円を盗んだ疑いが持たれている。
盗まれたのは会社の売り上げ金で、職場の手提げ金庫に保管されていた。
売り上げ金の一部がなくなっているのに気づいた別の社員が届け出て、犯行が分かった。
警察によると、届け出のあった15日から、男は会社を無断欠勤し、一時、音信不通になったが、18日に警察に出頭し、容疑を認めたため逮捕された。
警察は動機などを調べている。
<5/18(木) 19:50配信 TSKさんいん中央テレビより>
被害に遭われた会社の労働条件や雇用形態は分かりませんが、自分の会社に勤める社員が住所不定というところが気になりました。
入社時は定住先があり、その後家賃を滞納するなどして住んでいる場所を転々としていた可能性はありますが、会社側としては正社員だろうと、契約社員だろうと、パートであろうと社員の住所や連絡先は把握しておく必要があります。
もし損害賠償が発生するような不祥事や問題を起こした場合、責任の所在をはっきりとさせておかなければなりません。
身元引受人や保証人などを設定している会社も多いでしょう。
親や親戚がいない人に対しては保証人代行のような有償サービスを提供しているところもありますので、最終的に会社側の損害を抑えるための対策は必要です。
今回の事件の場合、たかだか13万円余りの現金のために職を失い、そして逮捕されるという結果になりました。(前科もつき、今後の再就職にも影響するでしょう)
会社の手提げ金庫を目にした衝動的な犯行なのか、それとも犯行後に会社が警察に届け出て問題が大きくなり驚いて逃げ出したのか、詳しいことは分かりませんが何とももったいない気がします。
また、それほどまで生活が追い詰められていた可能性もあります。
従業員が困窮している場合には、会社から何らかの補助や貸付制度があると安心して働くことができます。
侵入者などの外部に対する防犯対策だけでなく、内部の社員に対する助成や支援制度の充実も会社にとっての必要な対応ではないでしょうか。
投稿者: 総合防犯設備士 (2023年8月18日 11:30)
山口 漁師の少年ら魚群探知機盗み逮捕
漁港に泊まっている船から、魚群探知機などを盗んだ疑いで、山口県警柳井署は5月31日、柳井市の漁師の少年(17)と、高校生の少年(17)の2人を、窃盗の疑いで逮捕しました。
警察の調べによりますと、2人は先月5月2日午後6時ごろから翌3日午前8時半ごろまでの間、柳井市内の漁港に泊まっている釣り船から、魚群探知機や釣り具など約80点を盗んだ疑いが持たれています。
釣り船は柳井市の会社員男性(49)が趣味の釣り目的で所有しているもので、男性からの通報で判明しました。警察は認否について「捜査に支障があるとして、明らかにしていません。
<6/1(木) 10:54配信 tysテレビ山口より>
魚群探知機を求めるのは、船を所有している人、釣りや漁に関わる人などそれほど多くないため、ネット等を利用しない限り、買取先や転売先は限られそうです。
機械がロットナンバーや製造番号等でしっかり管理されていれば転売しにくくなり、持ち込まれた盗品の番号から犯人特定にもつながるかもしれません。
ただ、金属ですから、専門業者などの手によって部品単位にまで細かくばらされてしまうと、転売しやすくなり、足もつきにくくなります。
漁港などに停めている船に対する防犯対策が難しいことは容易に想像できます。
船自体が盗まれないようにすることはもちろんですが、船内への立ち入りを禁じる対策、備品や機械類(今回のような魚群探知機や無線機など)の盗難対策も必要です。
また、雨、風、塩害等もあり、電源供給の問題もあるため、通常の環境よりも厳しくなることが予想されます。
単純にセンサーや防犯カメラをつければ良いというものではないので難しいのが現状です。
投稿者: 総合防犯設備士 (2023年8月 9日 09:19)
