泥棒について知ろう!
次々と新しくなる侵入手口
次々と新しくなる侵入手口
「サムターン回し」の侵入被害は平成15年4,366件をピークに、平成18年上半期は432件に減少しました。また、「サムターン回し」対策が進むと、今度はガラスを熱し、割りやすくして内側のクレセントを回して侵入する「焼き破り」が増加。
又、サムターン回しは平成17年秋から平成18年春にかけて、香川県・徳島県・岡山県などで急増するなど、全国的には減ってきていても地域によっては、急増しました。
常に最新の情報に耳を傾け、対策を講じることが大切です。
平成17年外国人窃盗団等により大阪で倍増したピッキング被害
大阪府内の「ピッキング」と「サムターン回し」による被害件数が、平成17年9月末までに平成16年の2倍に達したことが、府警の調べでわかりました。
府警は、これらの手口の被害が、不法滞在外国人の摘発に力を入れる東京都など首都圏では激減していることから「外国人窃盗団が取り締りの厳しい東京から大阪に拠点を移した」として、警戒を強めています。
また、これらの被害は、京都府内をはじめ、関西一円でも増加傾向にあります。
東京都内で「ピッキング」「サムターン回し」被害 再び増加した(H18)
平成18年1~8月末までで「ピッキング」「サムターン回し」「焼き破り」の被害が、昨年同期より40.5%増加していました。
特にもっとも被害が増えたのが杉並区。その他、渋谷、新宿、中野、練馬のマンションで被害が相次いでいます。
警視庁捜査3課では、中国人窃盗団が得意な手口に回帰して、空き巣を繰り返しているとみて警戒しています。
被害が急増している地域の特徴
- 狭く入り組んだ路地
- 人通りが少ない
- 低層マンション
「ピッキング」とは?
「ピック」「テンション」と呼ばれる耳掻き状の特殊な金属棒をかぎ穴に差し込み、短時間で錠を無破損開錠する手口を「ピッキング」という。
ピッキングが横行した背景として△業者向けの道具が通信販売で比較的簡単に入手できる。△錠前の構造や開錠テクニックを説明したマニュアル本が発売されたなどがある。約数秒で玄関や勝手口の錠は開けられ空き巣に入られるという。
ピッキングの場合、侵入の痕跡がほとんど残らないため、発見が遅れることも非常に多い。
ピッキング犯が最もターゲットにしているのがかぎ穴が縦型で「くの字」型の「ディスクシリンダー錠」で、最も多くの建物に現在使用されている錠である。
ピッキングによる空き巣は平日の昼間に集中しており、幹線道路沿いのマンションに被害が多発している。部屋にあるモノは旅券や現金、預貯金通帳の他に衣類、靴まで何でも手当たり次第に盗まれる。衣類や靴も販売ルートが確立している。
窃盗団は5人前後でチームを編成し、単独犯行は決してしない。チャイムを鳴らし不在確認後数秒で玄関錠を開け数分で犯行を終了させる。完全分業制で、錠を開ける役、盗みをする役、見張りをして携帯電話で知らせる役、銀行からお金をおろす役などに分かれている。
マンションの場合、玄関のオートロックを個別の部屋の鍵で開けることができる「逆マスターシステム」を採用していることが多い。この方法は1つのかぎで共用部の扉と個別入居スペースの玄関錠を開けることができるため便利な反面、ピッキングには弱い面がある。実際にマンションの場合、隣近所が昼間不在であることが多く、つきあいも少ないなど、「犯行が行いやすく、見つかりにくい」という侵入者が侵入しやすい環境が整っている。同じ階の世帯すべてがピッキングによる空き巣被害にあった例もある。
専門家によると「ディスクシリンダー錠」は、熟練した人間なら数秒で開けることが可能」という。実際に専門家の指導により今まで錠をじっくり見たこともなかった筆者が1時間後には約数分で開けることができるようになり、背筋が寒くなった。
狭いアパートの中でピッキングの練習をしている窃盗団の姿が目に浮かぶような気がする。
サムターン回し解錠(特異破り)
ドアにドリルで穴を開けて金属棒を差し込む等、様々な特殊工具を用いて内側のつまみ(サムターン)を回して不正解錠する手口。
焼き破り
力の強いライターでガラス戸の一部(鍵付近)を熱した後、水を吹きかけるなどして冷やし、ガラスにヒビを入れてドライバーなどで割る手口。
平成15年春ごろから急増している。
ガラス破り
窓ガラスやガラス戸をドライバー、ガムテープなどを使用し割って、そこから手を入れてサムターンやクレセント錠等を開ける手口。最近はガラス全体を切り抜いて窓を開けずに侵入する手口も発生している。
ドア錠破り
扉とドアの隙間をバールなどで破壊する手口。
合い鍵による
合い鍵を探して侵入する手口。
植木鉢の下や、郵便受けなどに合い鍵を置いていませんか?
無締り
無締り(施錠していない)場所を探して侵入する手口。
ごみ捨てのついでの立ち話中や、トイレ・風呂場などの窓など。
壁破り
入り口のドアノブの脇の壁に穴を開け、開けた穴から手を入れて鍵を開けて侵入する手口。
ビルの中にある事務所や店舗の被害が多い。