こんなおかしな泥棒がいる
vol.4 『高層住宅が狙われている!!』
双眼鏡でエモノ探し/高層住宅にクモ男
高層住宅の屋上から双眼鏡を使い、向かいの団地を偵察、住人が外出する際にカギを牛乳箱やメールボックスなどに隠すのを
確認し、このカギを使って玄関から堂々と侵入、1人で約130件空き巣をしていた男がつかまった。
侵入前には、表札から調べて電話をかけ、不在を確認するという念の入れ様であった。
ある高層マンション(29階建て)で、2〜11階の部屋で忍び込みが続発。警戒にあたった警察官が5階のベランダに隠れている犯人を発見した。男はベランダでけん垂するような格好で11階まで上がり、{錠されていないベランダから侵入、犯行を繰り返していた。
高層住宅が増加するに伴い、高層住宅を狙った犯罪が多発している。高層住宅が狙われやすいのは、角が多い・匿名的である・・・といったその環境の性格によるところが大きい。
住棟入口付近、エレベーターホール、エレベーター、屋上など匿名的な死角空間が多く、又、近所の人とも顔を合わせることもない。
中層以上になると、玄関は施錠されていたとしても、ベランダ側はほとんど錠がかけられていない状態である。そして昼間は無人となる家庭が非常に多いのである。これは泥棒の立場で考えると、昼間時間をかけて侵入することができ、たとえ犯行の行き帰りに誰かと出会ったとしても誰も不審に思わない・・・という泥棒にとっては理想の環境だといえる。
高層住宅の場合、もし犯行途中の泥棒とはち合わせとなり居直られた時、出入口が1ケ所だけの密室となってしまう危険も忘れることができない。