施設別犯罪事情・防犯対策
病院・医院の院内暴力対策
病院で医師や看護婦が巻き込まれる傷害事件が多発
治療に対する逆恨みなどによる傷害事件など、医師や看護婦が巻き込まれる事件が多発しています。
●2021.12。大阪北新地でビル4階にあるクリニック内にガソリンをまいて火をつけ、院長(当時49)らを殺害。27人死亡。
●刃物で刺傷など暴力が深刻化。(日本経済新聞 朝刊,2008.04.22)
病院内暴力は深刻化している。今月十六日には東京都新宿区のクリニックで、通院患者の男がカッターナイフを振り回し、臨床工学技士の女性ら三人が重軽傷を負う事件が起きたばかり。男は人工透析中に突然、暴れ出したという。
2007年にも、奈良市の病院で診察中の院長が、侵入してきた男に刃物で刺されて重傷を負う事件が起きた。男は過去の病院の対応に不満を持っていたとみられる。
●広島・安芸高田の総合病院脅迫: 元患者に実刑--地裁判決(東京朝刊 2009.03.05)
判決によると、木原被告は人工透析を受けるため市内の病院に通院していた07年6月ごろから、担当職員2人に「木刀で刺す」などと言って辞職を迫るなどし、2人は心身症で休職した。
【病院で発生した主な事件】 (日本経済新聞より07.11.11)
2001年 1月 鳥取県米子市の病院で新生児が連れ去られる。
02年 2月 東京都文京区の病院で入院中の患者が射殺される。
03年 2月 堺市の病院で患者が発砲。看護師が死亡、医師も刺され重傷。
5月 大阪市の病院で看護助手が患者に刺され死亡。
04年12月 東京都墨田区の病院で患者が同室の患者と看護助手計3人を殺傷。
05年11月 大阪市の病院で患者が職員3人を刺す。
06年 1月 仙台市の病院で新生児が連れ去られる。
3月 島根県江津市の病院で入院患者が絞殺される。
07年11月 佐賀県武雄市の病院で患者が撃たれ死亡。
院内暴力・暴言:病院の5割被害
「対応マニュアルあり」2割 --全日本病院協会調査(毎日新聞 2008.04.22 東京朝刊)
新医師や看護師ら病院職員が患者とその家族から身体的・精神的暴力を受けたことがある病院が、全国で5割に上ることが「全日本病院協会」の調査で分かった。
全体の6割が院内暴力・暴言に対して「不安を感じる」と回答したが、対応マニュアルのある病院は2割弱で、4割は職員からの報告体制も確立していない。(調査:2007年12月~2008年1月)(同協会会員の公立・民間病院計2248カ所を対象に実施、49%の1,106病院が回答)
暴力・暴言は52%の病院が経験し、計6,882件に上った。うち9割は患者本人からのものだった。最も多かったのが職員を罵倒(ばとう)するなどの精神的暴力で3,436件。
院内暴力対策
防犯システム事例「緊急呼出システム」
看護師の方々が送信機を所持。(受付のところにも送信機を設置)
トラブル発生時に、送信機のボタンを握ることで異常通報を送信できます。(ナースセンターや事務所に通報)
受信機が送信機からの電波を受け、別途送信機を使用して、警報音付き受信ユニットに異常を知らせる仕組みです。(※必要に応じて中継機を使用します。)
どこの場所でトラブルが発生したのかをいち早く確認することができるので、早期対応が可能となります。
