今日巷で話題の犯罪について防犯のプロが語る
こんなモノも盗まれる?!ヘラクレスオオカブト、水子地蔵。
今の世の中、盗まれるものは現金、貴金属品だけではありません。
ノートパソコンも盗まれるし、家電製品も盗まれる。
トラックも乗用車も仏像も電線も盗まれる。
そして、こんなモノまで盗まれてしまいました。
●ヘラクレスオオカブトなど盗む=108匹。
昆虫専門店からカブトムシなどを大量に盗んだとして、埼玉県警越谷署は19日、窃盗容疑で同県八潮市中央男(42)を逮捕した。
19日午前0時35分ごろ、同県越谷市花田の昆虫専門店から、1匹3万5000円もするヘラクレスオオカブトの成虫など、カブトムシとクワガタ計108匹(成虫35匹、幼虫73匹、計46万6600円相当)を盗んだ疑い。
(3月19日 時事通信より引用)
●水子地蔵、11体盗まれる
18日午後1時半ごろ、埼玉県小川町小川の龍谷山薬師如来水子地蔵尊をお参りに訪れた男性が、地蔵がなくなっているのに気付いた。県警小川署員が駆けつけたところ、水子地蔵11体がなくなっており、同署は窃盗事件として調べている。
盗まれたのは32体のうち、高さ約68センチ、重さ約15キロの11体。いずれも石製だが、一見金属製に見えるという。
(3月18日 時事通信より引用)
一見金属製に見えるところから金属盗難ではないか?との疑いもあります。
ヘラクレスオオカブトも金属も換金できるので盗まれるのです。
現在、泥棒を考える時、もっとも大きな変化は「盗まれるモノの多様化」にあります。
昔は、泥棒が狙うのは現金に限られていました。もちろん貧しくて食べ物や下駄、衣服などを盗む、というのはありましたが、侵入窃盗に関しては、貴金属でも足がつく、と嫌がる泥棒が多かったのです。
ところが、今は前述したように、ノートパソコンも仏像も、電線も、なんでも盗む。
その背景には、中古で換金できるリサイクルショップや顔を見せずに換金できるインターネットオークションがあります。
つまり新品でなくてもお金に換える方法ができたのです。
だから「うちはお金をおいていないから盗まれるものがない。だから泥棒の被害に遭うはずがない」という考え方は現実とは大きくずれているのですが、一般の方の考え方だけが昔から変わっていないのです。
「泥棒が狙うのはお金持ち」
こういう先入観から防犯意識が低くなっていることは非常に残念です。
実際には「人目につかずに犯罪を終えることができる侵入しやすい家・建物が泥棒は好き」なのです。
具体的には、道路から死角になる窓、扉がある、塀が高くて外から姿が見えない、暗くて姿が見えない・・・といった「侵入しやすい環境」。
そしてマンションや一戸建て住宅の上階では「こんなところから侵入されない」との思い込みによる「無施錠」な窓。
こういうところが、泥棒が好きな環境なのです。
こういう泥棒が好きな環境は、泥棒の目線になって建物を見ることで発見できます。
そして、防犯設備士、総合防犯設備士といった防犯のプロによる「防犯診断」によって
指摘を受けることができるのです。
泥棒・・被害に遭ってから駆けつけてもらっても遅いですよね。
やはり被害に遭う前に、被害に遭わない環境=泥棒の嫌がる環境を作り、「狙わせない」「侵入させない」セキュリティシステムを導入されることをお勧めします。
投稿者: スタッフ (2010年3月19日 14:38)