今日巷で話題の犯罪について防犯のプロが語る
大阪の路上でひったくり 現金1400万円奪われる
25日午前10時15分ごろ、大阪府東大阪市友井の路上で、信用金庫を出たばかりの男性会社員(57)が現金約1400万円入りのかばんをバイクの男にひったくられました。
男性にけがはなく、府警布施署が窃盗事件として捜査しています。
同署によると、奪われた現金は、この日給料日だった勤務先の社員やパート従業員ら約40人分の給料として信金から引き出していました。
バイクの男は黒っぽい服でフルフェースのヘルメットをかぶり、背後から追い抜きざまにかばんをひったくったという。
<産経新聞7月25日(金)13時51分配信より>
かばんをひったくった犯人は中身を見て驚いたでしょう。
何と1400万円もの現金が入っているのですから。
信用金庫を出たばかりの人を狙ってのひったくりですからある程度の現金が入っていることは予想していたでしょうが、まさか1400万円も得ることができるとは・・・
きっと大喜びしています。
ただ、偶然の犯行ではなく、あらかじめ練られた計画を基におこなわれた犯行の可能性もあります。
毎月、25日の給料日には信用金庫から大金を引き出し、そして会社に持ち帰るというのがパターンだということを犯人が事前に知ったとしたら、チャンスを狙って犯行に及ぶでしょう。
その会社が分かれば、会社の従業員や規模等から引き出すはずの現金の目処はつきます。
そうなると犯行計画も練りやすくなります。
以前、給料のありがたみを感じてもらうためには、毎月社長から社員に現金支給を勧めるという話を聞いたことがあります。
確かに毎月銀行振り込みで、給与明細書だけ渡されるより、現金でもらう方が実感があります。
また、何よりありがたみや会社に対する忠誠心などが芽生やすいということも分かります。
ただ、このようなひったくり事件を聞くと、防犯上、現金支給は危険だなとあらためて感じます。
1400万円を毎月持ち運ぶというのはかなりプレッシャーを感じることだと思いますが、何事もない月が続くと、人間どこかで気が緩んでしまいがちです。
しっかり持っているから大丈夫だろう、大の男が持っているのだから狙われにくいだろう、などという油断や過信が生じてしまいます。
せめて複数人でしっかり守りながらというのであれば、自分が油断しても別の人が守るということで、いくらかはましだと思いますが、リスクがあるのには変わりません。
信用金庫などの金融機関から出てくる=現金を引き出した可能性がある、持って出てくるという考えを犯罪者は持ちます。
そこを狙われる可能性がありますから、日々注意が必要です。
投稿者: 総合防犯設備士 (2014年8月 7日 17:47)