今日巷で話題の犯罪について防犯のプロが語る
運送会社の金庫から1500万円盗まれる 元従業員の男逮捕
運送会社の金庫から1500万円を盗んだとして、三島署は17日、窃盗の疑いで、沼津市筒井町、無職の男(56)を逮捕しました。
男は「カネに困ってやった」と容疑を認めているという。
逮捕容疑は、9日午前4時半ごろ、三島市内の会社事務所の入り口から忍び込み、金庫から現金1500万円を盗んだとされます。
同署によると、男は元従業員であることから、金庫の鍵の場所を把握しており、人の少ない時間を狙って犯行に及んだという。
事務所に設置された防犯カメラから男の犯行が発覚し、同署が自宅を捜索したところ、盗まれた現金が一部を除いて見つかったという。
<産経新聞10月18日(木)7時55分配信より>
金に困ってやったという元従業員の男の供述ですが、犯行を思いついたのは会社を辞める前でしょうか、それとも後でしょうか。
会社を辞めさせられ、その腹いせにという動機も考えられますし、就労時からその会社の警備の薄さなどを感じていたのかもしれません。
ただ、防犯カメラが設置されていることは当然知っていたでしょうから、そこから自分の犯行が疑われると考えなかったのは不思議です。
1500万円という大金に目がくらみ、理性を失ったのかもしれません。
それにしても運送会社の金庫に保管されていた1500万円という現金に驚きます。
どの位の規模の運送会社かは分かりませんが、常時そのぐらいの金額を置いているものでしょうか。
運送会社ということで運賃の現金徴収が多く、業種的に現金が多く集まるのかも知れません。
毎日、金融機関に預け入れるのは面倒だということで、週に1度や月に1度など、まとめて処理しているというところも多いかもしれません。
その場合、預け入れるまでは現金を金庫に保管するということになります。
この金額が多いほど、厳重な防犯対策が必要だと言えます。
金庫に預けているから安心、という時代ではありません。
数十キロ、百数十キロもある重量金庫が、複数人で運び出し、トラック等で持ち去るという手口が当たり前になっています。
単独犯がその場で金庫を開けようと苦労する、時間が掛かり盗むのはあきらめて逃げるというケースの方が少ないでしょう。
金庫というものが、効果的な防犯対策とは言えない状況です。
金庫+アルファの対策が必須です。
防犯カメラは言うまでもなく、敷地内への侵入を検知する防犯センサー、建物内への入退室管理システムなど、いくつかの防犯対策を組み合わせ、犯罪者の居心地の悪い、犯罪を犯しにくいと思わせる環境を意図的に作り上げることが効果的な防犯対策となります。
投稿者: 総合防犯設備士 (2012年10月22日 16:47)