今日巷で話題の犯罪について防犯のプロが語る
無料の試食 1人で何個も食べると逮捕される場合も
スーパーやデパ地下の食品売り場で買い物をしていると、つい立ち止まってしまうスポットがある。無料の試食コーナー。
その場で調理された焼肉やちらし寿司、マーボー春雨、豆腐チゲなどが一口サイズで並び、エプロン姿の女性から「いかがですか」と目の前に差し出されるとうれしくなる。
しかし、そのまま試食するか、試食せずに素通りするか。人によって対応は分かれるところだろう。
インターネットでこんなデータを見つけた。マーケティング調査会社による試食に関する意識調査。
「食品売り場で試食コーナーを見つけたら試食するか」という質問に「する」と答えた人は77・1%で、「しない」は22・9%。
試食する人の75・4%は「買うつもりがなかったのに買った」と答えたそうだ。
こうした消費者心理は既に国内外で定説として知られているようで、米国の行動経済学者が指摘するのは「相互利益」という本能。
「人は誰かに何かをしてもらったら『お返しをしなければならない』という感情を思いのほか強く抱き、消費を後押しする」。
お中元やお歳暮など社会儀礼の文化が根付く日本では、とりわけ顕著かもしれない。
スーパー関係者に聞くと、試食を提供する人の多くは調味料などのメーカーが派遣したスタッフ。
人件費は別として、試食は売り上げ増へ確実な効果があるそうだ。そこで疑問。
試食しても商品を買わないと売り手側は気を悪くしないのか。
福岡、佐賀両県でスーパー67店舗を運営する「西鉄ストア」(福岡県筑紫野市)に聞いた。
「買ってもらうのがベストですが、買ってもらえなくても気にしません。商品のおいしさを確認してもらうだけでも収穫。その後の消費のきっかけになるので」。試食にためらう必要はなさそうだ。
売り手が神経をとがらせるのは子どもの試食
しかし、試食品を1人で何個も食べるのはルール違反。ある弁護士が解説する。
「試食となる食材の無償提供は、購入の判断材料にしてもらうため。限度を超えて全部食べたりするのは違法行為。窃盗罪や業務妨害罪で逮捕される場合もある」。
以前、スーパーで無料提供の氷を大量に持ち帰ろうとした男が逮捕された事件と同じ理屈という。
逆に売り手が神経をとがらせるのは子どもの試食。
食物アレルギーがある子どもにアレルギー反応を引き起こす食材を提供すると、命に関わる事態になりかねない。
西鉄ストアは「子どもだけでの試食はNG。保護者同伴を大原則に、アレルギー食材を確かめた上で試食を促しています」。
提供する側、受ける側の双方に作法があり、裏側に消費喚起の心理術も見え隠れする試食の世界。エプロン女性のもてなしに感謝し、次回は商品を購入しよう。もちろん、試食してからね。
<9/4(月) 12:07配信 qBiz 西日本新聞経済電子版より>
一般的な窃盗とは違いますが、無料の試食サービスで何度も食べる人は窃盗罪や業務妨害罪で逮捕される可能性があるということです。
テレビのお笑い番組でこんな困った人がいましたと紹介するコーナーなどで出てくる人もいますが、単に困るというより違法であるということが分かります。
人の目を気にする人が少なくなってきたのもあると思います。
そんな人でも機械の目は気にします。
防犯カメラやスマホで写真や動画を撮られたら、それが面白動画としてツイッターやユーチューブなどで紹介されたらとても恥ずかしいことになります。
一旦拡散した画像や動画はほぼ永久に削除することはできませんので影響はとても大きいと言えます。
そのことを分かっている人が多いですからそれを逆手にとって犯罪防止につなげることも考えると良いかもしれません。
万引き犯の映像を公開した中古品売買店がありましたが、それも一つの手段だと思います。
また、売り手が神経をとがらせるのが子供の試食という見出しを見たときに感じたのは、子供だけに試食させても購入にはつながらないので無駄という意味かと思いましたが、そうではなくアレルギーの問題でした。
善意で無料の試食を勧めると子供がアレルギーを起こし、逆に訴えられかねない。
少し前では考えられなかったようなことが実際に起こる可能性があるということです。
お腹が空いたから子供だけで無邪気に試食を食べて喜ぶというシーンを見ることはますます少なくなりそうです。
投稿者: 総合防犯設備士 (2017年10月20日 16:56)