今日巷で話題の犯罪について防犯のプロが語る
振り込め詐欺、すでに被害額が昨年1年間を上回る
"ことしの振り込め詐欺の被害額が全国で100億円を超え、すでに去年1年間を上回ったことが分かりました。ATMで振り込む手口の対策が強化されるなか、犯行グループが被害者の自宅を訪れて現金を手渡しで受け取る手口が急増しているのが原因で、警察庁は一層の注意を呼びかけています。
警察庁によりますと、ことしに入って先月までの振り込め詐欺の被害は全国で5220件で、被害総額は106億円余りに上っています。これは、100億8,000万円余りだった去年1年間の被害額をすでに上回っており、警察庁はこのままのペースでいくと今年は130億円に上るおそれもあるとみています。手口では、犯行グループが親族を装って電話をかけたうえで被害者の自宅を訪れ、現金を手渡しで受け取るケースが急増しているということです。ATMで振り込みができる金額が制限されるなど金融機関での対策が強化されるなか、犯行グループが一度に多額の現金をだまし取れる手渡しの手口に変えてきているとみられ、一件当たりの被害額も平均およそ400万円と、振り込み型の2倍に増えています。警察庁は、こうした手口への一層の注意を呼びかけるとともに、取締りを強化することにしています。"
【NHKニュース 11月5日より抜粋】
昨日もブログで振り込み詐欺の被害についてお知らせしましたが、今年の振り込め詐欺の被害額が全国で100億円を超え、すでに昨年度を上回っていることが警察庁のまとめで分かりました。
現金の受け取り方法について、今までは振り込みや郵送などが主でしたが、金融機関の振り込め詐欺対策として現金100万を超える振り込みは窓口での扱いのみ(原則)とするなど、対策が強化されていることから言葉巧みに被害者を丸めこみ、自宅へ現金を受け取りに行くケースが急増しているようです。
確かに昨日お伝えした事件も、息子を名乗る人物の知り合いが被害者の自宅へ現れ、現金を受け取っています。
しかしこの受け取り役というのは非常に捕まるリスクが高いように思えます。
被害者が警察に連絡していれば、自宅へ現れた途端に現行犯逮捕ということもあり得ます。
むしろその可能性は高いといえるかもしれません。
そういったことを見越してか、先月のニュースではスポーツ紙に「日当18,000円以上」という破格の求人広告を掲載し、現金受け取り役を募集していたことがわかりました。
これは、実際被害者の家に現金を受け取りに現れた男が逮捕された後、警察の調べに対して
「広告を見て都内で男の面接を受けた後、この男に呼び出され『静岡に行って』と言われた。その後、『400万円を取ってきて』と携帯に電話があり、取りに行った」
と供述しており、広告に具体的な仕事の内容は書かれていなかったということです。
仕事の内容を知らずに請け負った男もまた、被害者といえるのではないでしょうか。
失業率の高いなかで、高額の求人があれば心動かされると思います。
でもこの事件のように、いい話には甘い罠が潜んでいると考えていいと思います。
知らぬうちに犯罪に巻き込まれてしまわぬよう、日頃から強い意志を持って負けないよう生活していきましょう。
投稿者: スタッフ (2011年11月 9日 09:40)