今日巷で話題の犯罪について防犯のプロが語る
被害2千万円か ATM盗撮窃盗 容疑で2人逮捕 京都
"京都市内のATM(現金自動預払機)でカメラを内蔵したギターケースで客の暗証番号などを撮影し、キャッシュカードを偽造して現金を引き出したとして、府警捜査3課などは15日、不正作出支払用カード電磁的記録供用と窃盗容疑で、京都府宇治市五カ庄一里塚、自営業の男(63)ら2人を逮捕した。府警によると2人とも「知らない」と容疑を否認している。
府警によると、容疑者らは昨夏ごろ、京都中央信用金庫(本店・京都市下京区)の店舗で、ギターケース内に仕込んだ動画撮影用カメラを使い、仕切り板越しに隣のATMの利用客を撮影。同信金だけで11人分のキャッシュカードを偽造し、計2千万円以上を引き出したとみられる。"
【11月16日 産経新聞より抜粋】
ギターケースに細工してカメラを仕込み、隣の利用者の暗証番号を盗撮する手口です。
以前、ATM周りのパンフレットケースにカメラを仕込んで盗撮する手口が発覚し、大きな問題となりましたが、それを思い出すような犯行です。
また、容疑者の仲間のうち6人が窃盗罪などで既に有罪判決を受けており、熊本市の銀行ではゴルフバッグにカメラを仕込んで撮影するケースもあったという事で、このグループが広範囲にわたって活動していた事が分かります。
ATM周辺の犯罪はなかなかなくなる事がありません。
やはりお金を出し入れしている姿が見える為、ターゲットにされやすいのでしょう。
お金を下ろした後は注意していても、ATMを操作している最中に覗かれたり盗撮されたりしているとは、ほとんどの方が考えもしないのではないでしょうか。
金融機関側の防犯対策はもちろんですが、わたしたち利用者も被害に遭わないための対策を取りましょう。
◆偽造カード・盗難カードによる被害に遭わないための対策(抜粋)
* 生年月日、自宅・勤務先の電話番号、住所又は車のナンバーなど他人に推測されやすい番号を暗証番号に設定しない。
(被害のうち約4割が生年月日又は生年月日から推測可能な番号)
* 暗証番号は定期的に変更する。
* ロッカーの暗証番号にキャッシュカードの暗証番号を使用しないこと。
(ゴルフ場、サウナ、フィットネスクラブ等)
* 暗証番号をその他のサービスを受ける時に使用しない。
* 全てのカードの暗証番号を同じにしない。
* 暗証番号をキャッシュカードに記載しない。また記載した紙を一緒に保管しない。
* ATM操作中、のぞき見されないように周囲を確認すること。又、手で暗証番号を入力する部分を隠して入力する。
* 他人に暗証番号を教えないこと。警察官や銀行員を装って電話で確認する詐欺もあるので注意する。警察官や銀行員が暗証番号を聞くことは絶対ありません。
* 金融機関や警察などを装って電子メールを送信し、偽のホームページにアクセスさせ、金融機関で使用する暗証番号やパスワードを入力させる詐欺行為もあり注意する。心当たりのないメールには安易に対応しない。
また、2006年に施行された「預金者保護法」では、偽造・盗難キャッシュカードによるATMからの不正引出しについて原則として金融機関側が被害を補償するように義務付けられました。
しかし、「原則として」と文言があるように、どんな場合も全額補償という訳ではありません。
また、全額補償の対象にあてはまっても、保証期間が「被害の補償は原則、金融機関に被害を通知した日から遡って30日以内」となっており、1ヶ月を超えてしまうと対象外になってしまいます。
したがって最低月に1度は通帳記帳を行い、不正出金がないかを確認する事も必要です。
投稿者: スタッフ (2010年11月16日 13:59)