今日巷で話題の犯罪について防犯のプロが語る
逃亡中の容疑者は住み込みで仕事27%、偽名3割
警察庁が初めて実施した「指名手配容疑者の逃亡実態調査」ですが、とても興味深い結果が出ています。
"警察庁は28日、指名手配容疑者の逃亡中の生活実態に関する調査結果をまとめた。
27.3%が職場の寮に住み込んで働いた経験があったほか、3割は偽名を使っていた。逃亡生活に関する調査は初めてで、同庁は「今後の捜査に役立てたい」としている。
昨年1年間に全国の警察が逮捕した指名手配容疑者のうち、逃亡期間が1年以上の227人(男217人、女10人)の捜査資料を分析した。
逃亡中の滞在先は、友人や交際相手、親兄弟などの周辺者宅が102人(44.9%)で最多。容疑者の65%は、自宅のある都道府県を除く1~2県を行動範囲としていた。
住み込みで働いていたのは62人(27.3%)で、土木関連会社の寮がほぼ半数を占めた。飲食業や修理工場、パチンコ店の寮に住み込んでいたケースもあった。
偽名を使った経験があるのは67人(29.5%)で、指名手配されたことを知っていたのは139人(61.2%)だった。
警察庁は同日、土木会社などが加盟する全国建設業協会に捜査協力を依頼。容疑者に関する情報があれば通報してくれるよう求めた。
警察庁によると、全国の警察は昨年、2448人を指名手配し、2148人を逮捕。今年9月末時点で逃亡中の指名手配容疑者は1157人に上る。"
【10月28日 時事通信より抜粋】
「犯人は現場に戻る」とはよく言われますが、実際に罪を犯した逃亡している容疑者は、意外にも近くに潜んでいる事が明らかになりました。
(この場合、この例えはあまり適当ではありませんが、この記事を目にした時にまず頭に浮かんだ言葉がこれでした。)
何か罪を犯して逃げ続ける事は、非常に難しいと思います。
最近だと、英会話講師を殺害して2年7カ月もの間逃亡し続けた市橋被告は、整形し偽名を使い寮のある会社で働きながら転々としていました。
彼も結局は美容整形の病院で撮られた写真がきっかけで足がつき、逮捕される事となりました。
逃亡するには生活の為の資金や住居も必要ですし、近親者の協力がないと難しい事なのかもしれません。
今後は捜査の際に、容疑者の周辺を一層調べる必要があるという事なのでしょう。
また、土木関連会社をはじめとする、寮を完備していて住み込みのできる会社等にも注意を促しているとの事で、さらに指名手配犯の退路は断たれつつあるという事でしょうか。
投稿者: スタッフ (2010年10月29日 15:38)