今日巷で話題の犯罪について防犯のプロが語る
静岡焼津 3年前にも冷凍カツオ4.7トン盗まれる?
静岡県の焼津港で起きたカツオ窃盗事件で、すでに起訴されている水産加工会社の元社長ら5人が、3年前にもカツオを盗んだとして追送検されました。
窃盗の疑いで追送検されたのは、焼津市の60歳の水産加工会社元社長と焼津漁協の40歳の職員ら5人です。そのうち4人は、おととし8月と去年2月に冷凍カツオ合わせて6トンを盗んだ罪ですでに起訴されています。
捜査関係者によりますと、長崎県などの船会社3社から刑事告訴を受け捜査をしたところ、2019年10月、4人が焼津漁協職員の31歳の男と共謀し、長崎県の船会社が水揚げした冷凍カツオおよそ4.7トンを盗んだ疑いが強まった、ということです。
<3/15(火) 23:23配信 静岡朝日テレビより>
冷凍カツオ4.7トンがどのくらいの漁獲量かピンとこなかったのですが、1匹3キロで計算すると約1500匹となります。
それだけの魚を盗もうとする加害者、盗んでも気付かない(もしくはあかるみにできない)被害者、という関係性の異常さを感じます。
被害者としてもおかしい、怪しいと感じながらも公にできないような力関係に問題があるのではないでしょうか。
通称「下請法」という、優越的地位にある親事業者から下請事業者の利益を保護するための法律がありますが、これがうまく機能していないところが多いように思います。
今回の加害者は窃盗という犯罪の意識はなく、昔からの慣習やローカルルールに基づいての行動を続けていただけで、自分が最初に始めたことではないため罪の意識も薄いのかもしれません。
ローカルルールで検索すると、ある特定の地方、場所、組織、団体、状況などでのみ適用されるルールのことを指すとあります。
その国の法体系上、必ずしも合法であるとは限らない。
たとえば、「校長になるには教育委員会幹部に贈賄が必要」「落札業者は入札参加業者の談合で決める」というのも、その地域の関係者全員がそれに従って動いているからにはローカルルールと言えるが、日本国の法律上は違法である。
また、かつてのアメリカ南部や南アフリカなどでの、「バスなどで白人が立っている時は黒人が席を譲る」というような慣習のように、ローカルルールであり違法でもないが人道・良識の上から問題のある場合もある。
ローカルルールは必ずしも合法であるとは限らない、という一文にドキッとしました。
うちの会社でもローカルルールという表現が使われることがあります。
使い方としては、ルールを知らない人が知っている人に対して、会社が決めた公式のルールではないという否定的ではあるものの軽い意味合いが多く、合法かどうかのような深い意味では捉えていなかったので驚きました。
一部の水産業や地方などローカルルールの多い閉鎖的な社会からより開けた公平な社会への変革が望まれます。
投稿者: 総合防犯設備士 (2022年3月17日 13:48)