今日巷で話題の犯罪について防犯のプロが語る
刑務所の高齢化進む 3食と寝場所も約束
全国の刑務所で高齢の受刑者の割合が増加している。
かつては犯罪を起こすのは分別のない若い世代で、家族を持ち、年齢を重ねるにつれて、反社会的行動はとりづらくなると考えられていた。
実際、30年前の1976年は受刑者の60歳以上比率は2.5%だった。
ところが、2017年版犯罪白書によると、全受刑者2万467人のうち60歳以上の受刑者は3750人で、全体の18.3%を占めている。
高齢受刑者の罪名別構成比は男女ともに窃盗がトップだが、特に、女子の場合88.4%と際立って高い。
生活苦から万引きを繰り返し、3食と寝る場所が保障された刑務所に舞い戻るために、出所後ほどなくして同じ罪を犯す高齢者も少なくないという。
刑務所が一種のセーフティネットになっているともいえる。
法務省は、2015年に実施した調査で、全国の60歳以上の受刑者のうち認知症傾向がある人が約1300人いると推計。
刑務官による生活介助や飲み込みやすいペースト食の準備など高齢受刑者の増加に伴う現場の負担も増えている。
2019年度から新たに刑務所に入る60歳以上の受刑者に対し、認知症の簡易検査を実施、認知症が疑われる場合には、医師の診察を受けさせる。
早期発見により治療の機会を確保し、出所後の社会復帰をしやすくするのが狙い。
<5/18(金) 11:07配信 nippon.comより>
ホームレスの人でも生きていくにはお金が掛かります。
自分の食べる物や生活に必要な物、これらを手にするにはお金を支払うか、配給のようなもので受け取るか、落ちているものを拾うか、最終的には人から奪うという手段を考える人がいるかもしれません。
このような大変な道に比べると、3食と寝る場所が保障され、なおかつお金が掛からない刑務所というのは天国のような場所だと考える人がいるのも当然です。
刑務所の中では労働や作業等が強制的に行わなければならないものもあるでしょうが、例えば日常的に暴力を振るわれたり、虐待されるようなことはないでしょうから、ホームレスに比べると安全で安心できる生活を送ることができます。
個人的にホームレスか刑務所かどちらか選ばなければならなければ刑務所を選ぶような気がします。
刑期を終えた後に社会復帰するつもりがあれば刑務所に入るということは大きなデメリットになりますが、ホームレスのように生きていくだけで精一杯という生活になれば人からどう見られようが関係ありません。
これから高齢化社会がさらに加速し、そしてAIの進歩などで働き口がさらになくなり、高齢者でそして貧しい人はホームレス、そして刑務所に入ることを目指す人が増えてくるかもしれません。
刑務所の高齢化もさらに進むでしょう。
医療の進歩も目覚ましいですから刑務所の中で長生きするという人も増えてくるでしょう。
ただ、万引きなどの軽い罪での服役の場合、刑期が短くなりますから、出所してさらに万引きし、また入所。
これが面倒になってくると、殺人などの重い罪を犯し、死ぬまで刑務所暮らしを覚悟するような者も出てくるかもしれません。
そうなると凶悪犯罪が増えてくることになります。
貧困者の援助や救済、出所後の社会復帰、そして刑務所内でのメンタルケアなど単に罰を重くするだけでは解決しない問題が今後の大きな課題ではないでしょうか。
投稿者: 総合防犯設備士 (2018年6月15日 11:12)