今日巷で話題の犯罪について防犯のプロが語る
京都の元学校職員が学校荒らし40件。「学校にはよく無施錠の窓がある。金庫の鍵のありかは大体見当がついた」
「学校荒らし」とは昼夜、学校・保育園・各種学校などの建物に侵入して金品を盗むものをいいます。
この学校荒らしで京都府警と福岡県警に夫々逮捕された男のニュースが掲載されていましたのでご紹介します。
●京都の元学校職員が学校荒らし40件
京都府警は12日、夜間小中学校に侵入し、職員室から現金などを盗んだとして窃盗などの罪で逮捕、起訴された京都府教委職員男(39)=休職中=について、昨年8〜12月の間に京都、兵庫、滋賀、福井の計約45校で同様の犯行を繰り返していたことを裏付けたと発表した。被害総額は約170万円にのぼるという。
休職前まで、福知山市立小学校で事務職員として勤務。
いずれも無施錠の窓から侵入する手口で、調べに対し「学校にはよく無施錠の窓があることを知っていた。金庫の鍵のありかは大体見当がついた」などと供述しているという。
・昨年12月15日、兵庫県佐用町の中学に侵入し、職員室の金庫から31万6000円を盗む。
(5月12日産経新聞より引用)
●高校専門の「学校荒らし」全国110校
・04年夏ごろから各地の高校を狙って鉄道で全国を巡回。校内では保護者や軍手にマスク姿で工事関係者を装い、体育の授業で生徒不在の教室に置いてあった生徒のかばんから現金を盗んだ。
・生徒に会ってしまった時には「きちんと教室にカギをかけなさい」などと注意していたという。
・「29都道県で公立を中心に約110校に忍び込み、約245万円を盗んだ。生徒がまじめに体育の授業に出て校内で出くわさない高校を狙った」
・高校を狙ったのは「生徒間の盗みと思わせれば、被害届が出にくく、警備も手薄だった」
この二人の「学校荒らし」の共通点は、
●「学校は警備が甘いと考えている」ということです。学校には無施錠の窓がある。鍵の置き場も見当がつくというのは、いかに学校の警備が甘いかということに他なりません。
特に学校職員をしていた男は、毎日学校に行きながらそのことを実感していたのだと思います。
「学校には何も盗まれるものなどないだろう」と考えるのは間違いです。
今回の二人の泥棒は職員室の金庫や生徒の財布から現金を盗んでいましたが、パソコン、薬品、吹奏楽器、野球グラブやバット・・といったものが実際に狙われ、盗まれ換金されています。中古で取引が簡単にできる、インターネットオークションで販売する、といった方法で簡単に現金に換えることができます。
パソコンなどは泥棒から見ると現金そのものなのです。そしてもっと怖いことに、パソコンの中に生徒の成績や個人情報などが入っていると単に窃盗の被害者だけではすみません。情報漏洩の加害者として生徒や保護者への説明や謝罪の必要が出てくることになります。
大学などでは全国でパソコンを盗まれる被害が多発しています。
やはり「警備が甘い」と言わせない防犯対策をきちんととることが大切です。
学校・教育施設の防犯対策
学校・教育機関の防犯カメラ
投稿者: スタッフ (2009年5月13日 10:20)