今日巷で話題の犯罪について防犯のプロが語る
北海道の農家で空き巣が頻発 9月以降24件 その対策は?
"収穫期の農家を狙った空き巣事件が9月以降、道内で頻発している。道警のまとめでは今月18日までに空知、十勝、胆振、日高地方を中心に全道で計24件、約135万円の被害があった。イモ、マメ類といった主要作物の刈り取りはほぼ終わったが、ビートなどはまだ収穫が続くことから、道警は引き続き注意を呼び掛けている。
道警のまとめでは、被害があったのは帯広市、深川市、滝川市、芦別市、豊浦町、洞爺湖町、新冠町、奈井江町、倶知安町など17市町村。家族総出で収穫をしている昼間の被害が多く、豊浦町では9月13日、家を留守にしていた午後1時25分ごろから約50分間に空き巣に入られた。24件中21件では、玄関かベランダが無施錠だった。
被害品は現金が計約131万円、物品が計約5万円相当。1件当たりでは数千~数万円が多いが、9月14日に被害に遭った深川市の農家は約40万円を奪われている。
こうした空き巣は全国で後を絶たず、対策を取り始めた地域もある。昨年1~3月に農家の空き巣被害が頻発した福井県では、地元JAが県警と協力して「農村鍵かけ運動」を開始。農家にチラシを配るなど啓発を続けている。JA福井市の担当者は「中山間地域には施錠習慣がない農家が多いが、空き巣はこうした地域で増えている」と話す。
道警も▽家族総出の刈り入れの際は施錠する▽自宅に多額の現金を置かない--といった予防策を求めている。"
【毎日新聞 10月26日より】
北海道の農村を中心に空き巣が多発しているようです。
収穫の時期となると一家総出で作物の収穫となるでしょうから、そんな時に戸締りをしていなければ格好のターゲットとなってしまいます。
「農村は防犯意識が低い」といわれ、以前から空き巣被害の多い地域です。
近所付き合いの活発なこともあり、いつでも入ってもらえるよう玄関のカギを締めずに畑へ出る、といった方も少なくないようです。
ご近所仲がいいというのは、現代社会において大切なことのひとつです。
仲が良ければお互いの行動パターンもある程度把握しているでしょうし、「いつもの時間に畑へ出てこない」「この時間になっても電気が点かない」など、普段と違うことが起これば、早めに異変に気づいてくれる可能性も高くなります。
また、敷地内に見知らぬ人物や車などを発見した場合にも「見かけない人だけど、お客さんでも来てるの?」など、情報が近所に流れていくということもあるでしょう。
見知らぬ人物に対して、「こんにちは」などと直接声かけをすることで、犯罪抑止効果も期待されます。
コンビニ強盗の犯人でも、後に「店員に声をかけられたことで犯行を諦めた」と供述した事例もあります。
泥棒は人に見られることを嫌います。
仮に目撃されれば、捕まる確率が飛躍的に高まるからです。
また、侵入の際にはなるべく短時間で侵入できるようなところを選びます。
侵入までの時間が長くなるほど、誰かに見つかってしまうリスクが高くなります。
そのため、防犯意識の低そうな地域を探し、その中から無施錠の家を探しては空き巣に入る・・・といった効率性を求めているのです。
すぐにできる対策として、玄関や窓などの侵入口の施錠はもちろん、ご近所仲の良さを活かして、戸締りの呼びかけや見慣れない人への声かけなどを積極的に取り組んでみてはいかがでしょうか。
投稿者: スタッフ (2011年10月26日 14:28)