今日巷で話題の犯罪について防犯のプロが語る
愛媛 漁協の金庫から現金1300万円盗難 犯人は17歳&19歳カップル
愛媛県警松山西署などは2日、松山市沖の津和地島にある漁協から現金約1300万円を金庫ごと盗んだとして、窃盗などの疑いで無職の少年(17)を逮捕しました。
少年は11月8~9日に松山市の高浜港で小型船舶と船外機を盗んだとして、同22日に窃盗容疑で逮捕されていました。
同署によると、少年は松山市に住む交際中の少女(19)とともに、11月8日の夕方以降、盗んだ小型船舶で松山港の沖合約10キロにある中島に渡航しました。
さらに別の小型船を盗み、中島から直線で8キロ先の津和地島に上陸。
無人だった中島三和漁協組合の事務所に押し入り、現金を盗んだという。
少年は「勝手口や金庫には鍵がかかっていなかった」と供述。
多額の金が入っていることを知らなかったようで「腰が抜けるほどの大金があった。200万円ぐらい生活費や遊びに使い、残りは一緒にいた女と山分けした」と話しています。
同署は「少年は家出中で、本籍は津和地島だったことから土地カンがあったと思われます。
島出身なので、船の操縦にもたけていたようだ」と説明。
共犯とされる少女からも、任意で事情を聞いています。
<スポーツ報知12月3日(火)7時5分配信より>
1,300万円もの大金を盗んだのが17歳の少年と19歳の少女のカップルによる犯行ということにも驚きますが、それだけの大金を保管していた漁協の勝手口にも金庫にも鍵が掛かっていなかったということに驚きます。
これまで被害に遭わなかったことの方が不思議です。
これはこの地域が窃盗などの犯罪とは無縁で、平和な場所ということを現わしているのかもしれません。
誰が盗むのか、誰も盗むはずはない、みんな顔見知りで、仲間だという意識が強い人も多いでしょうか。
ただ、泥棒が内側にいなくても、外側にはいますし、外から内に移動してくることは当然あります。
平和な田舎だと、無警戒な人が多いでしょうし、外からやってきた人にも親切に接し、まさか泥棒だと疑う人はほとんどいないでしょう。
それを利用して犯行を企てる者が必ずいます。
また、今回の事件が顕著に表れているのが、金庫への依存、過信です。
金庫に入れていたら万全、安心だと思っている人が多いのです。
まさかこんな重いものを持ち出せるはずがない、鍵がなければ開けられないし、穴を開けて盗もうとする者はいない、などと考えるのも分かります。
ただ、今回の事件に限らず、金庫内保管の現金が盗まれることは多々あります。
その場で開錠されている場合、鍵の保管場所を探し、それを用いて開けられている場合、金庫を持ち出し、あとでゆっくり時間を掛けて開けられている場合など、犯行の手口は様々ですが、到底完璧な対策には程遠いように感じます。
もちろん、金庫に保管していて被害を免れた、犯人があきらめて逃走したというケースも多々あるでしょう。
(こういったケースはあまり報道されませんし、ニュース性がないのでしょう)
金庫に依存し過ぎること、過信することは禁物だということです。
金庫+防犯システム、金庫+防犯カメラなどいくつかの防犯対策を単独ではなく併用することで、より強力な防犯対策となります。
1+1=2にもなりますし、それ以上にもなる組み合わせもあるでしょう。
犯罪者が敬遠する防犯対策の組み合わせを検討してみましょう。
投稿者: 総合防犯設備士 (2013年12月12日 18:06)