今日巷で話題の犯罪について防犯のプロが語る
大胆な米泥棒 コシヒカリ1トン田んぼから直接刈り取る
新潟県で、収穫直前のコシヒカリおよそ1トンが、何者かに刈り取られる事件が発生しました。
旬の農作物を狙った窃盗事件が、毎年多発しています。
日本有数の米どころ、新潟県。
実りの秋を迎え、稲の刈り取り作業が行われています。
丹精込めて作ったコメの収穫は、農家にとって待ち遠しい瞬間。
被害に遭った農家の男性は「そっちの方から刈るかっていうことで行って、うちのせがれが『父さん、あそこ刈っていたっけ?』、『いや、刈らなかったろ』と」と話しました。
新潟・阿賀野市で農業を営む男性。
23日、息子が、収穫直前の田んぼを見に行くと、そこには信じられない光景が広がっていたという。
被害に遭った田んぼは、稲が跡形もなく刈り取られていました。
跡形もなく刈り取られた、コシヒカリの稲。
その範囲は、およそ2,000平方メートル、テニスコートおよそ7面分に及び、盗まれたコシヒカリの重量は、およそ1トン、時価27万2,000円相当にのぼります。
被害に遭った農家の男性は「浮かばないね。言葉が出てこない。あんまり残念で」と話しました。
警察によると、収穫後、倉庫などに保管されたコメが盗難に遭うことはあるが、田んぼから直接刈り取られるのは、極めて珍しいという。
よく見ると、この田んぼには、何かの機械が通ったような跡があったようです。
今回の犯行は、大胆にも、コンバインを使って刈り取られたとみられています。
被害に遭った農家の男性は「何というか、同じ百姓であれば、ちょっと心ない人だと思うね」と話しました。
新潟県では2013年、すでにコメの盗難が5件起きています。
こうした旬の作物が盗まれる被害は、これまでにも起きています。
プラスチックの箱に入ったメロンを、重そうに運ぶ男。
ビニールハウスに何度も出入りして、メロンを運んでいました。
これは、茨城県のメロン農家に設置された防犯カメラがとらえた、メロン窃盗の瞬間。
また、山形県では、名物のサクランボの盗難が相次いでいて、2013年だけで、少なくとも、すでに2回、およそ58kgが盗難の被害に遭っています。
こうした被害を防ぐため、山形県ではJAが中心となり、大規模なパトロールを実施していて、11月下旬まで続けるという。
<フジテレビ系(FNN)9月24日(火)18時50分配信より>
毎年ですが、秋の収穫シーズンを迎えると、全国各地で農作物泥棒が多発します。
屋外の畑や田んぼですから、人がいない時間帯になると、泥棒にとっては天国、盗み放題とも言える環境がほとんどなのでしょう。
フェンスをつくっても、乗り越えられれば意味がないですし、防犯センサーや防犯カメラは電源の関係で、現場によっては設置が難しいのが現状でしょう。
今回の米泥棒は、コンバイン等の機械を用いて、収穫前の米を自ら刈り取り、盗みだすという非常に大胆な手口で行われています。
このような犯行が可能なのも、周囲は無人で、夜間暗闇に紛れてしまえば、誰にも気付かれることなく犯行を行うことができる環境だったからでしょう。
田舎ならではの環境といえます。
JAが中心となり大規模なパトロールが実施されるということですが、警察やボランティアの方も含めて協力して行い、時間帯も不規則に行い、泥棒が読めないタイミングで行うべきでしょう。
また、可能であれば、防犯カメラや防犯システムを併用し、人と機械、両方の防犯対策を行うことで、泥棒にとっては手強い相手、犯行が行いにくい環境が出来上がります。
彼らに気持ち良く犯行を行わせないというのが効果的な、実践的な防犯対策となります。
投稿者: 総合防犯設備士 (2013年10月 4日 12:43)