今日巷で話題の犯罪について防犯のプロが語る
小学生の夏休み宿題で「戸締りチェック」
お盆の季節。この時期増えるのが住宅に侵入し盗みを働く、"住宅侵入盗"。この被害を防ぐ取り組みとして、小学生にある意外な宿題が出されていました。
白昼堂々の犯行
黒い車が家の玄関前で止まると、中から出てきたのは目出し帽をかぶった黒ずくめの男2人。
これは去年、愛知県内で窃盗グループが白昼堂々、住宅に侵入する瞬間を捉えた映像です。
犯行は昼夜問わず、行われています。
愛知県では"住宅侵入盗"の認知件数が11年連続で全国ワースト。去年は1日で10件ほど起きている計算に。
その"住宅侵入盗"。特に注意しなければならない時期が。
「お盆期間。遠出などで留守家庭が多くなるので、そういったところを犯人は狙ってくる」(愛知県警西警察署生活安全課 西村直己 課長)
お盆に急増するという"住宅侵入盗"。
その被害を防ぐため、夏休みの小学生に向けてある宿題が出されています。
小学生の宿題は「戸締まりチェック」
訪れたのは名古屋市西区のお宅。
本を読むのが好きという小学3年生の少年が取り組んでいたのは、どこにでもありそうな"塗り絵"。
Q.塗るのは好き?
「好きではない」(少年)
とはいいつつも、真剣な表情で塗っている少年。
"戸締まり"チェック
でもこの塗り絵、実は色を塗るためにはある条件がありました。
その条件とは。
「チェック!お母さんできたよ」(少年)
「ありがとう」(少年のお母さん)
それは家の窓の"戸締まり"チェック。塗り絵はそのチェック表でした。
実は愛知県内の"住宅侵入盗"の侵入手口、2位が鍵をかけていない"無施錠"。
"無施錠"の一軒家の窓などから侵入するケースが目立つといいます。
「泥棒は入りやすい家を狙うので、(無施錠)を見て侵入するとみている」(愛知県警西警察署 生活安全課課長)
しっかりと"鍵をかける"
しっかりと"鍵をかける"、それを徹底してもらうため、警察が学校に依頼して、夏休みの宿題となりました。
今回、名古屋市西区の9つの小学校で始まったこの取り組み。宿題を続けることでお母さん自身にも変化が。
「(鍵かけをさせることは)気づかなかったので、子どもと一緒にやるのはいい機会だと思います」(少年のお母さん)
住宅侵入盗が増えるお盆の季節。家族で鍵かけの意識を持つことが重要です。
<8/10(金) 11:33配信 中京テレビNEWSより>
戸締りをしていても泥棒に侵入されることはありますが、無施錠に比べると彼らが苦労することは明らかです。
無施錠かつ無人となると、彼らの犯行を止めるものは何もなくなります。
犬などを飼っていれば侵入者対策に役立つ場合もありますが、最近は犬も室内で飼うことが多く、番犬となるような犬種ではないケースも多いでしょう。
窃盗が多いと言われる愛知県で、住宅侵入盗の侵入手口2位が無施錠ですからこれを何とかするだけでも件数が減る可能性は高いでしょう。
無施錠が減ることで件数が逆に増えることは考えにくいですから泥棒としても無施錠時の対策が必要になります。
その対策をきちんと考えている泥棒であれば犯行を継続するでしょうが、無施錠でなければその場でのあきらめ、別の無施錠のターゲットを探しにいくという泥棒もいるでしょう。
その泥棒向けの対策としてが無施錠をなくすということです。
ただ、これは対策というより最低限のこと、やって当たり前のこととも言えます。
これをやった上、徹底させた上で初めて防犯対策のスタート地点に立てます。
防犯システムや防犯カメラを導入していても被害に遭う可能性はゼロにはなりません。
しかし、無施錠と比べると泥棒からみた防犯度は格別に高くなります。
ご自宅やオフィスの防犯度の高さを測ってみてはいかがでしょうか。
投稿者: 総合防犯設備士 (2018年9月 7日 11:25)