今日巷で話題の犯罪について防犯のプロが語る
「ひったくり犯は僕が捕まえる」 追った少年も共犯だった
「僕が犯人を捕まえる」。被害者にそう声をかけて、ひったくり犯を追ったはずの少年が、実は共犯者だった――。愛知県警は、県内の中学、高校に通う男子生徒グループを窃盗容疑で逮捕し、19日発表した。
逮捕されたのは、名古屋市北区の中学生(15)、同市中川区の高校生(15)、愛知県大治町の中学生(14)の3人。ツイッターを通じて知り合った遊び仲間だといい、いずれも「遊ぶ金が欲しかった」などと容疑を認めているという。
中川署によると、3人は6月30日午後9時40分ごろ、名古屋市中川区の路上で、同区のパート女性(73)の手提げかばん2個(被害額計約1万5200円)を盗んだ疑いがある。
男子生徒らは、1人が女性の背後から近づき、女性のかばんをひったくって逃走。その後、すぐに別の仲間が目撃者を装って、「僕が犯人を捕まえるから、待っていて」と女性に声をかけたうえで、そのまま全員で逃走していた。県警は、被害者が警察に通報するのを遅らせる目的だったとみている。
<9/19(水) 18:23配信 朝日新聞デジタルより>
ひったくり犯を追いかけるふりをした少年が実は共犯だった。
中高生3人組が逮捕された事件ですが、被害者に犯人を追いかけさせずにその場に留め、警察への通報を遅らせて、そして犯人はその場から安全に逃げ出すための役割分担でした。
賢い手口だと思いますが、実行犯以外の共犯者が被害者に声を掛けるのは、自分の顔や特徴、声も聞かれる訳ですからリスクも高いと言えます。
僕が捕まえるからと走り出した人がいたらその人に任せようと考える人がほとんどです。
親切に助けようとしてくれる人を信じてしますのが普通の考え方です。
被害者の心理状態をうまく利用した手口です。
このような手口が増えてくると誰もが犯罪者に見えてきて何も信じられなくなってしまいます。
ひったくりの手口もどんどん進化、変化しています。
一昔前ならバイクに乗った犯人が後ろから女性を狙っての犯行がイメージされますが、今回の犯人は中高生3人による犯行。
しかも、実行犯とそれを追いかけるふりをする者とに役割分担もしています。
高齢者や車いすや杖をついた身体の不自由な人を狙っての犯行も考えられます。
事実とは異なるかもしれませんが、一昔前の泥棒にも慈悲のようなものがあり、自分より弱い、貧しい人だと分かった場合は狙わないようなイメージを持っていますが、今の犯罪者はあえてそこを狙う。
確実に金品を得て、そして自分が捕まらないことを最優先にし、相手がどうとかは考えない者が増えているような気がします。
昔はこうだったという常識に囚われていると今の犯罪者には対応しきれないのかもしれません。
投稿者: 総合防犯設備士 (2018年10月 5日 15:09)