今日巷で話題の犯罪について防犯のプロが語る
置き鍵に注意! 全国15県で侵入窃盗被害
男は2月、熊本市中央区花畑町の雑居ビル内のスナックに、見つけ出した鍵で侵入し、手提げ金庫にあった現金約2500円を盗んだ疑いで逮捕された。
鍵はスナックと同じフロアの消火器ボックスの中にあったという。
男は調べに対し、「スナックなどは、郵便受けや店の看板の上に鍵を保管しがち。手当たり次第に探せば必ずある」と供述。「ドアマットや植木鉢の下なども狙い目」と、自らの"経験則"を披露したという。
鍵を物色する時間は、わずか1、2分間。見つからなければ長居せず、別のビルやフロアに移って犯行を繰り返していた。ドアをこじ開けたり、窓ガラスを割ったりせず、犯行後は施錠して、鍵をもとの場所に戻しておくため、店側が被害に気付いていなかったケースもあるという。
確認された被害は九州や四国、中国、東北など15県32件で、被害総額は物品も含め計約330万円に上る。うち今回の熊本市の被害を合わせ2件の窃盗などの罪で起訴された。
男は「生活費が欲しくて、同様の手口で、北海道と沖縄以外で100件以上やった」と容疑を認めているという。高速バスや鉄道で全国を巡り、主にネットカフェに宿泊。現金のほか、洋酒などの盗品はネットオークションや質屋で売りさばいていたという。
県警によると、県内でスナックやバーなど深夜営業の飲食店を狙った侵入窃盗事件は2017年が7件(被害額59万円)、18年が4件(同34万円)。このうち鍵を使った犯行は17、18年ともに3件。熊本市内の飲食店経営者らによると、閉店・施錠後、店内清掃を頼んだ業者などが店に入ることがあるため"置き鍵"するという。
県警は「鍵は必ず持ち歩くなどして保管してほしい。『絶対に見つからない』と思っても、"プロ"は簡単に見つけてしまう。絶対に店外に置かないで」と注意を呼び掛けている。(緒方李咲、丸山宗一郎)
<5/20(月) 12:22配信 熊本日日新聞より>
店舗の鍵はオーナーや店長など役職が上の人が持つことが多く、平社員やパート従業員は持たせてもらえないことがあります。
その時に、植木鉢やドアマットの下に隠された鍵を使って出入することがあるようです。
鍵を複数作製し、その社員やパート従業員が辞めると、錠を変えなければならないのは面倒だし、お金も掛かると考える経営者は多そうです。
ただ、置き鍵は、紛失する可能性もありますし、誰かが複製し、そして後日悪用するなどの危険性もあり、さらに今回のような置き鍵狙いの泥棒もいますので、現在も置き鍵を行っている店舗はすぐに止めるべきでしょう。
店舗に限らず、一戸建て住宅やマンションなどでも子供に鍵を渡さず、置き鍵で運用している家庭は少なからずありそうです。
こちらも窃盗被害の恐れがありますから危険です。
泥棒側からみてもいくつかのメリットがあります。
鍵が見つかれば、鍵や窓ガラスを破壊せずとも簡単に建物内に侵入できます。
また、目的の金品が見つからなければ、そのまま鍵を閉めて出て行き、鍵を元の位置に戻せば、侵入されたことにも気付かず、被害届も出されません。
金品も全て盗むのではなく少しだけ盗むことを行えば、盗まれたという被害にも気付かない可能性もあり、犯行発覚が遅れる可能性もあります。
投稿者: 総合防犯設備士 (2019年6月14日 10:09)