今日巷で話題の犯罪について防犯のプロが語る
「就寝中」狙いの侵入窃盗事件
住宅に無断で侵入したとして逮捕されていた52歳の男が、北海道札幌市内で忍び込みや窃盗を22件繰り返していたことが分かりました。
住居侵入と窃盗の疑いで逮捕・起訴されたのは、住所不定・無職の52歳の男です。
男は2021年12月19日午前1時15分ごろ、札幌市白石区の20代の男性が暮らす社宅に無施錠の玄関から侵入。住人男性と鉢合わせし住居侵入の現行犯で逮捕されていました。
当初の調べに男は「泥棒目的だった」と容疑を認めていて、警察が余罪などを調べていました。
その後の捜査の中で、男は札幌市内で共同住宅を中心に忍び込み、現金などを盗み出していたことを自供。
捜査の結果、同年2月初旬から12月下旬にかけて住居侵入・窃盗事件を22件繰り返し、被害は現金計約65万円を含む計約66万円相当に上ることがわかりました。
事件のほとんどは、共同住宅の玄関ドアを確かめて無施錠の部屋の内部へ侵入。置かれていた財布から現金だけを抜き取り、立ち去る手口だったとみられています。
現金を抜き取られたことに気づかず、男の自供による警察の捜査で初めて把握した被害者もいたということです。
また中には男が財布を住宅内から一旦持ち出し、郵便受けから室内に戻し逃走したものも確認されています。
調べに男は「生活費を得るためにやっていた。住人が就寝中のところを狙っていた」などと話しています。
<3/2(水) 20:25配信 北海道ニュースUHBより>
就寝中を狙うということは、建物内に住人がいることを前提にした犯行と言えます。
これまでは建物内に人がいる場合、侵入者は犯行を避ける傾向にある(家人と出くわす可能性があるため)と考えられていましたが、就寝中なら見つかる危険性は低いと考える泥棒が増えている可能性があります。
もしかすると、就寝中の犯行を繰り返す中で経験値を増やし、より成功率の高い犯行手口を確立したのかもしれません。
無人の場合は侵入警戒センサーなどの防犯対策の導入は検討されますが、今後は有人の場合の防犯対策、例えば人がいない部屋のみ部分的にセンサーで警戒するシステムや防犯カメラ設置などの導入も検討が必要です。
無人だから危険、有人だから安全という判断は変えていくべきでしょう。
より安心して生活できる環境の構築が求められます。
また、就寝中かつ無施錠の家が狙われたようですが、無施錠だけはお金を掛けなくても改めることができます。
そこに住んでいる人が少し意識を変えるだけで簡単に実践できる防犯対策です。
まずは小さな一歩から始めましょう。
投稿者: 総合防犯設備士 (2022年3月 3日 15:54)