今日巷で話題の犯罪について防犯のプロが語る
ドンペリなど高級酒盗難 防犯カメラの配線を切って逃走
名古屋市内の飲食店で高級シャンパンのドンペリなど盗まれる被害。悪質な犯行の一部始終です。
名古屋市内の飲食店に設置された防犯カメラの映像。
暗がりの店内に一人の男が。手には携帯電話でしょうか、ライトをつけ、辺りを照らしています。
店の奥の防犯カメラの死角に入った先ほどの男。一体何をしているのでしょうか。物音がします。
すると、男はひょっこりとカウンターの内側から姿を現しました。
今度はカウンターの中をあさりはじめた男。
そして手には、先ほどまで持っていなかった箱のような物が。
さらに冷蔵庫の扉を開けた男。
中を物色し、立ち上がると手には瓶のような物を2本持っています。
挙動不審な男を捉えた防犯カメラ。しかし映像はこの後途切れてしまいます。
一体男は何をしていたのでしょうか。
男が映っていた防犯カメラが設置されていたのは名古屋市内の飲食店。
オーナーの女性は、ある被害を訴えました。
「今回取られたドンペリとラフロイグというお酒ですね。ドンペリは冷蔵庫の中に入っていまして」(オーナー)
男は店から高級シャンパンとして知られるドンペリを盗んだと見られているのです。
ほかにも棚に置いてあったウイスキー3本が無くなっていたといいます。
さらに、男は店内を物色後、防犯カメラの配線を切って逃走したとみられています。
防犯カメラのコードにはテープが巻かれ修理された跡が、男はこの部分を切断。その後逃走したと見られています。
Q.どうやって店に入ったと思う
「合鍵もしくはピッキングですか。そういうことなのかなと思います」(オーナー)
オーナーはすぐに店の鍵を交換、お酒と合わせて約15万円の出費になったといいます。
コロナ禍で厳しい経営を強いられる中での被害に憤りを隠せません。
「(売り上げは)20分の1ぐらいですね。みんな苦しい中で、そういう方がおられるというのがものすごく悲しいなという感じですね」(オーナー)
警察は被害届を受理、窃盗事件として捜査していて、防犯カメラに写った男が何らかの事情を知っているとみて行方を追っています。
<3/10(木) 17:00配信 中京テレビNEWSより>
先日、別のニュース番組でも高級酒店の侵入盗難事故における防犯カメラ映像が流れていました。
犯人は店内に侵入後、安い商品には目もくれず、一目散に高級酒のある場所へ移動し盗もうとしました。
おそらく前もって客として店を訪れ、どの場所にどんな酒が置かれているのかを把握していたのでしょう。
高級酒の入った箱を一つずつ袋に詰めていこうとしたところ、多くの商品は箱だけで中身がなく、空っぽだということに気付きました。
全部、空だと悪態をつきながら、その後、箱の中身が入っていることを確認し、比較的高そうな商品にターゲットを変更、それらを何点か盗んで逃走しました。
店側の高級酒の中身はどこかに移動し、店頭には箱だけを置いておくという対策が功を奏しました。
営業時間中は箱の中身を入れたままにし、営業時間終了後に中身を移動させたのかは分かりませんが、手間の掛かる対策です。
しかし、1本あたり販売価格が数十万円から数百万円の高級酒の場合、1本でも盗難被害に遭ってしまうと、店にとっては大きな損失ですから、手間のことは考えてはいられないのでしょう。
他の店にも言えることですが、できる限り商品の中身は店頭に置いておかず、箱だけを置き、発注があれば別の場所から発送するやり方が安全ではないでしょうか。
ただ、その商品を置いている倉庫や店舗が狙われては大変ですから、より強力な防犯対策が必要になります。
店頭販売が望ましい商品と、店頭に商品を置かなくても良い商品と、業種や業態によって様々でしょうが、今後は店頭に商品を置かないケースが増えるのではないでしょうか。
盗難や破損の可能性、商品の管理方法や配送のことを考えると、店側にとってはメリットよりもデメリットやリスクが大きいように思います。
消費者側からしても、どうしても商品の現物を目にしたい場合と、写真や動画データなどで充分に分かる場合とがありますから、どのように選択していくかがカギになります。
ネットで購入する場合、自分が考えていた商品と、注文して実際に届いた商品のイメージが違うというケースもありますが、そこは値段とリスクを考えての判断になっているのが現状ではないでしょうか。
投稿者: 総合防犯設備士 (2022年3月11日 13:11)