今日巷で話題の犯罪について防犯のプロが語る
犯カメラの過信は禁物? 傘で顔隠したバイク泥棒
兵庫県姫路市にある集合住宅の駐輪場に設置された防犯カメラの映像です。
27日の深夜、黒いバイクが運ばれていきます。"バイク泥棒"です。バイクを盗まれた男性は、この映像を見て、"ある違和感"を覚えたといいます。
被害に遭った男性:「雨が降っていないのに、傘を差して」
映像を確認すると、駐輪場にやってきた2人組は、1本の傘に体を寄せ合っています。しかし、この時、雨は降っていませんでした。
被害に遭った男性:「不自然ですね、明らかに。うまいこと、カメラでは見えないんですよ。首より下は見えているんですけど、本当にうまいこと、顔だけが隠れていて、傘で。だから、これはプロだな、みたいな感じでしたね」
バイクを盗んだ2人組は、事前に駐輪場を下見して、防犯カメラの位置を確認したうえで、傘で顔が隠れるように、犯行に及んだ可能性があるといいます。
被害に遭った男性:「正直、防犯カメラがあるというのが、めちゃ心強かったので。(カメラを)過信しすぎていました」
盗まれたバイクは、1990年代に人気を博し、現在は生産されていないモデルだといいます。
被害に遭った男性:「とりあえず、僕のバイクを返してほしいですね」
男性は、警察に被害届を提出したということです。
(「グッド!モーニング」2022年6月3日放送分より)
<6/3(金) 12:22配信 テレビ朝日系(ANN)より>
現場に設置されている防犯カメラの台数や取付位置、角度などによってカメラに死角が生じてしまい、大事な場面が撮れていないということがあります。
今回のバイク泥棒は、事前に現場の下見を行い、防犯カメラの位置を確認し、自分たちの顔が映らない角度も考えた上で、犯行当日傘で顔を隠しています。
出来るだけ死角をつくらないように防犯カメラを設置するには、相当の台数が必要になります。
基本は、最も重要な箇所、一番守りたい物が映る箇所に設置します。
せっかく大金を掛けて防犯カメラを設置しても、適切な位置ではないと、最高のパフォーマンスを発揮できません。
この辺りの知識や経験が豊富な防犯設備士、総合防犯設備士の資格を持った防犯のプロ(セキュリティハウス)に任せましょう。
防犯カメラが設置されていると、安心する人も多いと思います。
逆に一般市民の敵である犯罪者にとっては、やっかいで邪魔な存在です。
ただ、犯罪を100%防ぐことができるとは限りませんから、防犯カメラを過信するのは禁物でしょう。
犯罪者によっては、防犯カメラに自分の顔や姿が映ることも承知の上で犯行を行う者もいます。
例えば、宝石貴金属や大金を盗むことができる可能性が高い場合、多少のリスクは仕方がないと判断することもあります。
しかし、防犯カメラが設置されているだけで犯罪の抑止力となり、その場での犯罪が未然に防がれているケースもあるでしょうから、効果がないとは言えません。
防犯カメラに加えて、侵入者を検知するようなセンサーや警報システムの設置、さらにはボランティアや職員、警備員などの巡回やパトロールなどを行うと、犯罪者にとっては非常に犯行を行いにくい環境となります。
逆に自分が犯罪者になった場合として考えると、非常に分かりやすいのではないかと思います。
投稿者: 総合防犯設備士 (2022年6月10日 09:00)