今日巷で話題の犯罪について防犯のプロが語る
民家で大金保管しても大丈夫? 自宅保管のデメリットとは・・・
福島市の民家から現金約5000万円を盗んだとして、福島署は2日午前10時ごろ、邸宅侵入と盗みの疑いで福島市永井川字北谷地、無職の男(28)=別の窃盗などの罪で起訴=を再逮捕した。
再逮捕容疑は2月9日午後7時から同月23日午後4時ごろまでの間、60代男性が管理する同市の民家に侵入し、現金約5000万円とキャリーバッグ1個(30万円相当)を盗んだ疑い。
同署は3月、市内で現金約137万円を盗んだなどとして盗みなどの疑いで男を逮捕し、自宅を捜索した。
同署によると捜索の際、この金額を大きく超える多額の現金が室内から見つかった。多額の現金について調べたところ、男が盗んだことを認めたという。
被害を受けた男性は2月、現金とキャリーバッグが盗まれたことを同署に届け出ていた。民家に人は住んでおらず、鍵はかかっていたという。同署は民家に侵入した経緯や手段などを調べている。
<6/3(金) 10:39配信 福島民友新聞より>
銀行などの金融機関を思い浮かべてみて下さい。
防犯カメラはあらゆる箇所の映像が記録できるように多数設置されており、現金は厳重な金庫の中に保管し、限られた人しか中に入ることができないでしょう。(金庫室の入退出の履歴を記録しているところもあります)
一方、民家などの自宅に保管している現金(タンス預金も含めて)は果たして安全と言えるでしょうか?
金庫に保管している、防犯カメラを設置している、防犯システムを設置している、常に有人だから泥棒には入られない、火災保険に入っている、安全だと主張する人は以上のように答えることが多いと思います。
しかし、銀行と比べると、明らかに防犯面で劣っていると感じるのは私だけではないと思います。
どちらが安全かと聞かれたら、答えは言うまでもありません。
銀行に預けても利息が(ほとんど)ない、都度預けて引き出すのが面倒だ、金融機関が破綻したら預けていた現金は戻ってこない、金融機関に預けるデメリットを挙げる人は以上のように答えることが多いと思います。
しかし、自宅に保管する場合のデメリット(リスク)は多数存在します。
◯ 金庫に保管していても金庫ごと盗まれる事件が発生しています(何百キロの重さのある金庫をどうやって持ち出したのか、毎回驚きます!)
◯ 自宅に置いていても、当然ですが利息は全く増えません(ゼロです)
◯ 外出している時間帯に盗まれる心配や火事に遭う不安を考えたら、手間のことは些事に過ぎません
◯ 1千万円以上預金する方は、利息のつかない「決済用預金(無利息型普通預金)」にすれば、万が一金融機関が破綻しても預金保険制度により全額保護されます(預金保険制度とは)
◯ 現金のために保険に入っているなら不要になる(もしくは保険料が安いプランに変えられる)
別に私は銀行からお金をもらってこのような記事を書いている訳でもありませんし、100%完全に信用している訳でもありませんが、自宅に保管することに比べればはるかに安全で安心だと考えているだけです。
民家から何百万円、何千万円という現金が盗まれるニュースを目にするたびに、なぜ自宅に保管しているのだろう?という疑問が生じます。
もし、私が5000万円もの現金を所持していたら、絶対に銀行へ預けます。
自宅になんか置いてはおけません。
(預金通帳、印鑑、カードの盗難は常に心配しそうな気がしますが・・・)
投稿者: 総合防犯設備士 (2022年6月17日 14:54)