今日巷で話題の犯罪について防犯のプロが語る
泥棒が盗んだ物をどうするか、盗品の転売方法とは?
大分県由布市の古物商から、オークションサイトに出品されていた仏像を京都市内の寺から盗んだ疑いで無職の男が逮捕されました。
窃盗の疑いで逮捕されたのは京都市上京区の無職の容疑者(51)です。
容疑者は去年5月から6月の間に上京区の立本寺の刹堂に安置されていた仏像1体を盗んだ疑いが持たれています。
盗まれたのは500年以上前に作られたとされる「月天子」という仏像で先月、大分県由布市の古物商からオークションサイトに出品されていてその後寺に返却されていました。
警察によりますと、容疑者は古物商との直接のやりとりはなかったということで、調べに対し「生活費にするために売った」と容疑を認めているということです。
逮捕を受けて由布市の古物商は「捕まって良かったです。風評被害もあって大変でした」とコメントしています。
<6/15(水) 12:06配信 OBS大分放送より>
泥棒が商品などを苦労して盗み出したとしても、その商品を転売、換金できなければ意味がありません。
その商品を個人的に欲していたマニアなら話は別ですが、多くの泥棒は転売して現金化することが最終目的です。
インターネットやSNSが普及し、以前に比べて転売方法、取引方法が増えたと言われています。
具体的に考えられる盗品の転売方法や取引方法は、どのようなものがあるのでしょうか?
- 専門店(中古品買取店)に転売する
- ネットオークションに出品する
- SNSでDM(ダイレクトメール)を送り、個人間取引を持ち掛ける
- (興味のある人だけが集まる)サイトの掲示板に書き込み、個人間取引を持ち掛ける
- 海外に密輸する(国内より規制が厳しくない国外に出してしまえば、転売しやすくなる)
- 金属類の場合、部品単位などに分解し、金属買取店に転売する
昔なら盗んだ商品は専門店に転売する方法以外は難しかったので、警察としても近くの専門店などに聞き込みを行うなど捜査の範囲を絞ることができました。
現在ではSNSを使えば、日本国内だけでなく、全世界の人と売買を行うことが可能になりました。
お金のやり取りも電子マネー等を用いれば、以前より簡単に行うことができます。
捜査を行う範囲が大幅に広がったため、簡単には捕まえることが難しくなりました。
逆に犯罪者にとっては、犯行が行いやすくなるなど、環境が良くなったと言えます。
被害に遭ってしまった場合、一度盗まれた物は手元に返ってくることはない、もしくは難しいということを認識すべきでしょう。
その上で万が一の被害に対して、防犯システム設置などの防犯対策を行い被害に遭いにくくするか、損害保険などに加入し補償を受けられるようにするか、などの対策を講じましょう。
投稿者: 総合防犯設備士 (2022年7月 1日 15:13)