今日巷で話題の犯罪について防犯のプロが語る
砂の価格も高騰 盗品と証明しにくいものは要注意
男が盗んだのは、建設会社の砂。その目的とは。
愛知県愛西市の建設会社の防犯カメラ映像です。1台の車が資材置き場に入ってきました。
車から降りた男がトランクから取り出したのはスコップとバケツ。
男はそのまま積まれている砂に向かいます。そしてスコップを使いバケツに素早く砂を入れていきます。その後、男は足早にその場を去っていきました。
建設会社・社長:「左官砂とこの辺では言われている」
盗まれたのは「左官砂」と呼ばれるもので、通常の砂よりも細かく主に左官工事の仕上げで使われます。犯行後の写真では、掘られた跡がくっきりと残されていました。
被害に遭った建設会社は怒りを隠しきれません。
建設会社・社長:「(被害額は)バケツ1杯1000円くらい。ほしいならほしいで、ちゃんとこそこそしないで来ればいいだけの話」
盗難が行われた3日後、防犯カメラの映像を確認すると、驚くことに先日来た車と同じと見られる車が再び資材置き場に現れたのです。
車から男性が出てきましたが、人がいるのを確認したからでしょうか、砂には近寄らず去っていきました。
建設会社・社長:「私がたまたま斜め前に立っていて、私の方を見てすごくにらんできた。なんでにらむのだろうと」
なぜ男は左官砂を狙ったのでしょうか。
建設会社・社長:「砂は全体的に高騰している。需要があるにもかかわらず採取できる量が制限されている。(左官砂を)ほしい人は業者。一般の人がほしいものではない。明らかに(左官砂と)知って持って行っている」
建設会社は被害届を提出。警察は窃盗事件として捜査しています。
<8/17(水) 18:12配信 テレビ朝日系(ANN)より>
もし自分の会社や家の敷地内の砂が大量に盗まれた場合、犯人が捕まったとしても、それが盗品だと証明するのが難しいこともあるでしょう。
砂の成分等を比較すれば分かるかもしれませんが、元からあった他の砂と混ぜてしまえば出所の確認が難しくなります。
砂に限らず、泥棒が盗んだものと、泥棒が元から持っていたものと、後で盗品と証明しにくいものは注意が必要です。
泥棒としては、自らが捕まりにくい、犯行が特定しにくい、という条件が揃えば盗むターゲットになりやすいからです。
一時的であっても屋外に保管している重機、資材、工具、道具などは盗難被害が心配です。
防犯カメラだけでなく、赤外線センサーなどを張り巡らし、敷地内に足を踏み入れた侵入者を検知すれば警報ベルやサイレンを鳴動させ、その場から追い払う、より積極的な防犯対策が効果的でしょう。
投稿者: 総合防犯設備士 (2022年10月 7日 10:19)