今日巷で話題の犯罪について防犯のプロが語る
警察官が犯す犯罪は許せるか?
強制性交や盗撮などの容疑で千葉県警の警部が今年8月から10月にかけて計4度も逮捕された。元神奈川県警刑事で犯罪ジャーナリストの小川泰平氏は当サイトの取材に対し、「警察官が4度も逮捕されるなど、私の知る限りは前代未聞です」と語り、その経緯を説明すると共に、まだ余罪がある可能性を指摘した。
逮捕されたのは県警捜査4課警部、容疑者(45)。最初の逮捕は今年8月12日で、京成千葉駅構内で20代女性のスカートの中をスマートフォンで盗撮していたところをその場にいた人に目撃され、巡回中の警察官に県迷惑防止条例違反の疑いで現行犯逮捕された。そこで押収されたスマホから入浴中の女性を撮影した動画が見つかり、県警は今年6月に県内の住宅敷地内に侵入して盗撮した疑いで再逮捕した。
余罪は数年前までさかのぼり、相次いで発覚
2017年7月に起きた性的暴行事件の現場に残されていたDNAと容疑者のDNAが一致し、同容疑者は女性を刃物で脅すなどして性的暴行を加えた強制性交と住居侵入などの疑いで3度目の逮捕となった。
さらに、14年7月に県内の集合住宅に侵入し、同様に女性を刃物で脅すなどして乱暴した強姦容疑で4度目の逮捕。こちらは強姦罪が強制性交罪に改められる改正刑法(17年施行)前の事件だったため、逮捕容疑が強姦罪になっている。
小川氏は「3度目の逮捕までは容疑を否認していたが、4度目の逮捕で一転して認めた。この警部も捜査現場にいたわけで、さすがに、自分の置かれた立場が分かったのでしょう。4度目の逮捕で観念してようやく認めた。2度目の逮捕容疑の盗撮ですが、女性が入浴中の盗撮は簡単にはできないことなので、かなり経験を積んでいると思われる。また、3度目と4度目逮捕の事件は5年前と8年前なので、まだまだ他にも余罪はあると考えられる」と指摘した。
同氏は「最初の逮捕では、エスカレーターの上りで盗撮をしようとした容疑者がスマホをスカートの下に入れたのを一般の目撃者が見つけて声を上げ、しかも駅の職員と共に追い掛けて、通りかかった警察官が取り押さえて現行犯逮捕となった。盗撮は常習で、何度もやっているから非常に巧妙だったのでしょうが、その目撃者がよく見つけてくれた。それが端緒になって逮捕され、そこから過去の入浴中の盗撮動画が分かり、さらにはDNAによって何年も前の強姦も判明した」と経緯をたどった。
小川氏は「捜査4課とは暴力団を対象に取り締まりをする部署で、容疑者は45歳で課長補佐になっていた警部です。この現行犯逮捕がなければ、同容疑者は幹部候補だっただけに、あと数年で警視になって、50代後半には県内の小さな警察署の署長にはなっていたと思います。もちろん、その後、犯罪が発覚しないまま何事もなければの話ですが、盗撮や強姦を繰り返していた者が署長になっていた可能性もあるわけで、非常に怖いことだと思います」と、自身も警察OBとして見解を語った。
<11/3(木) 8:15配信 まいどなニュースより>
海外のドラマや映画の中で、警察官が犯罪者に対して、警官殺しは罪が重い、という意味合いのセリフが使われることがあります。
これは同じ殺人であっても、犯罪者が犯罪を取り締まる警察官に手を出すと、厳罰が下される可能性が高いことを示しており、犯罪者の報復を防いで警察官を守り、抑止力を期待してのことだと思います。
一方、日本で度々起こる警察官の不祥事。
犯罪を身近にしている警察官が、自ら犯罪を犯してしまうという理解しがたい事件の数々。警察と言う組織への信用・信頼を失う可能性のある重大な事件。
2014年から長期間に渡って4度も性犯罪を犯すような者に警察官の資格はありません。
警察官だけでなく、検察官や裁判官など、一般の人より犯罪に接する機会のある職業に就いている者は、犯罪に対してよりクリーンさが求められます。
犯罪を取り締まる特権が与えられているのですから、個人的には彼ら自身が犯罪を犯せば、より厳しい罰が与えられるべきと考えます。
同じ犯罪を犯しても、容疑者が就いている職業によって罰が異なるということは、職業差別かもしれません。
ただ、職業によって許されない犯罪が存在する、と考えることはやむを得ないように思います。
投稿者: 総合防犯設備士 (2022年12月 2日 11:33)