今日巷で話題の犯罪について防犯のプロが語る
車が狙われている? 窃盗団の合図とは?
クルマが盗難される!? 気をつけたい「合図」は
自動車の盗難は減少傾向にあるものの、今も絶えず発生しています。
なかでも「黄色い紙」が自動車盗難の合図になっているといいますが、どういうことなのでしょうか。
警察庁の資料によると、クルマの盗難は発生件数が6万件を超えていた2003年のピーク時から比べると減少傾向ではあるものの、2021年では5182件が発生しており、盗難発生地域は、千葉県、愛知県、茨城県、大阪府、埼玉県の5府県で全体の60%を超えているといいます。
このように、以前に比べると減少しているものの、クルマの盗難は絶えず発生していることが分かります。
SNS上でもクルマが盗難されたとして情報を求める書き込みが少なくありません。
「盗難されました。なにか情報ございましたら連絡ください」「盗難車情報提供のお願い」など、SNSではユーザーのクルマが盗難され情報提供を求める声も多数見られます。
クルマの盗難にはさまざまな手口がありますが、なかでも盗まれる前の前兆ともいえる「合図」があるといいます。
自宅駐車場などに停めているクルマのワイパーやドアの隙間には「黄色い紙」が挟まれていたら、注意が必要です。
紙には、「クルマを高価買取します」「現金で買取ります」あるいは「事故車や動かないクルマでも買取します」などと記載されており、一見すると単なる買取業者のチラシのようです。
黄色以外にも白い紙のケースもあり、「勝手な貼り紙をお許し下さい」と記載されているものや、「買い取らせていだいたクルマはドバイ・アフリカ・スリランカへ輸出しています」と、記されたものもあるようです。
こうしたチラシや貼り紙は、「窃盗団の仲間内での目印」「放置車両かどうかの確認」などさまざまな意味合いがあるといわれており、過去にはマスメディアでも取り上げられています。
たとえば、チラシに記載されている業者は実在しない架空業者の可能性があるほか、中古車買取業者の場合は取得が必要な「古物商許可番号」もデタラメなこともあるようです。
こういったチラシをそのままにしておくと、普段クルマに乗っていない、あるいはしばらく動かしておらずチラシにも気づかない、つまりオーナーがクルマに注意を払っていないと判断され、盗難のターゲットにされるリスクが高まります。
ほかにも、クルマを動かしていないことをチェックするために、タイヤの上や前後に小石や空き缶などが置かれることもあり、窃盗団はこれらの仕掛けをチェックして、クルマをよく動かしているか、オーナーがクルマに注意を払っているかを確認していると考えられます。
クルマを週末の買い物やレジャーにしか使わないなど、頻繁にクルマに乗らない場合でも、盗難される隙を作らないようにクルマの様子を定期的にチェックするといいでしょう。
※ ※ ※
また、クルマにこのようなチラシや空き缶などを盗難のターゲットにされているような異変を感じた場合、速やかに回収することが大切です。
自分のクルマでチラシを発見した場合は、念のため警察へ相談し防犯対策を強化することも検討すべきです。
具体的には、ハンドルなどを鍵のついた金属のバーで物理的に固定する「バー式ハンドルロック」や、クルマにカバーをかけることで外見から車種を特定できなくするほか、自宅駐車場であれば防犯カメラやセンサーライトなどの設置も有効です。
また日本損害保険協会のデータによれば、自動車の盗難の半数以上は深夜から早朝にかけての時間帯に発生しているといいますが、日中の外出先などでも油断はできません。
カギをかけずにクルマを離れたわずか数十秒の間にクルマを盗まれてしまう危険もあるため、短い時間であってもクルマから離れる場合はかならず窓をしめてロックする習慣をつけましょう。
<2/7(火) 11:10配信 くるまのニュースより>
自動車に限らず、自宅の玄関扉に見覚えのないシールが貼られていたら、それは窃盗団の印かもしれません。
シールの色によって、例えば昼間は不在などが仲間が見て分かるように印をつけている可能性があります。
また、犯罪者ではなくセールス、売り込み、買取業者などが、次回訪問するための目印としてシールは貼ることもあるでしょうか。
相手先に何の断りもなくシールを貼るという行為は大変失礼なことですから、取引先としては選びたい対象ではないでしょう。
いずれにせよ、自分の所有物(車や自転車)、自宅に不審な物が貼られていたらすぐにはがすと共に、狙われているかもしれないと警戒すべきです。
車や自転車は可能であれば保管場所を移動するなど、その場から動かした方が安全かもしれません。
狙われている、危ない、危険察知能力を高める必要があります。
自分は安全だ、犯罪とは無縁だ、などという根拠のない自信は持つべきではありません。
犯罪、自然災害など予測しづらい事態になっても順応できる可能性が高くなり、被害を最小限に抑えることにつながるからです。
投稿者: 総合防犯設備士 (2023年3月17日 10:37)