今日巷で話題の犯罪について防犯のプロが語る
「金をため込んでいる家がある」 大阪・守口の強盗事件
大阪府守口市の民家で昨年10月、3人組の男が住人女性を縛り、現金が入った金庫を奪って逃げた事件で、大阪府警捜査1課は21日、強盗致傷と住居侵入の疑いで、大阪市天王寺区大道の自称飲食店経営、容疑者(26)を逮捕した。「この事件を起こしていません」と容疑を否認している。
逮捕容疑は共謀し、昨年10月13日、守口市東町の民家で住人の女性(76)の手足を縛り、現金925万円などが入った金庫を奪ったとしている。
府警はこれまでに実行犯ら6人を逮捕。容疑者は上位者とみられ、「お金をため込んでいるおばあさんの家がある」などと被害者の情報を共犯者に流していたという。
<2/21(火) 17:20配信 産経新聞より>
一般住宅(家庭)、高齢者宅、というのはどちらも防犯対策とは少し離れている印象があります。
事務所や店舗に比べて一般住宅の防犯対策の導入率は日本ではまだ低いでしょう。
「ホームセキュリティ」という言葉は以前と比べると知られるようになりましたが、実際に導入しているのはお金持ちの家、社長宅、という印象を持つ人も多いでしょう。
高齢者宅、1人暮らしでも2人暮らしでも、お金を掛けて防犯対策を行おうとする家は少ないように思います。
逆に防犯対策がしっかりとされている家だということが分かれば、犯罪者のターゲットにならずに済むケースもあるでしょう。
また、高齢者の中には銀行に預けるのも引き出すのも面倒、(特に根拠はないものの)家の方が安全と考えて、自宅の金庫やタンス預金等で大金を置いている人も多いでしょう。
銀行でATM操作に困っている高齢者、窓口で求められる提出書類が分からずに困っている高齢者を見かけることがあります。
それぞれ行員の方が親切丁寧に対応されていますが、高齢者の方にすれば、面倒だ、分かりにくいと金融機関を敬遠する気持ちも分からないではありません。
ただ、セキュリティ面で考えると、自宅よりも金融機関の方が安全なのは明らかです。
もし、両親など高齢者の家族をお持ちの方は、自宅に大金を置いていないかなどを確認し、面倒だと言われても自宅ではなく金融機関に預け入れるようにすべきです。
強盗というのは日本ではそれほど発生頻度の高い犯罪ではなかったと思います。
窃盗犯が侵入先で家人と出くわしてしまい、予定外に窃盗犯から強盗犯に変わってしまったというケースはあるでしょう。
それがSNS上での闇バイトの(実行役)募集や資産家の名簿が裏取引されるなど、インターネットの発達で状況が大きく変わっています。
主犯や計画の立案者はアプリなどで実行役に情報を与えて指示を出すだけで、自分は危険な現場には赴かない、リスクを冒さない手口の犯罪が増えています。
投稿者: 総合防犯設備士 (2023年3月31日 09:53)