今日巷で話題の犯罪について防犯のプロが語る
自動販売機を切り裂く自販機荒らし
熊本・天草市で自動販売機が荒らされているのが見つかった。
天草地域では8月にも、別の場所で同様の被害が発生していて、警察は関連性も視野に捜査を進めている。
自販機の正面が大きく切り裂かれる
荒らされた自動販売機には何者かが正面を電動カッターで切ったような跡が大きく残っていた。これは熊本・天草市にあるJAあまくさ上島集送センターの敷地内に設置された自動販売機だ。
商品ディスプレイから取り出し口までの金属部分が大きく切り裂かれている。9月7日午前7時前、「自販機が荒らされている」と警察に通報があったという。
JAあまくさ上島集送センター・桑田修二さん:
まさかこんなところでこういう事件が起きるなんてびっくりしました。初めてです。手口もすごい。慣れたような犯行かなと思います
似た手口で現金盗まれた自販機も
一方、天草地域では別の場所でも、似た手口で自動販売機が壊されているのが見つかっている。
天草地方が台風6号の暴風域に入った9月10日午前3時すぎ、上天草市にある2号橋公園に設置された自動販売機の商品の取り出し口やパネルがはがされているのが見つかった。
警察によると、この販売機からは現金が盗まれていたということだ。
警察は、この上天草市での"自販機荒らし"を窃盗事件として捜査していて、今回の天草市での"自販機荒らし"との関連を調べている。(テレビ熊本)
<9/12(火) 12:32配信 FNNプライムオンラインより>
自販機を切り裂く手口は、今流行りの言葉で言うとタイパ(タイムパフォーマンス)、コスパが悪い手口だと思うのですが、実際のところ犯罪者はどう考えているのでしょうか。
業者が現金を回収した後なら、数百円、数千円しか自販機内に入っていないこともあるようですが、ここまで派手な手口を行ったにも関わらず、得られる対価としては少なすぎて割りに合わないと思うのは私だけではないと思います。
一方、被害者からみたら、切り裂かれた自販機は修理できるのか、できたとしても相当な金額が掛かり、中に入っていた現金の盗難被害額よりも高くなるのは間違いないでしょう。
以前、損害保険会社の人に聞いた話では、自販機が壊される事件が多く被害金額も大きいため、保険の新規引き受けを断っているということでした。
リース会社の契約や継続分だけは引き受けているなどもあるようですが、保険業界が避けたい案件になってしまったのかもしれません。
保険に入れないとなると、自販機が壊されたらそれは所有者が自己負担で直さなければなりません。
そうなると、そこまでリスクを負って自販機を設置する意味がないとして、自販機設置が大幅に減るということも考えられます。
また、現金が使えない、電子マネー専用の自販機を設置する流れが進むかもしれませんが、電子マネーを使ってない人からすればサービスの低下ともとられかねません。
投稿者: 総合防犯設備士 (2023年12月15日 09:11)