今日巷で話題の犯罪について防犯のプロが語る
パソコン盗難に対する防犯対策は?
29日、市立南部中学校(石井誠一校長)の女性教諭(41)宅に空き巣が入り、計155人分の生徒らの名前と電話番号などの情報が入った個人用パソコンが盗まれました。27日昼から夜にかけて1階リビングの窓ガラスが割られ、2階に置いたパソコンが盗まれたと見られています。
盗まれたのは▽担任するクラス▽顧問を務める部活動▽05年度に担当したクラス▽昨年度の部活動に関する生徒氏名と電話番号▽以前勤務していた中学を02年度に卒業した35人分の3年間の成績出欠記録などの入試用調査書が入っていました。
同中には市が貸与した業務用パソコンが導入済みで、市教委は個人用パソコンを使用しないよう指導し、パスワードが必要な外部メモリーで情報管理するよう通知していましたが、女性教諭は個人用パソコンを使用し、情報をパソコンのハードディスクで管理していました。
情報が悪用された形跡は今のところありませんが、市教委は生徒の保護者らに説明と謝罪をする方針で、この教師も熱心さで自宅に持ち帰ったことが思わぬ大事件になってしまったということです。
パソコンの普及は目覚しく、日本の家庭の中で、10年前には、約2割しか普及していませんでしたが、今では、約7割の自宅にあり、「家電」になりつつあります。ボーナス後にはどの家電量販店でも「パソコン特値販売」の広告が掲載されているところを見ると、ますます普及のスピードが高まっていると感じられます。
しかし、パソコン普及ほど残念ながら普及していないのがホームセキュリティシステム。
そして、泥棒が、パソコンや家電製品を盗むということもまだまだ知れ渡っていません。
今回の女性教師も不幸にも泥棒に侵入されました。その結果、教育委員会や学校、保護者に対し謝罪を繰り返すこととなりました。なぜならパソコンを盗まれたからです。
パソコンの中には、生徒の個人情報が入っていたから、単なる盗難被害ではすまなくなったのです。
女性教師は窃盗の被害者なのですが、個人情報が入っていたことで、非常に厳しい立場に追い込まれたのです。
最近、このような自宅や事務所にドロボウが侵入したり、車上荒らしにあって「パソコンや、パソコン内部のデータが盗まれた」という事件を耳にすることがあります。栃木県でも2件28日に車の中に置いていたパソコンが盗まれどちらにも生徒の個人情報や成績が入っていました。
たかがパソコンではないのです。さまざまなデータがパソコンには保管されています。
あなたのパソコン内には、友人、知人、仕事の取引先などのメールアドレスや住所録が登録されていませんか? オンラインショッピングなどをしていたら生年月日、クレジットカード情報、オンラインバンキングのユーザIDやパスワードなども、保存されているかもしれません。
株式のオンライン取引などをされている場合にもいろいろな情報が入っていると思います。
それが一瞬にしてなくなったら、どうしますか?
なくなるだけでなく、泥棒に利用されたらどうなるでしょうか?
考えただけで、ぞっとするような話です。
なぜこんなに泥棒がパソコンを狙うか?というと
1)中古のパソコン販売店で簡単に換金できる。
2)内部のデータなどを販売できる。
3)内部データを元に別の犯罪に利用できる。
ほとんどの場合はパソコンの本体が目当てですが、内部の情報もある種の泥棒にとってはたいへん価値のあるものなのです。
そのため、住居侵入する泥棒も、内部のデータが欲しいためにパソコンを盗んでいく泥棒が増えてきているとのことです。
防犯対策/
■パソコンには必ずパスワードで立ち上がるようにするとともに、個人情報を安易に保管しない。
■自宅のパソコンに仕事関係の情報をを入れない、使用しない。
■パソコンパソコン本体を家から持ち去られることがないようにする。デスクトップ型は係留ワイヤーで机などに固定する。ノートパソコンの場合は、使わないときは鍵のかかる引き出しなどに保管する。
■車の中にパソコンを置いたまま車から離れない。
■ノートパソコンを持ち歩く場合にも個人情報は入れない。手元から離さない。
■自宅にはホームセキュリティシステムを設置、建物内に入らせない。
■車にも自動車用警報アラームを取付け車上荒らしに遭わないようにする。
■クレジットカードやオンラインバンクなどの重要な情報は、パソコン内部に保存しない。
投稿者: スタッフ (2007年8月30日 14:16)