今日巷で話題の犯罪について防犯のプロが語る
事務所荒らし 電車で移動しながら「下見」
神戸市で今年4月、窃盗容疑などで逮捕された大阪市東淀川区淡路の無職男(56)=公判中=が、愛知県から岡山県まで、計8府県で事務所荒らしなど約150件の窃盗を繰り返していたことが10日、兵庫県警捜査3課などの調べで分かりました。被害総額は約1600万円に上るとしています。
調べでは、2002年8月から今年4月までの間、兵庫県や大阪府を中心に計8府県で、美容院や個人病院のドアをバールでこじ開けるなどして侵入し、現金や切手などを盗んでいました。
深夜、バールなどをスーツの下に隠し持って自宅を出発。電車で移動しながら侵入先を物色。始発で帰宅していました。
事務所荒らしの場合、事務所内の金庫を荒らされることがあり、金庫内に入れておいた通帳などからお金が下ろされ、現金は置いていなかったけれど・・・ということにもなりかねません。
そして注意しないといけないのが、通帳と印鑑を別々に保管していても、印鑑がなくてもお金を引き出される被害も発生しているのです。通帳の裏表紙に貼られている「照合用印影」をスキャナーで読み取り、印鑑を簡単に偽造して引き落としということもあるのです。
又、入口のドアからカギを開けて侵入して、通帳関係だけを持ち出し、逃げるときもカギをかけていくなど犯行を気付かれないように工作し、被害に気付いていない間に銀行で引き出されてしまうということもあります。
もちろんコンピュータなどを盗まれる、コンピュータ内の経理データや個人情報などが一緒になくなる、扉や窓の修繕費用、金庫が壊されその購入費用などが必要となるなど、ほんとうに被害は多岐に渡ります。
事務所には自主機械警備システム、きちんと建物内に入れさせない防犯システムを設置することが大切です。侵入者を検知するとその場で音と光という泥棒の嫌いなもので威嚇撃退する。
犯罪抑止力のある防犯システムを設置することをお勧めします。
それ以外の対策としては、
1.通帳と印鑑は別々に保管する。
2.銀行印や証券類は貸し金庫を利用する(年間1万5千円前後)
3.通帳の裏表紙に貼られている「照合用印影シール」は剥がす。
(その場合、銀行によっては窓口での払い出しが発行支店でしかできなくなってしまうことがありますので注意してください。取引行に確認するのがよいでしょう)
4.金庫を過信しない。金庫は燃えない貯金箱と考える。
5.引き出し、金庫、出入口の鍵の取扱いに注意する。
投稿者: スタッフ (2007年10月10日 16:53)