今日巷で話題の犯罪について防犯のプロが語る
ショッピングセンターの出入り口に乗用車で突っ込み、貴金属盗難。巡回中の警備員間に合わず。
4日午前5時5分ごろ、千葉県野田市中根の「ショッピングセンターノア」で、出入り口のガラス製自動ドアに乗用車が突っ込み、
ショッピングセンター内の貴金属店「ニコロポーロ」から指輪やネックレスなど40点(約600万円相当)が盗まれました。
調べでは、センター内を巡回中の警備員が物音に気づいてすぐに駆け付けましたが、車はすでに逃走してしまっていました。
警備員が駆け付けるまでは2〜3分でしたが、間に合いませんでした。
貴金属店はショッピングセンターの出入り口付近にあり、複数のショーケースがハンマーのようなものでたたき割られていました。
乗用車で出入り口を破壊して侵入する。
これは究極の短時間での侵入方法です。
周囲の人に気付かれようが大きな音をたてて出入り口を破壊。
ガラスはこなごなに割れていると思われますので、そこから侵入しています。
貴金属店向けに年に数件こういった乗用車を使用した侵入窃盗被害が発生しています。
シャッターがあってもそのシャッターを乗用車で破壊していました。
なんとも荒っぽい手口で、数分で退散。複数の熟練した窃盗団による犯罪だと思います。
貴金属店などは「ハイリスク・ハイリターン」な犯罪対象です。
警備員の巡回があったとしても、今回のように完全に防ぐことはできません。
ストップウォッチを持って犯行していることも多く、今回のように2〜3分で犯行を終了します。
「爆窃団」といったぶっそうな名前の窃盗団も貴金属店対象に暗躍しています。
壁に穴をあけて侵入、短時間でごっそりと盗むのです。
こうした貴金属店向けの泥棒・窃盗団に対しては
「犯行を継続させない」「時間をかけさせる」ということが重要です。
はっきり言って、乗用車で出入り口を壊して侵入する窃盗団というのは、何でもするわけです。
警備会社のステッカーが貼ってあろうが、防犯監視カメラが設置していようが、侵入ターゲットに決めたら侵入します。彼らは何分で犯行をやめるとあらかじめ決めて分業化して犯行に及びます。
したがって、それ以上に時間がかかるようにする。つまり簡単に盗めないようにするということが重要なのです。
そこで、
・宝石は簡単にハンマーなどでウインドウが割ることができない「防犯シャッター式ショーケース」に入れる。
・侵入があった時に自動的に霧を噴射し、視界を遮る。店内が見えなくなれば
・大音量のベル・サイレンを鳴らしつづける。
・異常を携帯電話で知り、すぐに音声で「コラ−。何してる!」と威嚇する。
といったことをぜひ現在の警備システムや防犯監視カメラシステムに付加するべきなのです。
何重にも防犯対策を講じることで「簡単に儲けになる成果があげられない」ということになります。
「ハイリスク・ローリターン」になれば窃盗団も短時間で退散、結果被害が最小に防ぐことができます。
投稿者: スタッフ (2007年11月 5日 09:41)