今日巷で話題の犯罪について防犯のプロが語る
「家政婦は盗んだ」
「家政婦は見た!」なんてなんかドラマにありませんでしたか?
「家政婦は盗んだ!金延べ板15枚…家を購入、内縁の夫逮捕」
こんな見出しのニュースに不謹慎ですが思わず笑ってしまいました。
この泥棒。今年1月〜6月まで、人材派遣会社から家政婦として女性宅に派遣されていた女性宅から金の延べ板を盗んだ疑いで内縁の夫と共に逮捕されました。
調べによると、4月18日から6月18日にかけ、奈良市内の女性(82)方から、金の延べ板15枚(計15キロ、4100万円相当)を盗んだ疑いです。
2人は延べ板を換金し、奈良県大和高田市内の新築住宅を購入したものの、7月に売却した。その後、福岡県内の知人宅に住んでいました。
延べ板がなくなったことは大阪に住む女性の長女が発見したということで、女性はそれまで気づいていなかったのだと思います。
「82歳の高齢の女性の身の回りの世話をするために家政婦を依頼したら貴重なものを盗まれた」
本当にお気の毒なことで、一体誰を信じたらいいのかと感じていらっしゃると思います。
同じ様な話で、看護や福祉で高齢者宅に行っていて預金通帳を持ち出し勝手にお金を引き出したり・・といった被害もあります。
こうした被害に対する防犯 対策は非常に難しいのですね。
普通侵入して窃盗を行う泥棒に対しては、「建物内に入らせない」ためにどうするかというのが防犯のポイントです。いかに建物内に入られる前に退散させるか・・というのを防犯のプロは真剣に考え、最新の侵入検知センサーや威嚇用防犯ベル、防犯監視カメラなどを使用して防犯システムを設計するのです。
ところが、今回の家政婦やケアマネージャー、看護士など家を訪問して仕事を行う人が泥棒・・ということになると「建物内に入らせない」ということはできません。
従って、「隙を見せず、盗もうという気になるようなものを見せない」ということになると思います。
つまり「泥棒が盗もうという気にさせない」ことです。
今回盗まれた金の延べ板や貴金属、アクセサリーなどは見せる必要のないものとして鍵のかかる場所に保管をきちんと行うことが重要です。
預金通帳は、日常の現金などを出し入れしてもらうもののみを渡し、それ以外は貸金庫などに保管するのも一つの方法だと思います。
又、高齢者の一人暮らしの場合、親族などが常にコミュニケーションをとり、何も変わりがないかを常に気にかけている・・ということが重要です。
家政婦やケアマネージャーとも常にコンタクトをとり、きちんと関係を構築しておくと同時に、「気にかけている」ということを知らせておくことが必要です。
「おれおれ詐欺」のような「振り込み詐欺」、リフォームや布団などの詐欺・・と高齢者を対象にした犯罪が後を絶ちません。
常に電話などで会話をして状況確認をしておくことが重要です。
携帯電話で動画画像でいつでも確認できるシステムがあります。
そういったシステムを利用することも安心できるのではないかと考えます。
集音機能で音で確認もできますし、電話からマイクで話しかけることもできます。
TV電話なら相手が電話に出ないと画像で確認できませんが、このシステムの場合、こちらからいつでも見に行けるのがいいと思います。
もちろん泥棒や火災などの異常発生時や緊急押しボタンを押された場合にも画像で通報されますのですぐに素早い対応ができます。
「遠方から見守る安心」・・こんなことも技術革新で可能な時代になっています。
投稿者: スタッフ (2007年11月13日 09:54)