今日巷で話題の犯罪について防犯のプロが語る
「ハイエース」盗難多発。ご注意下さい。
商用車などに広く使われるトヨタ「ハイエース」の盗難被害が今月に入って、全国的に多発しています。
●茨城県で少なくとも12台盗難。茨城県土浦市では今月に入って、2台のハイエースがなくなっている。
同市内の介護施設の駐車場からは今月2日朝、施設名を車体にプリントしたハイエースが盗まれた。
防犯カメラには、午前4時半ごろ、懐中電灯の明かりのような光りがついたり消えたりするのが映り、
その2、3分後には、車が発車する様子がとらえられていた。盗みはあっという間の早業のようだ。
●滋賀県でも一夜で6台のハイエースが盗まれた。滋賀県東近江市内の半径約1・5キロの地域では、
今月1日夕から2日朝にかけ、ハイエース6台(計約1600万円相当)が盗まれた。
●埼玉県では、ハイエースを盗んだ英国人とカタール人がそれぞれ窃盗の疑いで逮捕、起訴されている。首都圏で100台以上の犯行を繰り返し、被害総額は1億円超になるとみられる。車で移動しながらハイエースに狙いをつけ、ドアと鍵をドライバーでこじ開ける手口で犯行を繰り返していた。盗んだ車は茨城県内などの「ヤード」と呼ばれる塀で囲んだ解体場でパーツに分解し、海外に輸出していた。
車の盗難というと、ランドクルーザーやハリラー、RAV4,セルシオ、グロリアなど高級車がよく狙われています。ハイエースは、車いす仕様車が福祉施設などで使われたり、荷室が広く運搬に便利な商用車として知られています。
なぜ、こんなに泥棒にハイエースが好まれるのか?
その要因に関しては下記が推定されます。
1)ハイエースのエンジンは性能がよく汎用性が高いため、海外での需要が高く、高額で取引されている。ハイエースは古くなってもよく走るし、商用車で何にでも使えるからという理由で、20万キロ以上走行したハイエーでも海外なら平気で20〜30万円、物によっては50万円で売れることもある。(売りやすい)
2)ハイエースは比較的安い商用車。コストを抑えるため、全体に作りが簡素で、客も安く抑えようとイモビライザなどのオプションをつけない人が多い。(盗みやすい)
鍵穴の作りも簡素で「工具などで解錠してドアを開け、シリンダー部分を取り外し、持ってきた部品を取り付けて別のキーでエンジンをかけて盗むのかもしれない」(自動車販売業者談)。
「カタール・ドバイを経由して中近東で売れるという情報もあります。
警察庁捜査1課盗犯係は、車両を分解、部品を海外に売りさばく国際的な窃盗団に犯行の可能性もあるとみています。
盗まれるのは高級車という思い込みで商用車にはあまり防犯対策をされていないことが拍車をかけていると思われます。
海外での需要は日本国内とは異なります。ほんとうにものすごく年季の入ったような日本の車が中東やアジアでは走り回っています。
ぜひとも思い込みを捨て、防犯対策をとっていただくことをお勧めします。https://www.hanzai.net/car/index.htm
投稿者: スタッフ (2007年11月30日 14:58)